ことわざ「縁の下の力持ち」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「縁の下の力持ち (えんのしたのちからもち)」です。

皆さんは「縁の下の力持ち」ですか。

この記事では、意味や使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「縁の下の力持ち」の意味をスッキリ理解!

縁の下の力持ち:人の目につかないようなところで人のために苦労、努力をすること。また、そのような人

「縁の下の力持ち」の意味を詳しく


「縁の下の力持ち」とは、人目に付かないような目立たないところで、他人のために苦労、努力をすることや、そのような人を意味します。

人間はどのような場面においても、お互い助け合って生きています。そして、その助けは表立って見える場合もあれば、目には見えない場合も多くあります。

人目につかない助けは、助ける側からしたらその努力や苦労を見てもらえず、感謝をされづらいかもしれません。しかし、人目につかなくても努力、苦労する人があって、世の中は成り立っているとも言えます。

 

学校においても会社においても日常生活においても、どの場面でも「縁の下の力持ち」が重要な働きをしているのです。

例えば、学校は、大きなくくりでいうと国民の税金によって支えられています。小さなくくりでも、地元の方々の協力や、事務を行っている人、給食を作ってくれる人など、目立たないところで支えてくれる人は数多くいます。

会社が常に清潔に保たれているのも、掃除をしてくれる人がいてこそです。華やかな仕事の裏には、陰で地味な仕事をする人がいます。

 

人目につかなくても人のために苦労、努力してくれる人には、感謝してもしきれないほど、私たちは支えられているのです。「縁の下の力持ち」とはそのようなこと、人を指して言う言葉です。

あくまでも、「縁の下の力持ち」は、人目に付かないようなところで、他人のために努力する人を指します。そのため、表立って活躍する人、努力、苦労する人に使うのは誤りです。

つまり、「優勝できたのは、チームのエースが縁の下の力持ちとなって、ゴールを決めたからだ。」という使い方は誤りだということになります。

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「縁の下の力持ち」の使い方

  1. 華やかにアーティストのライブが開催できるのは、それを支える縁の下の力持ちの方々がいてこそだ。
  2. この社会はお互いが縁の下の力持ちとなって成り立っている。
  3. 私は人目につかないところでも他人のために働ける、縁の下の力持ちタイプの人間だ。

➀では、アーティストが華やかにライブをしている裏で働く、音響や照明、マネージャー、その他スタッフなど、関わっている人全員を指して使っています。

➁では、この社会では、お互いが見えないところで支え合っているということを意味しています。

➂は、自分を、目立たなくとも裏で支えることができると評している場面です。

「縁の下の力持ち」の由来

「縁の下の力持ち」の由来は、大阪の四天王寺(してんのうじ)太子夢殿(たいしゆめどの)で現在も行われている「椽(えん)の下の舞」にあると言われています。

太子夢殿では、陰暦3月2日に「経供養(きょうくよう)」という法会(ほうえ)が行われていました。法会とは、死者の霊を慰(なぐさ)める儀式です。現在では、毎年10月22日に経供養が行われます。

経供養では、椽の下の舞が踊られます。しかし、その舞楽(ぶがく)は、かつては完全な非公開でひそかに行われていました。昭和40年代になってようやく観客が現れるまで、人目につかないところでひたすら巻いては踊り続けたのです。

陰でひたすら努力を積み重ねるその様子から、「縁の下の力持ち」という言葉が生まれました。

 

また、もとの表記である椽は訓読みで「たるき」と読みます。屋根板を支えるために、棟(むね)から軒(のき)まで渡した材木の「垂木(たるき)」を指しています。つまり、家の要(かなめ)となる部分を支えるのが椽であり、「縁の下の力持ち」の意味の根幹を成します。

後になって、わかりやすい「縁」という字が当てられ、縁側の下から家全体を支える様子を陰での努力のたとえとしたのです。

 

さらに、「縁の下」の持つ重要な役割から、「舞」ではなく「力持ち」という言葉が使われるようになり、現在のような意味のことわざに発展しました。

しかし、現在でも「縁の下の舞」ということわざは使われています。意味も、「縁の下の力持ち」と全く同じです。

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「縁の下の力持ち」の類義語

「縁の下の力持ち」には以下のような類義語があります。

  • 縁の下の舞:「縁の下の力持ち」に同じ。
  • 簀の子の下の舞(すのこのしたのまい): 「縁の下の力持ち」に同じ。
  • 内助の功(ないじょのこう):陰ながら援助する身内の功績。特に夫を支える妻の働き。
  • 闇の独り舞い(やみのひとりまい):目立たないところで、独りで力を尽くすこと。

「縁の下の舞」や「簀の子の下の舞」は、「縁の下の力持ち」と全く同じ意味で使われます。「簀の子」は、劇場の舞台の天井を意味します。

「内助の功」は、特に、夫のことを支える妻の振る舞いを指して使われます。「闇の独り舞」は、人知れず努力を積み重ねることを指しますが、人目に触れないことによる無駄な苦労というニュアンスで使われることが多いです。

「縁の下の力持ち」の英語訳

「縁の下の力持ち」は、人そのものを指すか行為を指す和え英語訳が異なります。

縁の下の力持ち(人)
  • unsung heroes
    (名もなき英雄たち)
  • unsung man
    (称賛されることの無い人)
  • a backseat player
    (控えの選手)
縁の下の力持ち(行為)
  • work in the background
    (目立たないところで働く)
  • do a thankless task
    (表立って評価されないことをする)

do a thankless task は、努力が目立たないがゆえの無駄な骨折りという意味合いで使われます。「割に合わないことをする」という訳し方もできます。

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まとめ

以上、この記事では「縁の下の力持ち」について解説しました。

読み方縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち)
意味人目に付かないような目立たないところで、他人のために苦労、努力をすることや、そのような人
由来大阪の四天王寺で行われる「椽の下の舞」
類義語縁の下の舞、簀の子の下の舞、内助の功など
英語訳unsung heroes(名もなき英雄たち), work in the background(目立たないところで働く)

「縁の下の力持ち」がいることによって、この世の中は成り立っています。輝く人の後ろには、人目につかなくとも人のために苦労している人が数多くいるのです。

「縁の下の力持ち」というタイプではないという人もいるでしょう。しかし、そのような人も、裏で活躍する人の存在を知るだけでも、大きな意味があります。

私たちは、誰かに支えられて生きているということを、再認識して生きていきたいですね。

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