「言及(げんきゅう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「言及(げんきゅう)」です。

言葉の意味・使い方・使われる場面・つく言葉・注意点・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「言及」の意味をスッキリ理解!

言及(げんきゅう):ある事柄について話すこと

「言及」の意味を詳しく

「言及」とは、「話がある事柄に及ぶこと」を指す言葉です。

「言及」を構成する漢字には以下のような意味があります。

  • :ものをいうこと
  • :あるところへ到達すること

つまり、「言及」は、ある話題に触れることを指すのです。

ちなみに、「ごんきゅう」と読むのは誤りです。注意しましょう。

論文での「言及」の意味

論文やレポートでの「言及」は「他人の言葉・論文を要約、もしくは引用した上で自分の意見を述べること」という意味です。

「言及」を行うことで自分の主張の信頼性を上げることができます。

「言及」の使い方

  1. 連日報道されている不正疑惑について、社長の言及はなかった。
  2. この問題は、会議で言及すべきだ。
  3. 記者会見は時間が限られているため、言及すべき点を事前に明らかにしておく必要がある。

「言及」は、新聞やテレビのニュースといった公的な場面で主に使われます。

また、法律用語の解説や、論文などの改まった場でも使われます。

上記の例文のとおり、「言及」は以下のような言い回しで用いられることが多いです。

  • 言及する/しない
  • 言及すべき
  • 言及がある
  • 言及を避ける
  • 言及なさる/される
文章で用いる時にも「言及」を使う

「言及」は人と話している時はもちろん、文章でも用いることができます。

本来の意味からすれば文章で取り上げる時には「言う」のではなく「書く」のですが、「言及」を使っても問題ありません。

逆に「書及」という言葉はありません。

「言及」が使われる場面

「言及」は以下のような場面で使われることが多いです。

  • マスコミ・メディア
  • 論文・学会
  • 法律関連の場面
  • ビジネス場面
  • エンターテイメント作品

それぞれの場面での使われ方について詳しく見ていきましょう。

マスコミ・メディア

「言及」はマスコミ・メディアで使われることがあります。

特に政治的なニュースでは使われることが多いです。

例文
総理大臣は新たな政策について具体的に言及することは避けた。

論文・学会

「言及」は論文や学会など、学問の場でも頻繁に使用されます。

具体的には、論文の中で根拠を述べる時に用いられたりします。

例文
単純接触効果について言及した教授の論文は高い評価を受けた。

法律関連の場面

「言及」は法律関連の場面で用いられることもあります。

法律場面では堅い言葉遣いが求められるため、堅い雰囲気がある「言及」を使うのにピッタリなのです。

例文
この法律は自動車を運転する人が守るべき規則について言及している。

ビジネス場面

ビジネス場面でも「言及」が使われる場合があります。

文章の中で用いられることもありますが、会話の中で用いられることがあります。

例文
  • プロジェクトの進行について言及されているスライドについて質問があります。
  • 先日の会議で言及された予算について報告があります。

エンターテイメント作品

「言及」はエンターテイメント作品に用いられることもあります。

特にドラマ、映画、アニメ、マンガなどの作品の内容について何か述べる時に用いられることが多い言葉です。

例文
このドラマは司法の問題点について言及した作品だ。

「言及」がつく言葉

「言及」には以下のような言葉があります。

  • 未言及
  • 自己言及のパラドックス

それぞれの言葉の意味について詳しく見ていきましょう。

未言及

「未言及」は「ある事柄についてまだ話が広がっていないこと」という意味です。

「言及」の対義語と言えますが、日常で使用されることはほとんどありません。

マスコミ業界などで用いられることがある言葉です。

自己言及のパラドックス

「自己言及のパラドックス」は「『自分は嘘つき』と言うことはできない」という内容のパラドックスです。

「自己言及」と「パラドックス」はそれぞれ以下のような意味です。

  • 自己言及
    自分自身について言及すること
  • パラドックス
    一見正しいが実は間違っている考えや言葉

「自己言及のパラドックス」とは、具体的には以下のようなものです。

自己言及のパラドックス
Aさんが「私は嘘つきだ」と言ったとします。

もしAさんが嘘つきの場合、「私は嘘つきだ」という発言自体が嘘ということになるため、Aさんは「私は正直者だ」と言っているということになります。

一方、Aさんが正直者の場合、「私はは嘘つきだ」という発言は正しいことになり、Aさんは嘘つきということになってしまいます。

