今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「シビア」です。
「シビア」の意味・使い方・語源・類義語・対義語について分かりやすく解説します。
☆「シビア」をざっくり言うと……
英語表記 | シビア(severe) |
---|---|
意味 | とても過酷な様のこと |
語源 | ラテン語のsevere |
類義語 | シリアス、ケチ、厳格 |
対義語 | ルーズ、寛容 |
「シビア」とは?
「シビア」の意味を詳しく
「シビア」とは、とても過酷なさまのことです。
「シビア」は、日常生活やビジネスシーンなど幅広いシーンで使われます。ビジネスシーンにおいては、「先方がシビアな条件を出して来た」というように過酷な状況に遭遇したときによく使われます。
しかし、最近若者の間では、LINEなどのSNSにおいてまた違った意味で用いられることがあります。たとえば、「その人と話している時、シビアにならなかった?」という文では、シビアという意味を「気まずくなる」という意味で用いるケースが増えています。
「シビア」の使い方
- プロの世界はとてもシビアな世界だといわれている。
- 彼女の両親はとてもシビアな人らしいので、話をするのが少し怖い。
- この車はシビアコンディションに強く作られている。
上の例文のように、「シビア」は主にネガティブなイメージで用いられます。
①の「シビア」は「厳しい・簡単ではない」という意味で用いられており、プロの世界にはそう簡単に通用しないということを表しています。
②の「シビア」は「厳格な」という意味を持っています。例文では、彼女の両親はとても厳格な人なので気が抜けないという意味を表しています。
③の「シビアコンディション」は車に関する話題でよく用いられます。「舗装されておらず凸凹な道」や、「雪道」など車にとって走りにくい状態のことを表します。
「シビア」の語源
「シビア」の語源はラテン語の「Severe」です。
「Severe」とは「容赦ないこと」という意味です。冒頭の「Se」は「離れて」を意味し、「vere」は「容赦」または「親切心」を意味しています。
このことから「容赦から離れる」「親切心から離れる」という様子を表し、「Severe」の意味は「容赦ないこと」「厳しいこと」になったと言われています。
「シビア」の類義語
シビアには以下のような類義語があります。
- シリアス:真面目で真剣な様子、事実などが真剣な様子
- ケチ:金銭を使うことを惜しむこと
- 厳格:手加減がなく厳しいこと
「シリアス」は「シビア」と似ているニュアンスを持っていますが、「シビア」は「場の状況」を表し、「シリアス」は場の状況が作り出す「場の雰囲気」を表します。
たとえば、「先週の会議で、先方から出された条件がシビアすぎるので、部屋がシリアスな雰囲気に包まれた。」というように表すことができます。
「ケチな人」と「お金にシビアな人」はニュアンスがとても似ていますが、ちょっとした違いがあります。「ケチな人」は「必要なものにも金銭を使うことを惜しみ、我慢する人」のことを言います。
「お金にシビアな人」は「必要なことのためには金銭を使うことを惜しまず、不要なことには金銭を使わない人」のことを言います。
「厳格」は、不正やごまかしなどを全く許さない厳しい態度のことを言います。
「シビア」の対義語
シビアには以下のような対義語があります。
- ルーズ:だらしのない様子
- 寛容:心が広いこと
「ルーズ」は締まりのない様子・ゆったりとした様子のことをいいます。「時間にルーズな人」とは「時間通りに行動しない人」を表します。また「ルーズな服装を好む」は「ゆとりのある、ゆったりとした服装を好む」という意味になります。
「寛容」は心が広く、他人をきびしくとがめだてしないことという意味です。これは「厳格」の対義語といえるでしょう。
まとめ
以上、この記事では「シビア」について解説しました。
英語表記 | シビア(severe) |
---|---|
意味 | とても過酷な様のこと |
語源 | ラテン語のsevere |
類義語 | シリアス、ケチ、厳格 |
対義語 | ルーズ、寛容 |
今回紹介した「シビア」は日常生活においてもビジネスの場においてもよく用いられる言葉なので、覚えておくと便利でしょう。若者の間ではまた違った意味も使われているので、言葉の変化にも気をつけておくと良いかもしれませんね。