今回ご紹介する言葉は、熟語の「先勝(せんしょう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。
☆「先勝」をざっくり言うと……
読み方 | 先勝(せんしょう) |
---|---|
意味 | 何回か続く試合で先に勝つこと、先勝日の略で急用などに幸運だとされる日 |
類義語 | 先占、先取 |
対義語 | 先負 |
「先勝」の意味をスッキリ理解!
「先勝」の意味を詳しく
「先勝」は「何回か続く試合で先に勝つこと」「先勝日の略で急用などに幸運だとされる日」という二つの意味を持ちます。
以下でこの二つの意味について詳しく解説します。
「何回か続く試合で先に勝つこと」の意味を解説
この意味は「先勝」という漢字の通り、「先に勝つこと」を意味します。
「何回か続く試合」の例をまとめました。
- リーグ(総当たり)戦:同じグループの全ての相手と試合を行い、勝ち数に応じて順位を決めます。
- 〇本勝負:〇には普通、3や5などの奇数が入り、先に勝ち越しを決めた方が勝ちます。
- 勝ち抜き戦:勝てば次の相手と連続で試合を行います。剣道の団体戦などに採用されています。
「先勝日の略で急用などに幸運だとされる日」の意味を解説
「先勝日」は「六曜」の中のひとつで「先んずれば即ち勝つ」という意味を持ちます。
六曜とは暦においてその日の運勢を示す六種類の日です。陰陽道が発祥とされている民間信仰のひとつです。
その六種類の日をまとめました。
- 先勝:万事急ぐことが吉
- 友引:良くも悪くもない日、葬儀などを慎む日
- 先負(せんぶ):万事控えめが吉
- 仏滅:全てに凶
- 大安:万事に用いて吉
- 赤口(しゃっこう):火の元、刃物に気を付ける日
「先勝」は「万事急ぐことが吉」であるため、「午前中に行動を起こすことが吉」とされます。逆に午後二時から六時の間は凶です。
引っ越しや納車、結婚式などは午前中に行えば吉とされ縁起がいいです。また、急用などの急な思い付きを実行に移すことも吉とされます。
「先勝」の使い方
- 引っ越しは先勝の午前中か大安にしなさいと言われたが、正直気にしていない。
- リーグ戦は初戦が大事だから、是が非でも先勝したい。
- 僕が先勝したからといって、3本勝負を5本勝負に変えるのは卑怯だぞ。
- ふと髪を切りたいと思い、六曜を確認したら先勝だったため美容院に急行した。
上記の例文のように、「先勝」は大切な行事の日取りや何回か行う試合の場面で使用されます。
①の「先勝」は、六曜の先勝として使用されています。「午前中に行動を起こすことが吉」という意味であるため、引っ越しに適した日です。
②は「何回か続く試合で先に勝つこと」という意味で「先勝」が使われています。
③の「先勝」は「何回か続く試合で先に勝つこと」を意味します。5本勝負であれば、先に3回勝利した方の勝ちです。
④の「先勝」は、六曜の先勝として使用されています。「急用などに吉」とされる日です。
「先勝」の類義語
先勝には以下のような類義語があります。
- 先占(せんせん):他人より先に占有すること
- 先取:他より先に取ること
「先勝」の対義語
先勝には以下のような対義語があります。
- 先負(せんぶ):急用や行事に悪い日
先負に結婚式などを行うと、周りから「非常識だ」と思われてしまうことがあるため注意してください。
また、「先勝」は「何回か続く試合で先に勝つこと」という意味も持っていますが、「先負」においてその使い方は一般的ではありません。
まとめ
以上、この記事では「先勝」について解説しました。
読み方 | 先勝(せんしょう) |
---|---|
意味 | 何回か続く試合で先に勝つこと、先勝日の略で急用などに幸運だとされる日 |
類義語 | 先占、先取 |
対義語 | 先負 |
最近のカレンダーには六曜の記載がないものも増えてきました。この記事をきっかけに、六曜を意識した生活を心がけてはいかがでしょうか。