「不条理(ふじょうり)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「不条理(ふじょうり)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「不条理」の意味をスッキリ理解!

不条理(ふじょうり):筋道が通らないこと・道理に合わないこと

「不条理」の意味を詳しく

不条理とは、筋道が通らない出来事を指す言葉です。不条理の「条理」とは、「物事の道理・筋道・人の行うべき正しい道」という意味です。

道理:進むべき正しい道。

 

理屈が通らない状況に遭遇した際、それを不条理であると考えます。

上記の例としては、気を付けていたにも関わらず交通事故にあう、風邪の予防に非常に気を使っていたにも関わらず感染する、といったようなものがあります。

このような、人の力ではどうしようも出来ない事柄に対して、不条理という表現は使われます。

哲学における不条理

不条理は、哲学の中でしばしばテーマに挙げられる概念です。不条理は、実存主義という哲学的な考え方の中の一つです。

実存主義とは、人間の存在価値を証明し、人間の正しいあり方について問いかける考え方のことです。実存主義の中で不条理は、人生に何の意味も見出すことが出来ない人間の絶望として描かれています。

この考えは、フランスの作家カミュによって有名になりました。

災害によって街が崩壊するなど、人間にとって非合理的である出来事がこの世界では時折発生します。そんな世界を人間は分析し、世界を明確に理解しようとします。それにより世界のあり方と人間の間に対立が生じます。そのため、不条理が発生します。

 

また、哲学的な意味における不条理では、こうした世界を分析し、世界に意味を求めようとする人間の努力は最終的に失敗するものであると述べられています。

上記のような、人間が世界の不条理を克服しようと努力するが克服することが出来ないという状態の中に、さらに高次の不条理を見出すという考え方が存在します。このような考え方のことを、不条理の哲学といいます。

文学における不条理

第二次世界大戦期に、不条理文学と呼ばれるジャンルの文学が誕生しました。代表的な作家として、ウジェーヌ・イエヤスコ氏などが挙げられます。

不条理文学では、非合理的で理解ができない出来事の不気味さや、不条理な出来事への向き合い方が描かれています。代表的な作品としては、以下のようなものがあります。

  • 地下室の手記 ドストエフスキー著
  • 変身 フランツ・カフカ著

こうした不条理文学は、後に不条理演劇によって表現されるようになりました。

不条理演劇:1950年代にヨーロッパ・アメリカで派生した劇作家の作品群のこと。世界における人間のあり方を不条理であると捉え、それを劇の契機とする演劇のこと

「不条理」の使い方

  1. この社会のルールには、不条理なものもある。
  2. 彼みたいな素晴らしい人間が亡くなるなんて、不条理な世の中だ。
  3. 人生の中にも不条理は存在する。

不条理という表現は、病気・災害など、「人間にはどうしようもできないもの」に対して使われます。また、ルールや人生など抽象的なものに対して使用されることが多いです。

「不条理」の類義語

不条理には以下のような類義語があります。

  • 理不尽:道理に合わないこと
  • 非論理:道理に合わないこと
  • 不合理:首尾一貫していないこと
  • 理屈に合わない:理にかなっていないこと

「不条理」「不合理」など、「不」の字が使われることが多いですが、「非論理」は「非」が使われているため、注意が必要です。

「不条理」の対義語

不条理には以下のような対義語があります。

  • 条理:物事の道理・筋道
  • 理路:話の筋道
  • 合理:理にかなっている

「不条理」の英語訳

不条理を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • absurd
    (不条理)
  • illogically
    (不条理)

まとめ

以上、この記事では「不条理」について解説しました。

読み方不条理(ふじょうり)
意味筋道が通らないこと・道理に合わないこと
類義語理不尽・非論理など
対義語条理・理路など
英語訳absurd(不条理)・illogically(不条理)

このように、不条理という表現は日常の中で使われる際と、哲学的な意味で使われる際で意味が異なります。日常でも使用する機会は多い言葉であるため、意味や使い方を適切に覚えましょう。