今回ご紹介する言葉は、熟語の「解釈(かいしゃく)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「解釈」をざっくり言うと……
読み方 | 解釈(かいしゃく) |
---|---|
意味 | 言葉・文章・思想などの意味を解きほぐし、明らかにすること |
語源 | 「解」の「ときあかす・わかる」、「釈」の「とく、ときあかす」という意味から |
類義語 | 理解、考察、把握など |
英語訳 | interpretation(解釈) |
「解釈」の意味をスッキリ理解!
「解釈」の意味を詳しく
「解釈」は、言葉・文章・思想などの意味を解きほぐし、明らかにするという意味の熟語です。あるものが表す意味などを、自分の知見・経験をもとに理解することを指します。
古典や英文、抽象的な言葉など、一目見て意味が明らかでないものや、複数の考え方ができるものを、「解釈」することが多いです。
また、「人の言動や物事について、自分なりに考え、理解すること」という意味もあります。「人の言動や物事」には、身振りや表情、歴史的事件、芸術作品など、さまざまなものが当てはまります。
「解釈」は、あくまで自分の考えにすぎないので、社会の常識と一致していなかったり、作者が考えたものとは異なっていたとしても、問題ありません。
他にも、「法令が指し示す内容を明確にし、定めること」という意味もあります。
たとえば、日本国憲法9条には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」という文言がありますが、この「戦力」という言葉をどのように解釈するかは、繰り返し議論されています。特に自衛隊が「戦力」に含まれるか否かについては、政府・専門家・メディアの間でも意見が分かれています。
学問の類型の1つとして、「解釈学」というものもあります。これは、人間の芸術作品や文化的表現を解釈する理論・方法を研究し、追究する学問です。起源は、古代ギリシアにまでさかのぼることができます。
「解釈」と書いて「げしゃく」と読む場合は、「経文の解釈、説明」という意味になります。
「解釈」の使い方
- “appreciate”という単語にはさまざまな意味があるから、文脈を踏まえて解釈する必要がある。
- 明智光秀が、織田信長を裏切った背景にはなにがあったのか、自分なりに解釈してみる。
- 人見知りのA君が、自分から声をかけてきた。A君が私に好意を持ってくれていると解釈できるだろう。
- ディベートで黙っていると、議論に賛成しているものと解釈されてしまうよ。
- 刑法における「財物」に、電気も含むか否かについては、かつて解釈が分かれていた。
例文➀では、「言葉・文章・思想などの意味を解きほぐし、明らかにすること」という意味で「解釈」を使用しています。
例文➁➂➃における「解釈」は、「人の言動や物事について、自分なりに考え、理解すること」という意味です。
一方、例文➄の「解釈」は、「法令が指し示す内容を明確にし、定めること」という意味です。
「解釈」の語源
「解」という漢字には、「ときあかす・わかる」という意味があります。一方、「釈」という漢字には、「とく、ときあかす」という意味があります。
両者の意味が重なり、「解釈」が「意味を解きほぐし、明らかにすること」を表すようになりました。
「解釈」の類義語
「解釈」には以下のような類義語があります。
あくまで、「解釈」とは、自分なりに噛み砕き、理解することを指します。そのため、自分なりの仮説にすぎない場合もあります。
一方、「理解」といえるためには、一定の論理性や客観性をそなえている必要があります。「理解」は、ある意味「解釈」の先にあり、より真実に近いものであるといえます。
「解釈」の英語訳
「解釈」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- interpretation
(解釈)
まとめ
以上、この記事では「解釈」について解説しました。
読み方 | 解釈(かいしゃく) |
---|---|
意味 | 言葉・文章・思想などの意味を解きほぐし、明らかにすること |
語源 | 「解」の「ときあかす・わかる」、「釈」の「とく、ときあかす」という意味から |
類義語 | 理解、考察、把握など |
英語訳 | interpretation(解釈) |
「解釈」は日常的によく使う言葉なので、ざっくりと意味を知っていたという人も多いでしょう。しかし、「理解」をはじめとする類義語が多く、適切に使い分けるのは容易ではありません。
意味を正確に理解しておきましょう。