今回紹介する言葉は「猿も木から落ちる」です。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
多くの故事成語がそうであるように、「猿も木から落ちる」は先人の知恵や経験から得られた教訓です。
この記事を通して、言葉の意味や使い方を説明します。
☆「猿も木から落ちる」をざっくり言うと……
読み方 | 猿も木から落ちる(さるもきからおちる) |
---|---|
意味 | その道に優れた人でも、時には失敗することがある |
由来 | 木登りが得意な猿も、木から落ちることがある |
類義語 | 弘法の筆にも筆の誤り、など |
対義語 | 愚者にも一得、など |
英語訳 | Nobody is perfect |
このページの目次
「猿も木から落ちる」とは
「猿も木から落ちる」の由来
「猿も木から落ちる」は、木登りが上手な猿でも、時には木から落ちることがある、という話から生まれた言葉です。木登りを得意とする猿が例えとして用いられていて、意味の想像がしやすい言葉です。
失敗をすることはしょうがないため、失敗をどう取り返すかが大切です。
「猿も木から落ちる」の例文
「猿も木から落ちる」を用いた例文には以下のようなものがあります。
- 冷静な彼女が計算ミスとは、猿も木から落ちるだな。
- 4 番のエースバッターが見逃し三振をするとは、猿も木から落ちるだ。
- 料理上手の母が味付けを失敗するなんて、猿も木から落ちるだ。
「猿も木から落ちる」の使用例
「猿も木から落ちる」は、相手の失敗をフォローする場面で使用することができます。落ち込む相手を励ますことができます。
生徒「はい。とても悔しいです」
先生「気にすることはないよ。猿も木から落ちるだし、失敗することは誰にもあるよ」
「猿も木から落ちる」の類義語
「猿も木から落ちる」には以下のような類義語があります。
- 弘法にも筆の誤り:筆の名人である弘法大師でも字を書き間違えることがある
- 河童(かっぱ)の川流れ:泳ぎが上手な河童でもおぼれてしまうことがある
- 上手(じょうず)の手から水が漏れる:達人の手から水が漏れる
「猿も木から落ちる」の対義語
「猿も木から落ちる」には以下のような対義語があります。
- 愚者一得(ぐしゃいっとく):おろかな者でも良い考え方をすることがある
- 火事場の馬鹿力:切迫した状況で、普段には想像できない力を発揮すること
「猿も木から落ちる」の英語訳
「猿も木から落ちる」英語に訳すと、次のような表現になります。
- Even monkeys fall from trees
(猿も木から落ちるの直訳) - Even Homer sometimes nods
(大詩人のホメーロスも時には居眠りをする) - Good swimmers are oftenest drowned
(水泳が上手な者も時々おぼれる)
英語では、「猿も木から落ちる」を“nobody is perfect” や “Everybody makes mistakes” と表すことも多いです。これらは、どれも失敗した人を励ます表現です。日常生活で一番使用されます。
「猿も木から落ちる」が由来の花
「猿も木から落ちる」という言葉が由来となって、名付けられた花が「百日紅(さるすべり)」です。
百日紅は、暑い夏にでも元気に咲くピンク色の花です。鮮やかな色合いが特徴的です。
百日紅の幹(みき)は、非常になめらかでつるつるしています。これは、木が生長して幹が大きくなると、樹皮(じゅひ)がはがれ落ちる性質を持つからです。木登りが得意な猿でも、滑ってしまいそうな幹であることから、「さるすべり」と名付けられたのです。
まとめ
以上、この記事では「猿も木から落ちる」について解説しました。
読み方 | 猿も木から落ちる(さるもきからおちる) |
---|---|
意味 | その道に優れた人でも、時には失敗することがある |
由来 | 木登りが得意な猿も、木から落ちることがある |
類義語 | 弘法の筆にも筆の誤り、など |
対義語 | 愚者にも一得、など |
英語訳 | Nobody is perfect |
「猿も木から落ちる」は、誰でも馴染みやすい言葉だと思います。日常生活でも使いやすいため、ぜひ使ってみましょう!