「走馬灯(そうまとう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「走馬灯」です。

言葉の意味・慣用句としての意味・使い方・語源・英語訳についてわかりやすく解説します。

「走馬灯」の意味をスッキリ理解!

走馬灯(そうまとう):影絵が回転しながら写るように細工された灯ろうの一種

「走馬灯」の意味を詳しく

「走馬灯」とは、影絵が回転しながら写るように細工された灯ろうの一種です。

「走馬燈」という漢字表記をすることもあります。また、別名では「回り灯籠(まわりどうろう)」や「舞灯籠(まいどうろう)」とも言います。

江戸時代に、中国から日本に入ってきた照明器具で、飾り用やおもちゃとして使用されました。

走馬灯の仕組み

「走馬灯」は、外側の円筒の中に、一回り小さい円筒が入っています。外側の円筒は、光が透けるように紙や布で作られています。

そして、内側の円筒には、紙や布の上に光を通さないように絵柄が書かれています。円筒の中にろうそくを立てると影絵のようになる仕組みです。

また、ろうそくの火によって中心に上昇気流が生まれ、内側の円筒がくるくると回るようになっています。馬の絵が描かれているのが一般的で、馬が走っているように見えるのです。

季語としての「走馬灯」

「走馬灯」は、夏を表す季語のひとつです。盆灯篭(ぼんとうろう)と言うように、お盆には灯ろうを飾る風習があります。

そのため、「走馬灯」は俳句で夏やお盆を表す季語として使用されているのです。

慣用句としての「走馬灯」の意味

「走馬灯」は、「走馬灯のように過ぎる」という形で「感情が高ぶったときに、記憶が次々と蘇る様子」を表す慣用句としても使われます。

思い出深い場所を訪れた時に、その場所に関する記憶が一斉にあふれてきたり、死ぬ間際に自分の人生を振り返るような記憶が映像のように流れることを表します。

自分で意識して思い出すのではなく、自然とあふれる様子を示します。また、「死ぬ間際」というのも、病気などで覚悟ができている状態のものではなく、事故などの突発的な死の場面のことです。

一説によると、死ぬ間際に記憶があふれ出すのは、「自分の人生経験の中から、近づいている死を回避する方法を探しているため」とも言われています。

「走馬灯」の使い方

  1. 母校の正門に立ったとき、3年間の記憶が走馬灯のようにあふれだした。
  2. 車にはねられて宙に浮いている間、過去の記憶が走馬灯のように駆け巡った。
  3. 私は、幼いころに走馬灯を見たことがあります。

最初に述べたように、「走馬灯」とは、影絵がくるくると回転する灯ろうのことです。そのため、本来は➊➋のように「走馬灯のように記憶がよみがえる」「走馬灯のように思い出が過ぎる」など、「記憶が次々とあふれる様子を表す比喩」として使うものでした。

しかし、この慣用句的な使い方が非常に一般的になり、「走馬灯」の本来の「灯ろう」という意味が薄れたため、➌のように「感情が高ぶったときや死の間際に記憶があふれだすこと」自体を「走馬灯」と言うようにもなりました。

本来の意味としては誤用ですが、現在では、こちらの意味でも広く使われているのが事実です。

「走馬灯」の語源

中国で生まれた「走馬灯」は、影絵の柄に「馬」が描かれていたことが多かったです。

その影がくるくると回り、走っているように見えることから「走馬灯」という名前が付きました。

そして、「走馬灯」が回転して、柄の馬が次々と現れる様子から「記憶が次々と蘇る様子」「記憶が駆け巡る様子」を表す慣用句として使われるようになったのです。

「走馬灯」の英語訳

「走馬灯」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Flashback
    (走馬灯)

まとめ

以上、この記事では「走馬灯」について解説しました。

読み方走馬灯(そうまとう)
意味影絵が回転しながら写るように細工された灯ろうの一種
慣用句としての意味「感情が高ぶったときに、記憶が次々と蘇る様子」を表す慣用句
語源馬の影絵が回転する様子から
英語訳Flashback(走馬灯)

「走馬灯」はよく使われる言葉ですが、その本来の意味や正しい使い方は知らなかった人もいると思います。この機会に、しっかりと覚えておきましょう。