「不世出(ふせいしゅつ)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「不世出(ふせいしゅつ)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「不世出(ふせいしゅつ)」の意味をスッキリ理解!

不世出(ふせいしゅつ):めったに世に出ないほど優れていること

打ち消しを表す「不」が一文字目に来ていることから、ネガティブな印象を受けますが、実際の意味は逆です。とても強い褒め言葉であり、気軽に使うことができないほどです。語源などと合わせて、意味をしっかり理解しましょう。

「不世出(ふせいしゅつ)」の意味を詳しく

「不世出(ふせいしゅつ)」の意味はめったに世に出ないほど優れていることです。

「世」を「せい」と読むという点に注意してください。

また、世間に認められずに亡くなった、という意味で使われることもあります。

いずれにせよ、とても強い褒め言葉であり、歴史上の偉人などに使われる言葉です。

「不世出(ふせいしゅつ)」の使い方

  1. 彼は不世出の才能を持った音楽家だ。
  2. ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは、不世出の画家であった。
  3. 橋本環奈は不世出の美女だ。

①の例文では「不世出」がめったに世に出ないほど優れているという意味で使われています。

②の例文で使われている「不世出」は、優れた才能を持っているにも関わらず、生前はその価値が評価されなかったという意味で使われています。

③の例文に登場する女優の橋本環奈さんは「千年に一度の美女」と呼ばれています。橋本環奈さんの美しさは、不世出という言葉を使うに値するでしょう。

「不世出(ふせいしゅつ)」の語源

「不世出」の語源は「背水の陣」を行った、将軍の韓信(かんしん)の逸話から来ています。韓信は才能に溢れた優秀な武将でしたが、貧しい生まれで、長い間日の目を見ない生活を送っていました。以下は、中国の歴史書『史記』に載る、韓信のエピソードです。

功は天下に二つとなく、略は世に出(い)でざる者 (司馬遷『史記』より)

「世」は世間を表し、「出」は現れることを表します。これを打ち消しの助動詞「ざる」が否定して、単語を構成しています。

「不世出(ふせいしゅつ)」の類義語

「不世出(ふせいしゅつ)」には以下のような類義語があります。

  • 比類ない:比較できる対象がないほど優れていること
  • 絶世:世にまたとないほど優れていること
  • 希代(きたい):世にまれなこと
  • 秀抜(しゅうばつ):他よりぬきんでて優れていること
  • 超凡(ちょうぼん):普通よりはるかに優れていること

いずれの語も非常に強い褒め言葉です。状況に応じて使い分けましょう。

「不世出(ふせいしゅつ)」の対義語

「不世出(ふせいしゅつ)」には以下のような対義語があります。

  • 平凡:特に優れたところや変わったところがなく、ありふれているさま
  • 月並み:非常にありふれていること
  • ありきたり:従来と同じで、新味や工夫のないこと

不世出の対義語としては「普通」であることを意味する語が挙げられます。

「不世出(ふせいしゅつ)」の英語訳

「不世出(ふせいしゅつ)」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • rare
    (珍しい)
  • extraordinary
    (非常に)
  • unparalleled
    (並ぶもののない)

“extraordinary” は “ordinary” (普通な)に「超えた」を意味する接頭語 “extra” を、 “unparalleled”は “paralleled” (平行の)に「否定」を意味する接頭語 “un” をつけることで、構成された単語です。

このように、単語の構成に着目すると、英語の意味がわかりやすくなることが多くあります。

まとめ

以上、この記事では「不世出(ふせいしゅつ)」について解説しました。

読み方不世出(ふせいしゅつ)
意味めったに世に出ないほど優れていること
語源世に出でず(不)
類義語比類ない、絶世、希代など
対義語平凡、月並み、ありきたりなど
英語訳rare、extraordinary

日本語には、この他にも中国の書物がもとになった熟語が多くあります。古典作品に触れながらも、これらの単語を覚えていきましょう。