「デフォルト」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「デフォルト」です。

「デフォルト」の意味・使い方・語源・類義語・対義語・つく言葉・デフォルトを宣言した国についてわかりやすく解説します。

「デフォルト」とは?

デフォルト(default):初期値・初期設定、債務不履行、危険

「デフォルト」の意味を詳しく

「デフォルト」には、大きく分けて三つの意味があります。

「デフォルト」の意味
  1. 【コンピューター分野】 初期値・初期の状態
  2. 【金融分野】 債務不履行
  3. 【スポーツ分野】 棄権行為
  4. 標準・定番

それぞれについて詳しく説明していきます。

【コンピューター分野】 「初期の状態」の意味

コンピューター関係の話で「デフォルト」という言葉が使われた場合は、「初期値・初期の状態」という意味でとらえて問題ありません。

「初期値」とは?
ユーザーが値を入力するはずの項目に、何の入力もされなかった時のためにあらかじめ用意されている値のことです。「規定値」と呼ぶこともあります。

この意味から転じて、「何の変更もされていない初期の状態」を表すようにもなりました。

携帯ショップなどで「現在はデフォルトの状態なので…」などと言われたら「何の変更もされていない初期設定の状態」であるという意味です。

【金融分野】 「債務不履行」の意味

金融や経済の話の中で「デフォルト」と言われたら、「債務不履行」の意味になります。

「債務不履行」とは、「債務者が正当な理由がないにもかかわらず、債務の本旨に従った履行をしないこと」です。

「債務」と「履行」の意味は以下の通りです。

「債務」と「履行」の意味
  • 債務:特定の相手に金銭や物を渡す義務
  • 履行:条件に従って債務を返すこと

「債務」は、「借金」という意味で使われることが多いです。つまり、「債務者」とは「借金を背負っている人」のことです。

そして、借金には「いつまでに返しなさい」や「この利率で返さなければならない」などの条件があります。それが「債務の本旨」です。

したがって、「債務不履行」とは「借金を背負った人が正当な理由もないのに、条件に従って借金を返さないこと」という意味になります。

国の「デフォルト」宣言

「デフォルト」は、もちろん個人の「債務不履行」を指すこともありますが、国債の「債務不履行」を指す場合が非常に多いです。

国も個人と同じように借金をすることができます。国費が足りなくなっときに、他の国からお金を借りるのです。

そのお金を返せなくなった場合、国は「デフォルト」を宣言します。ただし、「デフォルト」を宣言しても外国への借金が帳消しになるわけではなく、返済の期限が延びるだけです。

【スポーツ分野】 「棄権行為」の意味

スポーツの場面で使われるとき「デフォルト」は「棄権行為」の意味になります。

「棄権」とは、自分の権利を放棄することです。

テニスでは、「デフォールト」と表記することや「デフォ」と省略することが多いです。しかし、スポーツにおいては「リタイア」という言い方が一般的です。

「標準」「定番」の意味

「デフォルト」は「標準」「定番」という意味でも使われます。

この使い方は、ビジネスシーンや日常的な会話で用いられます。日常会話では「普通」「いつも通り」といったニュアンスを含んでいます。

「デフォルト」の使い方

  1. 彼は遅刻するのがデフォルトだから集合時間には来ないだろう。
  2. この携帯はデフォルトの状態なので、説明書の通りに操作してください。
  3. デフォルトの選択のまま「次へ」をクリックして進んでください。
  4. ギリシャがデフォルトを宣言したせいで、ユーロが暴落した。
  5. あの大国がデフォルトするなんて誰も思わなかった。
  6. 相手のデフォルトのおかげで勝つことができた。

①~③では、「初期の状態」「初期値」の意味で使われています。①の「遅刻するのがデフォルト」とは、遅刻することが標準状態であるという意味です。

④と⑤では、「債務不履行」という意味で使われています。

最後の⑥は、「試合の棄権」という意味で「デフォルト」を使っています。

「デフォルト」の語源

「デフォルト」の語源は英語の “default” です。“de” は「強調」の意味を持ち、 “fault” は「失敗」を表します。

“default” には以下のような意味があります。

“default” の意味
  1. 義務を怠ること、怠慢
  2. 債務不履行
  3. 競技を棄権すること
  4. 欠乏、不足
  5. コンピュータなどの初期設定