どちらにしろ、前提と結論が食い違ってしまうのです。

「パラドックス」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

2019年1月4日

「言及」する時の注意点

何かを「言及」する時には以下のような注意点に気をつける必要があります。

  • 多用しない
  • 無理に使わない
  • 相手をけなすために使わない

それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

注意点①:多用しない

「言及」はあまり多用しないほうが良い言葉です。

「言及」は堅い言葉なので日常会話で用いるとやや不自然ですし、気取っているように思われる可能性もあります。

特に相手が「言及」の意味をよくわかってなさそうな場合には「言う」「触れる」など簡単な言葉で言い換えましょう。

注意点②:無理に使わない

「言及」を無理に使うのは避けたほうが良いです。

「言及」は改まった堅い言葉なので、使うのは改まった場面だけにしましょう。

特に日常会話などのフランクな場面で用いると違和感があります。

注意点③:相手をけなすために使わない

「言及」を相手を誹謗中傷するために用いるのは避けましょう。

特に不祥事やトラブルなどについて「言及」する時には相手を傷つけないように言葉を選ぶべきです。

具体的には、あくまで不祥事やトラブルの原因を究明して再発を防ぐことを重視し、誰に責任があるかなどについては追求しないようにしましょう。

「言及」の類義語

言及には以下のような類義語があります。

  • 論及(ろんきゅう):ある事柄に触れて論じること
  • 言う:言葉に出す
  • 述べる:言葉に出して言い表す
  • 触れる:軽く接触する
  • 言い及ぶ:関係する話題にまで触れる
  • 取り扱う:物事を処理する
  • 暗示(あんじ)する:それとなく知らせる
  • 指摘(してき)する:具体的に取り上げて指し示す
  • 敷衍(ふえん)する:わかりやすく説明する
  • 話題にする:論じる対象にする
  • 議題にする:それについて話をする
  • 論点にする:話の対象にする
  • 取り上げる:話題として採用する
  • ネタにする:それについて話す
  • まな板にのせる:それについて話をする

「言及」と「論及」の違い

「論及」は「ある事柄に触れて論じること」という意味です。

「言及」と「論及」には以下のような違いがあります。

  • 言及:ある事柄について話す
  • 論及:ある事柄の詳細まで触れて論じる

「論及」は、ある事柄について、詳細にまで触れて論じることを言います。

「言及」の場合は、どの程度その事柄に触れるかについては問われません。

そのため、「言及」は「論及」よりも使う場面が多いと言えます。

「言及」と「言う」の違い

「言う」は「言葉に出す」という意味です。

「言及」と「言う」には以下のような違いがあります。

  • 言及:ある事柄について言葉に出す
  • 言う:言葉に出す

「言う」は言葉に出してさえいれば何にでも使えるので、「言及」よりずっと広い場面で使える言葉なのです。

「言及」の対義語

「言及」には以下のような対義語があります。

  • 未言及(みげんきゅう):ある事柄にまで話が広がってないこと
  • 自粛(じしゅく)する:自分から進んで行いや態度を慎むこと
  • 差し控える:度を越さないように気をつける
  • ノーコメント:ある事柄についての説明を行わないこと

「言及」の英語訳

言及を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • reference
    (言及)
  • mention
    (言及する)
  • refer to
    (言及する)

“reference” は、「言及」という意味の名詞です。

“mention” “refer to” は、どちらも「言及する」という意味の動詞です。

 

“mention” が「軽く話題に触れる」という意味を持つのに対して、“refer to” は「きちんと話題にして触れる」という意味を持ちます。

また、“mention” については、“Don’t mention it” という成句が会話の中でよく使われます。

「どういたしまして」と訳されますが、もとは「それについては話題にしなくてよい」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「言及」について解説しました。

読み方言及(げんきゅう)
意味ある事柄について話すこと
類義語論及
英語訳reference(言及),mention(言及する),refer to(言及する)

「言及」という熟語を使った表現は、見かけることはあっても使う機会は少ないでしょう。

しかし、行為としては日常的にしていることですね。

これを機に、「言及」という熟語を使いこなせるようになってみましょう。