今回ご紹介する言葉は、熟語の「添付(てんぷ)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「添付」をざっくり言うと……
読み方 | 添付(てんぷ) |
---|---|
意味 | 書類などに別の物をつけ添えること |
語源 | 「そえる」「つける」という意味の漢字から |
類義語 | 添付、送付、別添など |
英語訳 | attach |
「添付」の意味をスッキリ理解!
「添付」の意味を詳しく
「添付」は、書類などに別のものをつけ添えることという意味です。
「添付」はメインの書類と他の付属の提出物をクリップで止めているような状態です。合体はしていないものの、一つのものとして扱う様子です。
「添附」は「添付」と同じ意味です。もともとは「添附」と書くのが正しい表記でしたが、現在では簡略化されて「添付」と書くのが一般的になっています。
「添付」の使い方
- メールに会議資料を添付して送信する。
- 履歴書に身分証明書のコピーを添付してください。
- 商品に添付してあるアンケートに記入すると景品が当たる。
それぞれの例文について、具体的な場面を説明していきます。
①の例文は、メールに資料を付け加える場面で、「添付」がもっともよく用いられるシチュエーションです。データの分析結果や説明資料、地図、写真などのデータを、メールの本文に付け加えて送ることがあります。
これらのデータはメール本文とは独立しているため、本文に埋め込むことはできません。「添付ファイル」と呼ばれることが多くあります。
②の例文は、メールではなく、紙の書類において「添付」が用いられている場合です。紙の書類を「添付」するよう指示があった場合は、クリップなどで止めるか、封筒に同封することがあります。
糊付けをして一つの書類にしてしまう場合は、「添付」ではなく、「貼付」が用いられるので注意しましょう。
③の例文は、購入した商品という本来の目的物に付属で付いてきたものを意味します。店舗で商品を購入した際に渡されたアンケートや、通販で購入して郵送されてきた商品にアンケートが入れられている場面を想定しています。
このように「添付」はメール、書類、商品などの物に対してなにかをつけ添えて他の人に届ける際に使います。
「添付」の語源
「添付」を構成する漢字の意味は、それぞれ以下の通りです、
- 添:そえる、そばにつける、そばにおく
- 付:つける
この2語を組み合わせると「つけ添える」という意味になります。
「添付」の類義語
「添付」には以下のような類義語があります。
- 貼付(てんぷ):紙や写真などを書類に貼り付けること
- 送付:品物や資料などを送り届けること
- 別添(べってん):メインの書類に別の書類を補足として付け足すこと
- 付加:もとの物にさらに付け加えること
- 補足:付け足して補うこと
「貼付」は「添付」と同音異義語で、意味も似ているため間違えやすい熟語です。手紙やハガキに切手を貼り付ける場面などでよく用いられます。「添付」はメールや書類、物に付け加えることができるのに対して、「貼付」は書類に使います。
「貼付」はもとは「ちょうふ」と読まれていましたが、「てんぷ」という読み方が広く浸透してしまい、正しい読み方として認められるようになりました。
「添付」の英語訳
「添付」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- attach
(取り付ける、付属させる)
メールなどに付け加える「添付ファイル」は”attached file”と言います。
以下が例文です。
- Please find the attached file.
(添付ファイルをご確認ください。) - I received the file by email attachment.
(メールの添付でファイルを受け取りました。)
まとめ
以上、この記事では「添付」について解説しました。
読み方 | 添付(てんぷ) |
---|---|
意味 | 書類などに別の物をつけ添えること |
語源 | 「そえる」「つける」という意味の漢字から |
類義語 | 添付、送付、別添など |
英語訳 | attach |
「添付」は一般的に広く用いられる、馴染み深い熟語であると思います。この機会に正しい使い方を覚えましょう。