ホスピタリティの意味は?マインドとは?使い方や英語の語源も解説

言葉

ホスピタリティとは「思いやりの心や、心のこもったおもてなし」という意味です。

ホスピタリティは、仕事や日常生活でもよく使う言葉ですが、広義の意味を知る機会は少ないですよね。

この記事では、ホスピタリティの意味や類義語との違いなどを詳しく解説します。

☆「ホスピタリティ」をざっくり言うと……

英語表記ホスピタリティ(hospitality)
意味思いやりの心や、心のこもったおもてなし
語源「客を厚遇すること」という意味のラテン語 “hospitium”
類義語サービス
おもてなしなど
対義語冷遇
ぞんざいなど

「ホスピタリティ」の意味

ホスピタリティ

思いやりの心や、心のこもったおもてなし
例:あの店はホスピタリティが素晴らしい。

ホスピタリティとは、思いやりの心や、心のこもったおもてなしのことです。

特に、以下のような場面で使われます。

  • サービス業(接客業)
  • 医療現場
  • 福祉現場

店員や医療従事者などが、客や患者に思いやりの心をもって接することがホスピタリティです。

医師や看護師にとって、患者はお客様ではありませんが、一刻を争う医療の現場でも「思いやりの心を持って患者やその家族に接するべき」という考えから、ホスピタリティが重視されるのです。

一方、日本ホスピタリティ推進協会は、以下のようにホスピタリティを定義しています。

ホスピタリティとは接客・接遇の場面だけで発揮されるものではなく、人と人、人とモノ、人と社会、人と自然などの関わりにおいて具現化されるものである。[出典:日本ホスピタリティ推進協会]

つまり、サービス業や医療の分野での従業員と客(または患者)という関係性に限定せず、あらゆるものごとの間にある思いやりの心がホスピタリティであるということです。

たとえば、客や友人などの特定の個人に対する思いやり以外にも、社会や自然環境に対して持つ思いやりも含まれるのです。

客と従業員間のホスピタリティ

ホスピタリティは、「客と従業員」という関係性の中で使われることが非常に多い言葉です。

しかし、「従業員から客に対して行う行動」という一方的なおもてなしや思いやりの心を表すのではないという点に注意が必要です。

従業員から客という一方的なものではなく、客のために行なわれる行動に対して、客側も感謝の気持ちを持ち、客の喜びが従業員に伝わることで、共に喜びを共有するという状態が大切です。

つまり、ホスピタリティは両者の間に相互満足があってこそ成立するものなのです。

「ホスピタリティ」の使い方


ホスピタリティは、以下のような形で使われることが多いです。

  • ホスピタリティがある・ない
  • ホスピタリティに欠ける
  • ホスピタリティに溢れる
  • ホスピタリティを持つ
  • ホスピタリティが高い

ホスピタリティを使った実際の例文を見ていきましょう。

  1. ホスピタリティを持って、お客様に接することが大切です。
  2. 周りの自然環境へのホスピタリティを忘れないようにしましょう。
  3. あの店は高級店にも関わらず、ホスピタリティに欠けていると思う。

「ホスピタリティ」の語源


ホスピタリティの語源は、「客を厚遇すること」という意味のラテン語 “hospitium” です。

ここから「中世ヨーロッパで、巡礼者や旅行者、病人などを厚くもてなすために使われていた宿泊施設」を表す “hospice” というラテン語が生まれました。

さらに派生したのが英語の “hospitality” です。

英語の “hospitality” は、以下のような意味を持つ名詞です。

  • 親切にもてなすこと
  • 喜んで手厚くもてなすこと
  • 手厚くもてなすこと
  • 地位や給料などで十分な待遇をすること

英語の “hospitality” をカタカナ語として表記したのが「ホスピタリティ」です。

「ホスピタリティ」の類義語

ホスピタリティには以下のような類義語があります。

  • サービス
    相手のために気を配って尽くすこと
  • おもてなし
    心のこもった待遇のこと
  • 歓待(かんたい)
    手厚くもてなすこと
  • 厚遇(こうぐう)
    手厚くもてなすこと・行き届いたもてなしをすること
  • 優遇(ゆうぐう)
    手厚く待遇すること・十分にもてなすこと
  • 好遇(こうぐう)
    「厚遇」と同じ意味

