今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「百戦錬磨(ひゃくせんれんま)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「百戦錬磨」をざっくり言うと……
読み方 | 百戦錬磨(ひゃくせんれんま) |
---|---|
意味 | 多くの戦いや経験によって鍛えられること |
類義語 | 千軍万馬、海千山千、飽経風霜など |
英語訳 | battle-harden(戦いで鍛えられた) |
「百戦錬磨」の意味をスッキリ理解!
「百戦錬磨」の意味を詳しく
百戦錬磨とは、「実際の多くの戦いを通じて、鍛え磨き上げられること」です。
また、様々な経験をすることによって技術や才能、そして能力が向上することから、百戦錬磨は「経験が豊富で物事を対処する能力が高いこと」も表します。
百戦錬磨は、「百戦」と「錬磨」の二つの熟語に分けて解釈することが出来ます。
「百戦」は、多くの戦いや経験のことを意味します。
また、「錬磨」とは鍛えて磨き上げるという意味の熟語です。なお、「錬磨」を「練磨」と書き換えることも出来ます。
「百戦錬磨」の使い方
- 彼は百戦錬磨の強者である。
- 百戦錬磨の先輩が新人に負けてしまったとは、信じられない。
- この道では百戦錬磨を経てきたので、誰にも負けない自信がある。
「百戦錬磨」の類義語
百戦錬磨には以下のような類義語があります。
- 千軍万馬(せんぐんばんば):数多くの戦いを経験していること。転じて、社会経験や人生経験が豊富であること。
- 海千山千(うみせんやません):世の中で様々な経験を積み、世間の裏側も知り尽くしたために、ずる賢いこと。
- 飽経風霜(ほうけいふうそう):世の中の苦味も味わい、世渡り上手でしたたかであること。
「千軍万馬」は、百戦錬磨と同じ意味を表しています。
なお、「せんぐんまんば」と読むのは誤りです。
「多くの経験を通じたために、世の中の裏面や苦労を知っている」という場面で「海千山千」や「飽経風霜」を使います。
「ずる賢い」という意味や「したたかである」という意味が含まれているため、基本的に肯定的な意味合いとしては使用されません。
「百戦錬磨」の英語訳
百戦錬磨を英語に訳すと、次のような表現になります。
- battle-harden
(戦いで鍛えられた) - veteran
(熟練した人)
“veteran” は日本語でも使われるように熟練したベテランのことです。これは、「多くの経験をした人」に限って表す訳であると言えます。
まとめ
以上、この記事では「百戦錬磨」について解説しました。
読み方 | 百戦錬磨(ひゃくせんれんま) |
---|---|
意味 | 多くの戦いや経験によって鍛えられること |
類義語 | 千軍万馬、海千山千、飽経風霜など |
英語訳 | battle-harden(戦いで鍛えられた) |
百戦錬磨は「多くの経験によって向上すること」という良い意味で使用されますが、今回ご紹介したように、類義語の中でも褒め言葉としては適さない四字熟語があります。
似ている言葉でも、些細な意味合いの違いを理解することによって、使える言葉の幅がぐっと広がりますね。