「自明」の意味とは?使い方から英語や類語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「自明(じめい)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「自明」をざっくり言うと……

読み方自明(じめい)
意味説明や証明をするまでなく明白であること
類義語当然、明白、明晰など
対義語不明確、迷宮、朦朧
英語訳obvious, apparent, self-evident

「自明」の意味をスッキリ理解!

自明(じめい):説明や証明をするまでもなく明白であること

「自明」の意味を詳しく

「自明」は、説明や証明をするまでもなく明白であるという意味です。社会に広く浸透しているなど誰の目から見ても明らかで、説明しなくても当たり前として認識されることです。

「自明の理」とは
「自明」に「道理・原理・もっともなこと」という意味の「理」を付けた「自明の理」という慣用句がよく用いられます。「自明の理」は「説明や証明をするまでなくわかりきっている道理・理屈」という意味です。

「自明」の使い方

  1. その言い分が間違っていることは自明であるが、彼は主張を曲げない。
  2. 会社の経営が軌道に乗っているのは自明だ。
  3. 初対面の人との待ち合わせでは、人通りの多い場所を避けた方がいいことは自明の理だ。

「自明」は「自明だ」「自明である」などの言い切る形で使われ、「明らかなことだ」の意味という意味合いになります。

①の例文は、言い分が間違っていることが明らかであり、皆が間違っていることを認識している状況であるにも関わらず、彼が主張をし続けることから鬱陶しさを表現した文章です。

②の例文では、これまでよりも会社の業績がよくなっていることや、事業が成功していることが売上などの数値で明らかに示されている様子を表しています。

 

「自明の理」を用いると、説明するまでのないほど明白な道理であることを一言で深く印象付けることができます。「明らかである」という意味の「自明」を単独で使う場合と少しニュアンスが異なります。

③の例文では、顔のわからない初対面の人と待ち合わせをするのに、知らない人が多く集まる場所を指定してしまったら、待ち合わせが困難になるというごく当たり前の道理を表現しています。それを「自明の理」を用いることで印象付けることができます。

「自明」の類義語

「自明」には以下のような類義語があります。

  • 当然:そうなるのが当たり前であること
  • 明白:明らかで疑う余地のないこと
  • 明晰:明らかではっきりしていること
  • 歴然:はっきりしていて疑う余地のないさま
  • 言うまでもない:あれこれ言う必要のないほどわかりきったこと

 

「自明」の対義語

「自明」には以下のような対義語があります。

  • 不明確:はっきりとわからない、曖昧な部分があること
  • 迷宮:手がかりがなく、見通しが立たないこと
  • 朦朧:かすんではっきりとしないこと

「自明」の英語訳

「自明」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • obvious
    (明らか)
  • apparent
    (一目瞭然)
  • self-evident
    (自明の)

「自明の理」は “self-evident truth” と訳します。「自分の、自己の」という意味の “self” , 「明らかな」という意味の “evident” , 「真実、道理」という意味の “truth” が合わさっています。

例文
  • It is obvious that the current state of our account will not be profitable.(現状のままでは、財政が黒字にならないことは自明だ。)
  • It is self‐evident that a government which ignores the welfare of its people will not survive for long.(国民の福祉を顧みない政府は長く存続しないことは自明だ。)

まとめ

以上、この記事では「自明」について解説しました。

読み方自明(じめい)
意味説明や証明をするまでなく明白であること
類義語当然、明白、明晰など
対義語不明確、迷宮、朦朧
英語訳obvious, apparent, self-evident

「自明」は意味も使い方も複雑な点はなく、理解しやすい言葉です。ぜひ使いこなしましょう。