「断捨離」の意味とは？読み方は？使い方から英語や類語まで解説

今回ご紹介する言葉は、熟語の「断捨離(だんしゃり)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「断捨離」をざっくり言うと……

「断捨離」の意味をスッキリ理解！

「断捨離」の意味を詳しく

「断捨離」とは、必要のないものを断ち、捨てて、執着することから離れることを意味する言葉です。整理整頓法の一つと言うこともできます。

「断捨離」という言葉には、二つの意味合いがあります。一つ目は、物を断ち、捨てることです。もう一つは、物への執着から離れることです。

人間が消費生活する中で、「捨てる」という行動をしなければ家に必要のないものは増えていきます。家に必要のないものが全く無いと言い切ることができる人は、ほとんどいないでしょう。

そうした必要の無いものを捨て、無駄のない環境を手にするというのが一つ目の考え方です。

対して、二つ目の意味合いについてです。家などにある必要の無いものに対して、「もったいない」、また「思い出がある」という感情を抱くこともあるでしょう。

見方を変えると、そのような感情が、必要の無いものを捨てるという行動を阻(はば)んでいるとも言えます。

このような事実から、物に対する執着、想いから離れるべきだということを主張するのが二つ目の考え方です。

以上のことをまとめると、「断捨離」という言葉には、「物を断ち、捨てる」側面と、「物への執着から離れる」側面があるということになります。

また、「断捨離」をする目的は、整理整頓をすることで身の回りを綺麗にするということだけではありません。

物への執着から離れることで、身の回りだけでなく心もすっきりさせ、心の平穏を保とうとしたり、生活の質を向上させることも「断捨離」の目的です。

ちなみに、最近では、物以外に対しても使われるようになっています。例えば人間関係や仕事です。複雑な人間関係や、必要ない仕事は断ち、捨てて、執着から離れようという意味で使われるのです。

身の回りと心をすっきりさせるという意味では、「物」に対して使う場合と変わりはありません。

「断捨離」の使い方

➂の例文では、「断捨離」を「物」ではなく人間関係に対して使っています。

「断捨離」の語源

「断捨離」は、ヨガの哲学を参考に、クラターコンサルタント(片付けのコンサルタント)のやましたひでこさんが生み出した造語です。

ヨガの行法哲学に、「断行(だんぎょう)」「捨行(しゃぎょう)」「離行(りぎょう)」というものがあります。このヨガの哲学も、元々は仏教の教えです。

ヨガの哲学(仏教の教え)を、片付けにも応用して「断捨離」とやましたひでこさんが名付けたことから、「断捨離」という言葉は生み出されました。

ちなみに、「断行」「捨行」「離行」は、仏教の教えの中で人間を苦しめる「煩悩(ぼんのう)」を断ち、捨てて、離れることを指します。

この「煩悩」の部分を、「物」または「物への執着」に置き換えたのが「断捨離」です。

また、クラターコンサルタントのやましたひでこさんは、著書である『新・片付け術「断捨離」』(マガジンハウス社)で、「断捨離」を提案しました。

「断捨離」という言葉は、登録商標になっており、2010年の「流行語大賞」にも選ばれています。

「断捨離」の類義語

「断捨離」には以下のような類義語があります。

「取捨選択」には、「断捨離」に含まれる「執着から離れる」といった側面はありません。また、「断捨離」が物にも人間関係にも用いられるのに対して、「ミニマリズム」は特に物に対して使われる言葉です。

「断捨離」の英語訳

「断捨離」を英語に訳すと、次のような表現になります。

まとめ

以上、この記事では「断捨離」について解説しました。

「断捨離」の意味や使い方など、理解することができたでしょうか。

「断捨離」は、片付けの場面でよく使われる言葉ですが、人間関係などについても用いられます。また、本文でも触れた通り、「断捨離」は最近生み出された造語です。この点、意外に思った方も多いのではないでしょうか。

また、ヨガの哲学、仏教の教えが由来となっていることも覚えておくと、より「断捨離」という言葉の奥深さを感じることができるかもしれませんね。