“default” のもともとのニュアンスは「不足」や「失敗」という意味です。そこから「怠慢」の意味でも使われるようになりました。

ここから転じて「義務を怠ること」「何もしないこと」などの意味になりました。お金を返すという「義務を怠ること」は「債務不履行」になります。

また、ユーザーが「何もしない時」に適応される設定が「初期値・初期設定」です。そして、スポーツにおいて試合を「しないこと」が「棄権」になります。

英単語としての主な意味は「債務不履行」と「怠慢」です。カタカナ語の「初期値」の意味はメインではないので注意しましょう。

「デフォルト」の類義語

「デフォルト」には、分野ごとに次のような類義語があります。

コンピュータ用語としての類義語
  • 初期値:数学やプログラミングなどで最初に設定された値
  • 初期設定:ユーザーが何も変更を加えていない出荷時の状態
  • 規定値:あらかじめ用意されている値
金融用語としての類義語
  • 債務不履行:債務者が正当な理由がないのに、債務の本旨に従った履行をしないこと
  • 未払い:支払いが完了していないこと
  • 滞納:納付すべき金品を期限が過ぎても納めないこと
スポーツ用語としての類義語
  • 棄権:競技会の権利を捨てて使わないこと

「デフォルト」の対義語

「デフォルト」には、分野ごとに次のような対義語があります。

コンピュータ用語としての対義語
  • カスタマイズ:既存のものに手を加えて、好みのものに作り変えること
金融用語としての対義語
  • 返済:借りた金や物を相手に返すこと
スポーツ用語としての対義語
  • 出場:競技会などに参加すること
「標準、定番」という意味の対義語
  • 異常:普通と違っていること、正常でないこと

「デフォルト」がつく言葉

デフォルトはさまざまな分野で使われる言葉です。

「デフォルト」がつく言葉を四つ以下に紹介します。

「デフォルト」がつく言葉
  • デフォルト値
  • デフォルト設定
  • デフォルト宣言
  • デフォルトブラウザ

「デフォルト値」の意味

「デフォルト値」は「あらかじめ設定された値」という意味です。ユーザが手を加える前のあらかじめ組み込まれた初期設定を指します。

コンピュータ分野における「デフォルト」の意味に共通していますが、IT分野では「デフォルト値」という言い方をよくします。「規定値」とも言います。

たとえば、市販のアプリケーションソフトでは、標準的な使用を想定した設定で販売されていますが、その最初の設定が「デフォルト値」です。

「デフォルト設定」の意味

「デフォルト設定」とは、「毎回、同じ動作をするように定められた設定」を指します。

たとえば、スマートフォンでAという写真アプリを「デフォルト設定」にした場合、写真を開くたびにAのアプリが起動します。

デフォルト設定にするといちいち同じ動作をしなくて良いので便利です。一方で、他のアプリを使用したい場合には、規定を変更する手間がかかることもあります。

「デフォルト宣言」の意味

「デフォルト宣言」とは、「国が債務不履行を宣言すること」です。

この場合の「デフォルト」は金融分野の「債務不履行」という意味です。単に「デフォルト」ということもあります。

「デフォルト宣言」は、国や会社など規模が大きいものには使用しますが、個人に対する使用例はありません。

「デフォルトブラウザ」の意味

「デフォルトブラウザ」とは、「初期設定のブラウザ」のことです。「既定のブラウザ」とも呼ばれます。

ブラウザとは、Internet Explorer や Google Chrome などインターネットを閲覧するためのソフトのことです。

「デフォルトブラウザ」は、パソコンやスマートフォンが出荷された時に最初から設定されています。「デフォルト設定」と同じように、「デフォルトブラウザ」は後で変更することができます。

「デフォルト」を宣言した国

以下は、デフォルトの主な意味である「債務不履行」を宣言したことのある国です。

その中でも2000年以降にデフォルトを宣言した国を集めました。

  1. ベリーズ
  2. ドミニカ共和国
  3. エクアドル
  4. コートジボワール
  5. ウクライナ
  6. ギリシャ
  7. アルゼンチン

ギリシャの財政破綻は記憶に新しいでしょう。中南米の国が非常に多いことがわかります。

まとめ

以上、この記事では「デフォルト」について解説しました。

英語表記デフォルト(default)
意味初期値、債務不履行、棄権行為
語源「怠慢」の意味の英語 “default” から
類義語初期値、初期設定、債務不履行、棄権行為
「デフォルト」を宣言した国ベリーズ、ドミニカ共和国、エクアドル、コートジボワールなど

「デフォルト」は日常生活の中でも耳にする機会が多い言葉です。

複数の意味があるので、状況を見て「どの意味で使われているのか」を判断する必要があります。

英語のおおもとの意味から派生させて細かい意味を覚えていくと、いくつもある意味を頭に入れやすいのでおすすめです。

この機会に、使いこなせるようになりましょう。