「ホスピタリティ」と「サービス」の違い

  • ホスピタリティ
    顕在化していないニーズに応える
  • サービス
    顕在化したニーズに応える

サービスは、マニュアル化されており、「行うのが当然の義務化されたもてなし」です。

それに対してホスピタリティは、サービスとして求められていないにも関わらず、本人の思いやりの心によって行われるものなのです。

つまり、求められたことを行うのはサービスで、求められてはいないけれど相手のために自発的に行うことがホスピタリティです。

「ホスピタリティ」と「おもてなし」の違い

ホスピタリティと「おもてなし」は、「従業員や客という立場を考えてのことなのか」という点が異なります。

「おもてなし」は、サービスより一段階上に位置する待遇だと考えられています。

その点では、サービスよりも、よりホスピタリティに近い意味を持つ言葉ですが、詳しく見ていくと以下のような違いがあるのです。

  • ホスピタリティ
    立場に関わらず本心から相手のことを思いやる
  • おもてなし
    もてなす側として客のことを考えて対応する

「ホスピタリティ」と「歓待」「厚遇」の違い

ホスピタリティと歓待、厚遇には、以下のような違いがあります。

  • ホスピタリティ
    サービス業や医療・福祉現場で使われることが多い
  • 歓待・厚遇
    サービス業や医療・福祉現場に限らず使われる

歓待や厚遇などの言葉は「知人同士の思いやりの心」などの場面で使われることが多いのです。

「ホスピタリティ」の対義語

ホスピタリティには以下のような対義語があります。

  • 冷遇
    冷淡な態度であしらうこと・冷たい待遇のこと
  • ぞんざい
    取扱い等が丁寧でなく、なげやりで乱暴なこと
  • おざなり
    その場かぎりのまにあわせでいい加減なこと
  • 薄遇(はくぐう)
    冷淡で不親切なもてなしのこと
対義語の使い方

「ぞんざい」や「おざなり」は形容動詞であるため、「ぞんざいな待遇」「対応がおざなりだ」などの形で使います。

それに対して、薄遇や冷遇は名詞として使用します。

「ホスピタリティ」の関連語

ホスピタリティには、以下のような関連語があります。

  • ホスピタリティマインド
    顧客に提供するサービスの質の向上を個々が目指すための考え方そのもの
  • ホスピタリティ産業
    サービス産業の中でも特にホスピタリティが必要とされる業種
  • ホスピタリティ力
    相手を気遣い、求めるものを見える形で提供する力

「ホスピタリティ産業」の意味

ホスピタリティ産業とは、サービス産業の中でも特にホスピタリティが必要とされる業種のことです。

具体的には、以下のような業種がホスピタリティ産業に含まれています。

  • 旅行
  • 観光
  • ホテル
  • ブライダル
  • テーマパーク
  • 旅客サービス
  • 空港

どの業種をホスピタリティ産業とするかは、複数の解釈があります。

たとえば、介護や医療は、ホスピタリティ産業として区分されないことが多いです。

「ホスピタリティ」に繋がるサービス


ホスピタリティに繋がるサービスには、以下の三つの段階があると言われています。

  1. 当たり前のサービス
  2. 満足度を高めるサービス
  3. 要望を超えたサービス

それぞれの段階を詳しく説明します。

段階➀:当たり前のサービス

第一段階は「当たり前のサービス」です。

それぞれ企業のマニュアルに沿ったサービスのことで、行うことが当然という段階です。

この段階でホスピタリティだということはできません。

段階➁:満足度を高めるサービス

第二段階は「満足度を高めるサービス」です。

マニュアル化されたサービスにプラスして、客の満足度を高めるようなサービスが次の段階です。

従業員の気配りや気の利いた対応がこれに含まれます。

たとえば、常に笑顔で接客したり、少し寒そうにしているお客にブランケットを持って行ったりなどの対応のことです。

段階➂:要望を超えたサービス

第三段階は、「要望を超えたサービス」です。

顧客や相手がしてほしいことを自発的に真剣に考え、第二段階よりさらに気持ちを込めてサービスします。

リピーターの名前や好みを覚えておくなどして、ファンになってもらえるような対応を行うことが第三段階に当たります。

これらのサービスの段階をクリアしていくことで「ホスピタリティがある対応」になることができるのです。

「ホスピタリティ」のまとめ

以上、この記事ではホスピタリティについて解説しました。

英語表記ホスピタリティ(hospitality)
意味思いやりの心や、心のこもったおもてなし
語源「客を厚遇すること」という意味のラテン語 “hospitium”
類義語サービス
おもてなしなど
対義語冷遇
ぞんざいなど

ホスピタリティには、狭義と広義の意味があることがわかりましたね。