四字熟語「一所懸命(いっしょけんめい)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一所懸命(いっしょけんめい)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「一所懸命」の意味をスッキリ理解!

一所懸命(いっしょけんめい):命がけで、真剣に物事に取り組む様子

「一所懸命」の意味を詳しく

「一所懸命」とは、命がけで、真剣に物事に取り組むことです。

「懸命」とは、字の通り「命をかける」という意味です。命をかけるほど必死であるということになります。

同じ意味で使われる「一生懸命」はもともと誤用ですが、一般化してきており、完全に間違いとは言い切れなくなっています。しかし、「一所懸命」の方が正確な言い回しであるため、こだわりがなければこちらを使いましょう。

「一所懸命」の使い方

  1. 希望の高校に行くため、彼は一所懸命勉強した。
  2. 一つ一つの練習に一所懸命になれないようじゃ、次の試合でも勝てっこないよ。

上記の例文のように、「一所懸命」は動詞の前について修飾する形で使われます。

①の例文では、「彼」が希望の高校に行くという目的のために、ひたすら勉強に打ち込んだことを「一所懸命」と表現しています。

②の例文では、「一所懸命」ではない相手に対し、「そのままの態度では勝てない」といさめています。スポーツなどの場面でよく使われます。

これらの例文のように、「一所懸命」はいいことであるという文脈で使われます。

「一所懸命」の由来

「一所懸命」は、鎌倉時代に生まれた言葉だと言われています。

「一所」とは、幕府から賜った土地のことで、それを懸命に守ることを「一所懸命」と言いました。

「御恩と奉公」に代表されるように、中世の武士は幕府から土地を与えられ支配をしていました。そこから、その土地を守るということが発生したのです。

「御恩と奉公」とは、主に鎌倉時代・室町時代にあたる中世の日本で、幕府と御家人(ごけにん)の武士を繋いだ契約の形です。

幕府は、手柄を上げた御家人に対し、土地の領有権を認めたり新たな土地を与えていました。これが「御恩」です。

それに対し、御家人は戦いが起きると一族を率いて戦いの地に出向いていました。これが「奉公」です。

お互いの利害を合わせ、「御恩」に対し「奉公」で報いることで中世の武家社会が成り立っていたのです。

「一所懸命」の類義語

一所懸命には以下のような類義語があります。

  • 一心不乱:他のことは気にかけず、一つのことに集中すること

「一心不乱」は、「一所懸命」と同じように、一つのことに集中し続けるという意味を持つ四字熟語です。

「一所懸命」より、「一つのことに専念する」というニュアンスが強くなります。その分、「一所懸命」よりは「努力する」「頑張る」というニュアンスは弱まります。

一つのことに集中して取り組むことを強調したい場合には「一心不乱」、努力するという面を強調したい場合には「一所懸命」を使いましょう。

「一所懸命」の英語訳

一所懸命を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • hard
    (熱心な)
  • eagerness
    (熱心)

「一所懸命」の正確なニュアンスを英語で伝えるのは難しいですが、簡単な英単語であればhardが該当します。

この場合のhardは「固い」という意味ではなく、「熱心な」という意味になります。

動詞の後にhardをつけると、「一生懸命〇〇する」となります。たとえば、 “study hard” であれば、「一所懸命勉強する」という意味になります。

hardに似た意味の名詞には、eagernessがあります。 “with eagerness” を使い「熱心に取り組む」という意味の文章を作ることができます。

まとめ

以上、この記事では「一所懸命」について解説しました。

読み方一所懸命(いっしょけんめい)
意味命がけで、真剣に物事に取り組む様子
由来幕府から与えられた土地を守ること
類義語一心不乱
英語訳hard(熱心な)

「一所懸命」「一生懸命」はどちらもよく使われる言葉ですが、意味の違いはほとんどありません。場面に応じて適切な方を選びましょう。