「反芻(はんすう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「反芻(はんすう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「反芻」の意味をスッキリ理解!

反芻(はんすう):繰り返し考えて、よく感じ取ること。1度飲み込んだ食べ物を口の中に戻し、よく噛んでから再び飲み込むこと。

「反芻」の意味を詳しく

「反芻」とは、「繰り返し考えて、よく感じ取ること」を指します。誰かに言われた言葉や、過去に経験したことなどが「反芻」の対象になります。

たとえば、「監督が放った言葉の意味を反芻する」という使い方があります。監督が発した言葉の意味について思いを巡らせ、十分に噛みしめることを指しています。

食物の摂取方法を指す!「反芻」のもともとの意味


「反芻」のもともとの意味は、「1度飲み込んだ食物を口の中に戻し、よく噛んでから再び飲み込むこと」です。「芻」は「まぐさ」と読み、牛や馬などのエサとなる草を指します。つまり、「芻」を「反復」して食べることを「反芻」と言うのです。

「反芻」は、ある種の草食動物に見られる食物摂取の方法です。「反芻」を行う動物を反芻動物と呼び、牛や羊などが該当します。

 

反芻動物には、反芻胃と呼ばれる特別な胃袋があります。反芻胃は通常 4つあり、それぞれ第1胃・第2胃・第3胃・第4胃と言います。反芻動物は、反芻胃を駆使しながら、草に多く含まれるセルロースという物質を消化していきます。

セルロースとは、植物から作られる食物繊維のことです。一般に、食物繊維は硬く結合しているため、生物の体内では消化できません。しかし、反芻動物は、体内にすむ微生物の力を借りることで、セルロースを消化しているのです。

そして、通常は消化しにくい草を上手く体に取り込もうとする過程で、「反芻」は行われます。体内に飲み込まれた草は、第2胃から口の中へ一旦戻されます。そこでもう 1度草をよく噛んで細かくすることで、消化しやすくすることに繋がるのです。

 

このように、本来は食物の摂食方法を指すのが「反芻」でした。しかし、「自分の中に取り込もうとして、何度も働きかける」という点が派生して、「言葉や経験についてよく考え、よく味わうこと」も「反芻」と言うようになりました。

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「反芻」の使い方

  1. その時は不可解だと感じた彼の言葉を反芻してみると、真意が徐々にわかってきた。
  2. 中学時代のアルバムを手に取った彼女は、旧友との思い出を反芻しているようだった。
  3. 牛がよく口を動かしているのは、草を反芻しているからだ。

①と②では、「繰り返し考えて、よく感じ取ること」という意味で「反芻」が用いられています。①のように、誰かの言葉を「反芻」した結果、真意にたどり着くことはよくありますよね。

③の「反芻」は、特定の動物が行う食物の摂取方法を指しています。牛は、1日当たり 6~10時間かけて「反芻」を行います。

「反芻」の類義語

反芻には以下のような類義語があります。

  • 咀嚼(そしゃく):食物を噛みくだくこと。言葉や文章の意味をよく考えて、噛みしめること。

「咀嚼」と「反芻」は、どちらも「食物をよく噛むこと」が原義です。ただ、「咀嚼」が噛むことのみを指すのに対して、「反芻」は「1度飲み込んだものを、再び噛みなおして飲み込む」という一連の流れを指しています。

また、派生した意味についても違いがあります。「咀嚼」は、言葉の意味をよく考えて味わうことを意味します。一方、「反芻」の場合は、言葉だけでなく、過去の経験なども味わう対象となります。

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「反芻」の英語訳

反芻を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • rumination
    ((動物の)反芻、熟考)
  • ruminate
    ((動物が)反芻する、よく考える)
  • chew the cud
    ((動物が)反芻する)
  • chew over ~
    (~についてよく考える)

動物が行う「反芻」を指す場合と、「繰り返し考えて、よく感じ取ること」を表現する場合とで英語訳を使い分けましょう。

上記 4つの英語を用いた例文は次の通りです。

例文
  • By monitoring the cow’s rumination patterns, we know their state of health.
    (牛の反芻パターンを監視すると、彼らの健康状態がわかる)
  • I ruminated on what he said to me yesterday.
    (彼が昨日私にかけた言葉について、私は深く考え込んだ)
  • A ruminant is an animal that chews the cud.
    (反芻動物とは、食物を反芻する性質を持つ動物のことである)
  • It seemed that he was chewing over his teacher’s remark.
    (彼は、先生の指摘をよく噛みしめているようだった)

まとめ

以上、この記事では「反芻」について解説しました。

読み方 反芻(はんすう)
意味 繰り返し考えて、よく感じ取ること。
1度飲み込んだ食べ物を口の中に戻し、よく噛んでから再び飲み込むこと。
類義語 咀嚼
英語訳 rumination((動物の)反芻、熟考), ruminate((動物が)反芻する、よく考える)など

「反芻」には 2つの意味がありますが、「自分の中に取り込もうとして、何度も働きかける」という点は共通しています。ぜひ、意味や使い方を覚えてみてください。

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