「悪鬼羅刹」の意味とは?使い方から英語や対義語や類語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「悪鬼羅刹(あっきらせつ)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「悪鬼羅刹」をざっくり言うと……

読み方悪鬼羅刹(あっきらせつ)
意味非常に恐ろしいもの
由来「悪鬼」と「羅刹」の組み合わせ
類義語妖怪変化、魑魅魍魎など
対義語張三李四、太平無事
英語訳man-eating fiend(悪鬼)・monster(怪物)

「悪鬼羅刹」の意味をスッキリ理解!

悪鬼羅刹(あっきらせつ):非常に恐ろしいもの

「悪鬼羅刹」の意味を詳しく

悪鬼羅刹とは、魔物や化け物など、非常に恐ろしいものの例えとして使われる言葉です。「悪鬼」も「羅刹」も人から恐れられる化け物を意味する言葉として使われます。

日常生活で頻繁に使われる言葉ではありません。使用されるケースとしては、上司や先生が鬼の如く激怒している際など、激しく怒っていてどうしようもない様を例えて言い表す際に使われます。

また、武将やゲーム内のキャラクターが敵をなぎ倒していく様子を例えて「悪鬼羅刹のようだ」と使うこともあります。

 

そして、「悪鬼」も「羅刹」も非常に強い化け物であるため、能力が非常に優れており、誰も勝てないような人のことを例えて悪鬼羅刹と呼ぶこともあります。

しかし、悪鬼羅刹はネガティブなニュアンスを含んでいるため、この使い方がされることはめったにありません。

「悪鬼羅刹」の使い方

  • 先輩の怒り様はまるで悪鬼羅刹のようだ。
  • 彼は戦場において、悪鬼羅刹の如き活躍で敵を倒した。
この例文のように、悪鬼羅刹は主に「悪鬼羅刹のように」や「悪鬼羅刹の如き」のように比喩として使われることが多いです。

「悪鬼羅刹」の由来

悪鬼羅刹は「悪鬼」と「羅刹」を組み合わせた言葉です。ここでは、「悪鬼」と「羅刹」のそれぞれの意味を説明します。

悪鬼とは

悪鬼は、その名の通り人間に対して悪事を働く鬼のことです。日本や中国、朝鮮半島などに悪鬼の話が伝わっています。

悪鬼は仏教において、仏道に入ろうとする人を妨げ、悪へ向かわせようとします。また、地獄において罪人を苦しめる鬼の子とも悪鬼と呼びます。

悪鬼は他にも様々な災難を運ぶとされており、特に流行病が流行るのは悪鬼の仕業だと考えられています。

羅刹とは

羅刹は、インド神話に伝わる鬼神です。ヒンズー語では「ラクシャーケ」と読むほか、日本語でも「らせつ」のほかに「らさつ」という読み方も存在します。

羅刹は非常に力が強いほか足も速く、人を食べるとされており、人々から恐れられています。

「悪鬼羅刹」の類義語

悪鬼羅刹には以下のような類義語があります。

  • 妖怪変化:人間の理解を超えた化け物のこと
  • 魑魅魍魎(ちみもうりょう):人に悪いことをする様々な化け物や、悪事を働く者のこと
  • 怪力乱神:人間の理性では説明ができないような現象のこと
  • 怨霊怪異(おんりょうかいい):信じられない現象や霊が化け物となったもののこと

この中で魑魅魍魎の「魑魅」とは、「山林の精気から生まれる化け物」という意味です。また「魍魎」とは、「自然の精気から生じる化け物」という意味です。

この言葉も悪鬼羅刹と同様に、化け物を表す言葉を二つ重ねて作られた四字熟語となっています。

「悪鬼羅刹」の対義語

悪鬼羅刹には以下のような対義語があります。

  • 張三李四(ちょうさんりし):ありふれた平凡な人
  • 太平無事:何事もなく平和な様子

この中で、「張三李四」は中国が元となっている四字熟語です。中国には張さんや李さんは大勢存在するほか、三男や四男はあまり重要視されないことから、ありふれた人という意味になっています。

「悪鬼羅刹」の英語訳

悪鬼羅刹を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • man-eating fiend
    (悪鬼羅刹)
  • monster
    (怪物)

“man-eating fiend” のfiendとは、「悪鬼」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「悪鬼羅刹」について解説しました。

読み方悪鬼羅刹(あっきらせつ)
意味非常に恐ろしいもの
由来「悪鬼」と「羅刹」の組み合わせ
類義語妖怪変化、魑魅魍魎など
対義語張三李四、太平無事
英語訳man-eating fiend(悪鬼)・monster(怪物)

このように、悪鬼羅刹は非常におそろしいものを表す表現です。日常的に使うことは少ない表現ですが、意味や使い方を覚えておきましょう。

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つつつ
この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。