「顕在」の意味とは?使い方から対義語や英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「顕在(けんざい)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「顕在」をざっくり言うと……

読み方顕在(けんざい)
意味隠れていたものが明らかになり、はっきりすること
類義語表面化、顕現、露呈
対義語潜在
英語訳be actualized,become apparent

「顕在」の意味をスッキリ理解!

顕在(けんざい):隠れていた物事が明らかになり、はっきりすること

「顕在」の意味を詳しく

「顕在」とは、物事がはっきりと表面に出て現れることです。

「顕」は、「顕微鏡」という単語に使われていることからもわかるように、「はっきり目立つこと」「明らかであること」を意味する漢字です。「あらわ」と読むこともできます。

特に、今まで隠れていたものがはっきりと現れるときに、よく用いられる言葉です。例文を参考にしながら、意味を詳しく確認していきましょう。

「顕在」の使い方

  1. ここ数十年のうちに、社会の問題が顕在化してきた。
  2. 顕在的なニーズだけでなく、顧客自身も気づいてないニーズを見つけ出したい。
  3. 社員の不満が顕在化し、我々はその対応に追われている。

①は、社会に存在している問題が明らかになっている様子を述べています。「顕在化」「顕在的」という形で用いられることが非常に多いので、覚えておきましょう。

②では、はっきりと表立ってわかるニーズだけでなく、わかりにくいニーズもしっかり把握したいということが述べられています。顕在的なニーズとは、顧客自身も自覚しているようなニーズです。

③は、社員の不満が明らかになったので、その不満を解消しなければならない状況を表しています。普段はあまり明らかにならず、放置していた不満も、はっきりとわかるようになると、対処しなければいけないという意識が芽生えますよね。

「顕在」の類義語

顕在には以下のような類義語があります。

  • 表面化:隠れていた物事が、おもてに出ること
  • 顕現(けんげん):はっきりとした形で現れること
  • 露呈(ろてい):隠れていた物事が表面に現れ出ること、さらけ出すこと

上の類義語はすべて、顕在とほぼ同じ意味の言葉です。

しかし、「顕現」「露呈」に「化」「的」をつけることは、「顕在」に比べてあまり多くありません。

「顕在」の対義語

顕在には以下のような対義語があります。

  • 潜在(せんざい):表面にはっきりと現れず、隠れて存在していること

「潜」は、「隠れる」「ひそかに」という意味がある漢字であり、「ひそむ」とも読むことができます。

顕在とは真逆の意味を持つ単語であり、対になって用いられることもあります。顕在よりも潜在の方が日常的に使われる頻度が高いです。「潜在能力」や「潜在意識」という単語などは、聞いたことある方も多いのではないでしょうか?

また、「潜在化」「潜在的」という形で使われることが多いです。例文は以下の通りです。

例文
酒やタバコには潜在的な危険がある。

表立って危険が目に見えるわけではないけれど、飲酒や喫煙にはリスクが潜んでいる、ということを述べています。

「顕在」の英語訳

顕在を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • be actualized
    (顕在化する)
  • become apparent
    (顕在化する、明らかになる)

例文は以下の通りです。

例文
  • The truth was actualized.
    (真実が顕在化した。)
  • His failure will soon become apparent.
    (彼の失敗はすぐに明らかになるだろう。)

まとめ

以上、この記事では「顕在」について解説しました。

読み方顕在(けんざい)
意味隠れていたものが明らかになり、はっきりすること
類義語表面化、顕現、露呈
対義語潜在
英語訳be actualized,become apparent

いかがでしたでしょうか?

隠れていたもの・わかりにくかったことが、明らかになることは、「顕在」と表現することができます。ぜひ、対義語の「潜在」とセットで覚えてみてください。