四字熟語「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「不惜身命」の意味をスッキリ理解!

不惜身命(ふしゃくしんみょう):身や命を犠牲にして惜しまない、死を決した覚悟。

「不惜身命」の意味を詳しく

「不惜身命」は「身命を惜しまず」と訓読することができます。

「身命」は「身」と「命」と書くように、「からだといのち」を表す言葉です。

つまり、「身命を惜しまず」とは、「自分のからだやいのちがどうなっても構わない」という決死の覚悟を表している言葉です。

 

したがって、「不惜身命」も身や命を犠牲にして惜しまない死を決した覚悟を表す四字熟語です。

「不惜身命」は、もともと仏教用語として用いられていました。仏が説いた悟りに至るためには、身や命を犠牲にして惜しまない死を決した覚悟が必要であるとされていました。

今では、仏教以外の文脈でも広く用いられています。

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「不惜身命」の使い方

  1. 不惜身命で村に迫る危機を伝えてくれた村長が、この村唯一の犠牲者となってしまった。
  2. まだ若く、やり残していることもたくさんあるので、まだなかなか不惜身命という心持ちにはなれない。
  3. 火事の現場で、燃え盛る火をものともせず、2人の子供の命を救った彼こそ不惜身命の精神を体現しているといえるだろう。
  4. あの軍は、不惜身命の兵のみで構成されているので、死を恐れない強さがある。
  5. 不惜身命の精神に憧れてはいるが、どうしても死が頭をよぎると恐ろしくなってしまう。

「不惜身命」の由来

「不惜身命」は仏教用語であるので、大乗仏教の代表的な経典である『法華経(ほけきょう)』の『譬喩品(ひゆほん)』に由来があります。

『法華経』の『譬喩品』に以下の記述があります。

若(も)し人精進して、常に慈心(じしん)を修め、身命を惜しまざれば、乃(すなは)ち爲(ため)に説くべし。

 

現代語訳すると、「もしある人が、いつも慈悲深い心を清め整えるために、身命を惜しまずに努力していれば、その人のために法華経を説くべきだ。」という意味になります。

この記述における「身命を惜しまざれば」という部分が「不惜身命」の由来となっています。「不惜身命」の精神を持つ人こそ、悟りに至るにふさわしいとされていたのです。

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「不惜身命」の類義語

不惜身命には以下のような類義語があります。

  • 死中求活(しちゅうきゅうかつ):決死の覚悟を持って、困難に立ち向かうこと。
  • 祖逖之誓(そてきのせい):目的を果たすまで絶対に帰らないという命をかけた決意のこと。
  • 破釜沈船(はふちんせん):決死の覚悟で出陣すること。
  • 大死一番(だいしいちばん):自身の欲望と煩悩を全て捨てて、修行に取り組むこと。
  • 万死一生(ばんしいっせい):決死の覚悟で事に当たること。
  • 一生懸命(いっしょうけんめい):命をかけて物事に取り組む様子。
  • 一所懸命(いっしょけんめい):命をかけて一つの物事に取り組む様子。

「不惜身命」の英語訳

不惜身命を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • not sparing one’s life for a worthy cause
    (大義のため命を惜しまないこと。)
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まとめ

以上、この記事では「不惜身命」について解説しました。

読み方 不惜身命(ふしゃくしんみょう)
意味 身や命を犠牲にして惜しまない、死を決した覚悟
由来 『法華経』の『譬喩品』
類義語 死中求活(しちゅうきゅうかつ)、祖逖之誓(そてきのせい)、破釜沈船(はふちんせん)、大死一番(だいしいちばん)、万死一生(ばんしいっせい)、一生懸命(いっしょうけんめい)、一所懸命(いっしょけんめい)など
英語訳 not sparing one’s life for a worthy cause(大義のため命を惜しまないこと。)

戦乱の時代では、自分の命を犠牲にしてでも、相手の命を奪うという「不惜身命」の覚悟が問われる場面は多かったでしょう。しかし平和な時代にあっては、なかなか「不惜身命」の場面が訪れることはありません。

さらには、医療技術の進歩、衛生水準の向上により寿命が延びていることにより、「人生100年時代」と呼ばれる時代になりました。

長生きすることはもちろん素晴らしいことですが、自分の100年の人生を捧げてもよいと思えるような人や物事に出会い、「不惜身命」な生き方をするのもまたよいでしょう。

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