今回ご紹介する言葉は、熟語の「偏屈(へんくつ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「偏屈」をざっくり言うと……
読み方 | 偏屈(へんくつ) |
---|---|
意味 | 性質が素直でないこと、ひねくれていること、頑固なこと |
類義語 | へそ曲がり、つむじ曲りなど |
対義語 | 素直、柔順、温順 |
英語訳 | narrow-minde(心の狭い、偏屈な) |
「偏屈」の意味をスッキリ理解!
「偏屈」の意味を詳しく
「偏屈」は、「性質や考えなどが偏っていて素直でないこと、ひねくれていること、頑固なこと」という意味です。
たとえば、「融通が利かない」「他人と同調しない」「相手を否定する」などの言動が見られたとき、偏屈であるといわれます。
なお、「偏屈」は「偏窟」と表記する場合もあります。
「偏屈」の使い方
- 偏屈な人とうまく付き合うのは、とても難しい。
- 彼は偏屈者であるとして、周囲から敬遠されている。
- 忙しくなると心に余裕が持てなくなり、考え方が偏屈になる。
「偏屈」は、❶と❷のように「偏屈な人」「偏屈者」などと、人に対して用いられることが一般的です。
なお、❸のように、性質や考え方を指す場合もあります。
「偏屈」の類義語
偏屈には以下のような類義語があります。
- へそ曲がり:ひねくれていて素直でないこと
- つむじ曲り:ひねくれていて素直でないこと
- 気難しい:主張が強かったり神経質であったりして、扱いにくいこと
「へそ曲がり」や「つむじ曲り」は、ひねくれていて素直でないことや、そのような性質を持つ人を表す言葉です。一般的に、他の人と反対の意見や行動をとりたがるような様子を指します。
これらは、「本来へそやつむじがある位置から曲がっている」という比喩から転じて、「ひねくれている」「素直でない」という意味で使われているという説があります。
また、「へそ曲がり」にはもう1つ語源の説があります。「へそ曲がり」のへそは身体のへそではなく、糸を巻いたものである「綜麻(へそ)」であるというものです。ひねくれた人が糸を巻くと、ムラが出てしまったり曲がってしまうことから、「へそ曲がり」という言葉ができたとも言われています。
「偏屈」の対義語
偏屈には以下のような対義語があります。
- 素直(すなお):性質や態度などが穏やかで、ひねくれていないこと
- 柔順(じゅうじゅん):性質や態度などが素直で、おとなしいこと
- 温順(おんじゅん):素直でおとなしいこと
- 従順(じゅうじゅん):他人の言うことに逆らうことなく、おとなしいこと
「偏屈」の英語訳
偏屈を英語に訳すと、次のような表現になります。
- narrow-minde
(心の狭い、偏屈な) - bigoted
(頑迷{がんめい}な、偏屈な) - stubborn
(頑固な、強情な、扱いにくい)
まとめ
以上、この記事では「偏屈」について解説しました。
読み方 | 偏屈(へんくつ) |
---|---|
意味 | 性質が素直でないこと、ひねくれていること、頑固なこと |
類義語 | へそ曲がり、つむじ曲りなど |
対義語 | 素直、柔順、温順 |
英語訳 | narrow-minde(心の狭い、偏屈な) |
自我を持つことはとても大切です。しかし、相手を否定してしまうほどの自我は周囲から「偏屈」であると認識されてしまう原因になります。自分自身を認める力と、相手を認める余裕を併せ持つことが重要であると言えます。
「偏屈」の意味や使い方をきちんと押さえ、正しく使いこなせるようにしましょう。