今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「シリアス」です。
「シリアス」の意味・使い方・語源・類義語・対義語についてわかりやすく解説します。
☆「シリアス」をざっくり言うと……
英語表記 | シリアス(serious) |
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意味 | きわめて真面目な様子、事態などが深刻なこと |
語源 | 英語の “serious” またはラテン語の “sepulcrum” |
類義語 | 重大な、窮屈な、由々しいなど |
対義語 | のんき、コミカルなど |
「シリアス」の意味をスッキリ理解!
「シリアス」の意味を詳しく
「シリアス」には以下のような3つの意味があります。
- 事態などが深刻なこと
- きわめて真面目な様子
- 本格的なさま
それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。
意味①:事態などが深刻なこと
「シリアス」の一番よく用いられる意味は「事態などが深刻なこと」です。
たとえば、「会社の不祥事が報道され、緊急に行われた会議はシリアスな雰囲気に包まれていた」などのように使います。
意味②:きわめて真面目な様子
「シリアス」には「きわめて真面目な様子」という意味もあります。
たとえば、「彼はシリアスな表情をしていた」「彼の作る映画はシリアスな内容のものが多い」などのように用いられます。
意味③:本格的なさま
「シリアス」はたまに「本格的なさま」という意味で用いられることもあります。
「シリアス」の使い方
「シリアス」は以下のような言い回しで用いられることが多いです。
- シリアスな
- シリアスに考える
- シリアスな人
- シリアスな本
- シリアスゲーム
- シリアスな笑い
それぞれの言い回しについて例文と一緒に見ていきましょう。
「シリアスな」の使い方
「シリアスな」は「シリアス」のもっともよく見られる言い回しです。
「シリアスな〇〇」のように、後ろに名詞をつけて使います。
「事態などが深刻なこと」という意味を表すことも、「きわめて真面目な様子」という意味を表すこともあります。
- 新ドラマに出演しているあの俳優はシリアスな顔が似合う。
- 定期的に受けている健康診断で病気が見つかり、医者からシリアスな状態だと言われてしまった。
- 浮気の発覚により、彼女との間にシリアスな空気が流れた。
❶の例文では「シリアスな」が「きわめて真面目な様子」という意味で用いられています。
❷と❸の例文では「シリアスな」が「事態などが深刻なこと」という意味で用いられています。
「シリアスに考える」の使い方
「シリアスに考える」は「真面目に考える」という意味の表現です。
「長い時間をかけて深く考える」というニュアンスもあります。
「シリアスな人」の使い方
「シリアスな人」は「真面目な人」という意味で用いられるのが普通です。
しかし、「深刻な雰囲気をまとった人」という意味で使われることもあります。
- 彼はシリアスな人だから、あまり冗談は通じないと思ったほうが良い。
- 夜の街を歩いていると、呆然と立ち尽くすシリアスな人を見つけた。
「シリアスな本」の使い方
「シリアスな本」は「堅苦しい内容の本」という意味で用いられることが多いです。
また、「重々しいストーリーの本」という意味で用いられることもあります。
- 研究を進めるためにはシリアスな本を何冊も読む必要があった。
- 私は主人公が極限まで追い込まれるような、シリアスな本が好きだ。
❶の例文では「シリアスな本」が「堅苦しい内容の本」という意味で用いられています。
❷の例文では「重々しいストーリーの本」という意味で用いられています。
「シリアスゲーム」の使い方
「シリアスゲーム」とは、社会問題の解決法を学ぶために作られたゲームのことです。
たとえば、ゲームの中で環境問題と向き合い、それを解決しながら進めていくのが「シリアスゲーム」です。
「シリアスな笑い」の使い方
「シリアスな笑い」とは、「深刻なシーンなのに思わず笑ってしまうような場面」のことです。
「シリアス」の語源
「シリアス」の語源は英語の “serious” です。
英単語としての “serious” には以下のように様々な意味があります。
- まじめな、真剣な
- 本気の、冗談でない
- 重大な、ゆゆしい、容易ならない
- 重い
また、英語の “serious” の元々の語源はラテン語の “sepulcrum” です。
“sepulcrum” はラテン語で「墓地」「重い雰囲気」を意味する言葉です。
“sepulcrum” の意味が転じて、現在の英語の “serious” の意味になったと言われています。
「シリアス」の類義語
「シリアス」の類義語は意味別に以下のとおりです。
- 重大な:事柄が軽々しく扱えない状態、並み並みでない、大事なこと
- 由々しい(ゆゆしい):(大変な事態になるので)放って置くことができない、不快な
- 悲壮(ひそう):悲しい中にも立派なところがあること
- 重篤(じゅうとく):病気が非常に悪いこと
- 深刻(しんこく):事態が切実で重大なこと
- 堅苦しい:気楽なところがなく窮屈
- 生真面目(きまじめ):非常にまじめなこと
- 真剣(しんけん):遊び半分ではなく本気なこと
- 真摯(しんし):まじめでひたむきなこと
「由々しい」の意味
「由々しい」は、「不吉なこと」や「忌まわしいこと」といった意味をもつ古語「ゆゆし」を語源とする言葉です。
たとえば、「個人情報が漏れるとは、由々しき事態だ」などのように用いられます。
この場合、「由々しき事態」は「見逃すことができないほど重大な出来事」という意味で捉えることができます。
「シリアス」の対義語
シリアスには以下のような対義語があります。
- のんき:物事をあまり気にせず心配性でないこと、気楽なさま
- コミカル:滑稽(こっけい)なさま、面白いさま、おどけた感じ
- 滑稽(こっけい):言動が変であること
どちらも「シリアス」とは正反対の言葉です。
まとめ
以上、この記事では「シリアス」について解説しました。
英語表記 | シリアス(serious) |
---|---|
意味 | きわめて真面目な様子、事態などが深刻なこと |
語源 | 英語の “serious” またはラテン語の “sepulcrum” |
類義語 | 重大な、窮屈な、由々しいなど |
対義語 | のんき、コミカルなど |
シリアスは、「シリアスシーン」「シリアスムード」「シリアスな雰囲気」などのように使うことがあります。
「シリアス」の意味をきちんとおさえ、正しく使いこなせるようにしましょう。