「仏作って魂入れず」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「仏作って魂入れず」です。

言葉の意味・例文・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「仏作って魂入れず」をざっくり言うと……

意味骨折って成し遂げながら肝心な点を欠いていること
由来仏像を作っても魂を入れなければ、単なる木や石と同じである」というところから
類義語画竜点睛を欠く、九仞の功を一簣に虧くなど
英語訳Ploughing the field and forgetting the seeds.(畑を耕して種まきを忘れる)

「仏作って魂入れず」の意味をスッキリ理解!

仏作って魂入れず:苦労して成し遂げながら肝心な点を欠いていること

「仏作って魂入れず」の意味を詳しく


「仏作って魂入れず」とは、苦労して成し遂げたものの肝心な点が抜けていることのたとえです。

物事の最も大切な部分が欠けていることや、仕事を仕上げるにあたって重要な最後の詰めが甘いことを意味します。

また、苦労して仕事を仕上げたとしても、外見のみ完成して中身が伴っていなければ、中途半端な成果しか得られないという意味でも使われます。

「仏作って魂入れず」の例文

  • とても斬新な切り口の小説だが、何が伝えたいのかわからない。これでは仏作って魂入れずだ。

「仏作って魂入れず」の由来

このことわざはもともと、「仏像を作っても魂を入れなければ、単なる木や石と同じである」というところから来ています。

転じて、「物事は魂を込めることやきちんと仕上げをすることが重要であり、それを欠くとせっかくの努力も無駄になる」という意味になりました。

 

魂を入れる行為とは、具体的には仏を作り終わった時に行う、眼を描き入れる儀式のことです。

この儀式のことを「開眼」といいます。

「仏作って魂入れず」の他に、「仏作って眼を入れず」ということわざもありますが、両者ともこの「開眼」が由来となっています。

「仏作って魂入れず」の類義語

「仏作って魂入れず」には以下のような類義語があります。

  • 画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く:物事をりっぱに完成させるための、最後の仕上げを忘れること。また、全体を引き立たせる最も肝心なところが抜けていること。
  • 九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に虧(か)く:事が今にも成就するというときに、手を抜いたために物事が完成しないこと。

「仏作って魂入れず」の英語訳

「仏作って魂入れず」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Ploughing the field and forgetting the seeds.
    (畑を耕して種まきを忘れる)

まとめ

以上、この記事では「仏作って魂入れず」について解説しました。

意味骨折って成し遂げながら肝心な点を欠いていること
由来仏像を作っても魂を入れなければ、単なる木や石と同じである」というところから
類義語画竜点睛を欠く、九仞の功を一簣に虧くなど
英語訳Ploughing the field and forgetting the seeds.(畑を耕して種まきを忘れる)

なにかを作るときや仕事をするときなどに、肝心なことが抜け落ちていたり、うわべだけ取り繕っているのでは「仏作って魂入れず」になってしまいます。

物事に取り組む際に、気持ちを込めて仕上げまできちんと行うことを心がけたいものですね。