今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アクシデント」です。
「アクシデント」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「アクシデント」をざっくり言うと……
英語表記 | アクシデント(accident) |
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意味 | 思わぬ事故、不意の出来事 |
語源 | ラテン語の cadere |
類義語 | インシデント、ハプニング、物怪 |
「アクシデント」の意味をスッキリ理解!
「アクシデント」の意味を詳しく
「アクシデント」とは、思わぬ事故、不意の出来事のことです。
「アクシデント」は、主にネガティブなシチュエーションで用いられます。
たとえば、車同士で接触事故を起こしてしまったり、プレゼンテーション中に機材が壊れたりすることを「アクシデント」と呼びます。このように、予測不能で、なおかつ突然起こる出来事のことを「アクシデント」を言います。
「アクシデント」の使い方
- 大事なサッカーの試合で、チームのエースが足を痛め出場できなくなるというアクシデントがあったが、チーム一丸となって試合に勝利した。
- 昨日、突然起きた突風により、電車が止まるというアクシデントが起きた。
①、②で用いられている「アクシデント」はどちらも「思わぬ事故や不意の出来事」という意味です。どちらの場合も予測できず、避けることのできない出来事という共通点があります。また、どちらもネガティブな出来事として用いられています。
「アクシデント」の語源
アクシデントの語源はラテン語のcadereです。
cadereはラテン語で、「〜へ落ちる」という意味を持っています。「そばに」という意味の”ad”、「ふる」という意味の”cado”、「もの」という意味の”ent”がもともとのラテン語の語源となっています。
このような言葉の意味から「突然降ってきた不幸」という意味を持つようになったと言われています。
「アクシデント」の類義語
アクシデントには以下のような類義語があります。
- インシデント:アクシデントにつながる可能性のあるミス、または事件
- ハプニング:予期せぬ出来事か起こること
- 物怪(もっけ):思いもよらない出来事
「インシデント」は「アクシデントにつながる可能性のあるミス、または事件」のことを言います。また、少しの異変で済んだものの、あわや大惨事を招きかねなかった事態のことも「インシデント」と言うこともあります。
「インシデント」は、様々な分野の危機管理に関する場面で用いられます。たとえば、医療現場において「正しい処置を行わず医療ミスをしてしまったが、幸い患者にはなんの影響もなかった」というような出来事をインシデントと呼びます。
「ハプニング」は「アクシデント」と同様に、「予期せぬ出来事が起こること」という意味を持っています。しかし、「アクシデント」がネガティブな意味を持っているのに対し、「ハプニング」はネガティブな場面においても、ポジティブな場面においても用いることができます。
また、「ハプニング」は「アクシデント」よりも重要度が低いと言えます。最近のテレビ番組でもよくターゲットを驚かす「ドッキリ」と同じような意味で「ハプニング」が用いられていますね。
「物怪」は「アクシデント」と同様に「思いもよらない出来事」という意味を持っています。しかし、「物怪」はネガティブな物事ではなく、ポジティブな出来事に用いられます。たとえば、「家具のすきまから1万円が出てきた」というような偶然の出来事を「物怪の幸い」と表します。
平安時代には、妖怪のことを「物怪」と書いていました。妖怪が突然現れるように偶然の幸せが訪れるという思いから「物怪の幸い」というようになったと言われています。
まとめ
以上、この記事では「アクシデント」について解説しました。
英語表記 | アクシデント(accident) |
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意味 | 思わぬ事故、不意の出来事 |
語源 | ラテン語の cadere |
類義語 | インシデント、ハプニング、物怪 |
「アクシデント」の意味について理解できたでしょうか。よく耳にする言葉ですが、類義語との違いも覚えておくと役に立つでしょう。