今回ご紹介する言葉は、熟語の「堅実(けんじつ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「堅実」をざっくり言うと……
読み方 | 堅実(けんじつ) |
---|---|
意味 | 手がたくあぶなげのないこと |
類義語 | 真面目、律儀、着実など |
対義語 | 軽挙、放漫、横着など |
英語訳 | solid(頑丈な) |
「堅実」の意味をスッキリ理解!
「堅実」の意味を詳しく
「堅実」は、「堅」と「実」という2つの漢字から構成されています。
「堅」は、「けん」「かたい」と読み、「かたくてしっかりしている」「丈夫なこと」という意味をもちます。この漢字を用いた単語には、「堅固」「中堅」等があります。
「実」は、「じつ」「さね」「まこと」と読みます。「中身が備わっていること」という意味があります。この単語を用いた熟語には、「充実」等があります。また、「実」には、「果物等の実(み)」という意味もあり、「果実」等の単語では、「み」という意味で用いられています。
この2つの単語から、「堅実」は、しっかりと安定した中身があることという意味をもちます。この意味が派生し、「堅実」は、手堅く確実なことという意味をもちます。
「堅実」と「着実」「地道」の違い
「堅実」と似た意味をもつ語として、「着実」や「地道」があります。これらの語は、「物事を確実にしっかりと進めていく」という意味が共通していますが、3つの語の意味には違いがあります。
「堅実」は、「物事を進め方が手堅く確実であり、内容があるさま」を表すのに対し、「着実」は、「派手さはなく、物事を一歩一歩進めていくさま」を表します。「地道」は、「地味でありながらも、物事を手堅く進めていくさま」を表します。
どれも細かな違いにはなりますが、しっかりと意味を理解して使い分けましょう。
「堅実」の使い方
- 確実に成功するためには、堅実な方法で取り組むのが得策だ。
- 堅実さだけではなく柔軟性も持ち合わせていないと、出世はできない。
- 堅実に生きている彼は、若い頃から貯金をしている。
①では、賭けに出ることなく、確実な方法で取り組むことを「堅実」と言っています。
②では、道を外れないやり方も大事だが、凝り固まらずに新しいやり方も取り入れること夫大切であると説いています。
③では、将来のことを考えて、あらかじめお金を貯めておく彼の計画性を「堅実」と評しています。
「堅実」の類義語
堅実には以下のような類義語があります。
- 真面目(まじめ):誠実なこと
- 律儀(りちぎ):実直なこと
- 着実(ちゃくじつ):地道であぶなげがないこと
- 安定(あんてい):落ち着いていて変動のないこと
- 無難(ぶなん):危険や災難のないこと
- 地道(じみち):手堅い様子
- 堅実(けんじつ):手堅く危なげのないこと
「真面目」「律儀」「着実」「無難」「堅実」「地道」は、物事への取り組み方や人柄を指しますが、「安定」は物理的に何かが落ち着いていることも表します。
「堅実」の対義語
堅実には以下のような対義語があります。
- 軽挙(けいきょ):深く考えないで行動すること
- 放漫(ほうまん):気ままでだらしないこと
- 横着(おうちゃく):すべきことを怠けてしないさま
「堅実」が「しっかりと中身があり真面目なさま」を表すのに対し、対義語は、「中身がなく、だらしないさま」を表す語となっています。
「堅実」の英語訳
堅実を英語に訳すと、次のような表現になります。
- solid
(頑丈な) - sound
(健全な) - steady
(確固とした)
まとめ
以上、この記事では「堅実」について解説しました。
読み方 | 堅実(けんじつ) |
---|---|
意味 | 手がたくあぶなげのないこと |
類義語 | 真面目、律儀、着実など |
対義語 | 軽挙、放漫、横着など |
英語訳 | solid(頑丈な) |
何を行うにも、堅実に、手堅い道を選ぶのが安全でしょう。しかし、堅実に生きるだけでは、環境の変化に適応できなくて困る事態も起こりえます。
「堅実さ」と「柔軟さ」を用い合わせることが大切なのでしょう。ぜひ、「堅実」の意味を押さえてみてください。