「不埒(ふらち)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「不埒(ふらち)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「不埒」の意味をスッキリ理解!

不埒(ふらち):道理に外れていること

「不埒」の意味を詳しく

「不埒」には以下の2つの意味があります。

「不埒」の意味
  • 道理に外れていること
  • 要領を得ないこと・物事の決着がつかないこと

現在ではほとんど①の意味で使われます。

それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

意味①:道理に外れていること

「不埒」の一番メインの意味は「道理に外れていること」です。

中でも、現代ではとりわけ「卑怯(ひきょう)な手段で財産を得ること」、もしくは「性的な下心を抱くこと」のどちらかのケースで使われることが非常に多いです。

意味②:要領を得ないこと・物事の決着がつかないこと

「不埒」には、「要領を得ないこと・物事の決着がつかないこと」という意味もあります。

「埒が明かない」が熟語になったような意味合いですが、この意味で使われることはほぼありません。

「不埒」の使い方

  1. 毎晩遊び歩くなんて、どうせ不埒なことをしているに違いない。
  2. 詐欺を働くなんて不埒千万。
  3. 法律を破るような不埒者には、なりたくないものだ。

上記の例文のように、「不埒」は、「不埒な〜」という形、もしくは複合語でよく使われます。

①は、毎晩のように夜に遊び歩いている人を批判している文章です。ここでは「不埒」という単語が批判に使われていることで、遊び歩いている人が「性的な下心を抱いている」と話し手が考えていることがわかります。

それに対して②は、詐欺という卑怯な手段で財産を得ていることを「不埒」と評しています。また、ここでは「不埒千万」という表現にすることで、話し手の非難する気持ちの強さを表しています。

他にも、二字熟語の後ろに「千万」をつけることでその意味を強めている四字熟語はいくつかあります。紹介します。

四字熟語「〇〇千万」の例
  • 遺憾千万:非常に遺憾であること
  • 笑止千万:非常にバカバカしいこと
  • 奇怪千万:ものすごく不思議なこと
  • 迷惑千万:非常に迷惑であること

 

③は、「不埒者」という複合語を使った文です。法律を破るような、道理から外れた人間にはなりたくないね、という意味の文章です。

このように、「不埒」は、相手を批判するときに使われます。

「不埒」の語源

「不埒」を構成する漢字には、以下のような意味があります。

「不埒」の漢字の意味
  • :否定
  • :物事の区切り
埒という字を訓読みすると「埒い(かこ-い)」で、元は乗馬などのために広場に巡らされた柵のことを指していました。これが転じて「物事の区切り」という意味になりました。

そこに否定を意味する「不」という字が合わさり、物事の区切りから外れていること、つまり道理から外れていることを表すようになりました。

「埒」を使った熟語は他にも「埒外(らちがい)」や「放埒(ほうらつ)」などがあり、いずれも「範囲の外」や「勝手気ままなこと」という意味を持っています。このように、「埒」は、否定的な漢字を伴って、規範から外れたものに対してよく使われます。

「不埒」の類義語

不埒には以下のような類義語があります。

  • 不届き:法や道理に背いたことをすること
  • 不始末:人に迷惑がかかるようなことをすること
  • 無作法:礼儀作法に外れること
  • 破廉恥(はれんち):恥ずべきことを平気ですること
  • 恥知らず:恥ずべきことを平気でできるほど、厚かましいこと
「不埒者」と「不届き者」はどちらも江戸時代には使われていた言葉ですが、当時は不届き者の方が罪が重いとされていました。現在では「不埒」と「不届き」の間に罪の重さの違いはありません。

「不埒」の対義語

不埒には以下のような対義語があります。

  • 分別:知恵や経験があり、良識に基づいて行動していること

「不埒」の英語訳

不埒を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • rude
    (ずるい)
  • insolent
    (不快、厚かましい)
  • misconduct
    (法律などに違反した行動)

他にも、口語的な表現として、 “He is a rascal” で「彼は不埒だ」という意味を表すこともあります。 “rascal” にはいたずらっ子などの意味があります。

まとめ

以上、この記事では「不埒」について解説しました。

読み方不埒(ふらち)
意味道理に外れていること
類義語不届き、不始末、恥知らずなど
対義語分別
英語訳rude(ずるい)など

相手を批判する言葉であるため、使う際は注意が必要です。