四字熟語「千錯万綜」の意味とは?類語から例文や使い方まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「千錯万綜(せんさくばんそう)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「千錯万綜」をざっくり言うと……

読み方千錯万綜(せんさくばんそう)
意味さまざまなものが複雑に入り混じり、混乱しているさま
由来「錯綜」と「千万」が組み合わさって成り立つ
類義語複雑多岐、複雑多様、盤根錯節など
対義語単純明快、簡潔明瞭、簡単明瞭など
英語訳complex and wide-ranging(複雑で広範囲に及ぶ)

「千錯万綜」の意味をスッキリ理解!

千錯万綜(せんさくばんそう):さまざまなものが複雑に入り混じり、混乱しているさま

「千錯万綜」の意味を詳しく

物事が絡まり合い、複雑に入り組んでいることを表す「錯綜(さくそう)」という熟語があります。「いくつもの車のライトが錯綜し目が眩(くら)む」、といったように使われますね。

また、「千万(せんばん)」はさまざまやいろいろといった意味を持つ熟語です。

この2つを合わせて出来たのが四字熟語の「千錯万綜」です。これはさまざまな物事が複雑に入り組んでいることを意味します。

「千錯万綜」の使い方

  1. 彼の文章は千錯万綜していて、読みやすいとは言い難い。
  2. 現代のインターネットが発達した世の中では、情報が千錯万綜しているので、正しい情報を見極めるのは難しい。
  3. 色々な噂を聞いたことで心の中が千錯万綜しており、冷静な判断ができない。

①の文は文章表現が複雑で難解であることを表しています。

②の文では実際に情報がたくさんあり、それらが入り混じっているさまを表すのに用いられています。

③の文ではさまざまな感情が入り混じっている心中を表現しています。

このように、目に見えるものだけでなく、概念が複雑に入り混じっている様子も表すことができる言葉です。

「千錯万綜」の由来

入り組んでいるという意味の「錯」とまとめるという意味の「綜」が重なって「錯綜」という単語を成します。物事が複雑に入り組んでいる様子を表す言葉です。

「千万」は数が多いということから、さまざまやいろいろといった意味を表します。

これらが組み合わさって出来たのが千錯万綜です。

「千錯万綜」の類義語

千錯万綜には以下のような類義語があります。

  • 複雑多岐(ふくざつたき):多方面の物事が込み入り、さまざまな要素が絡み合ってわかりにくいさま。
  • 複雑多様(ふくざつたよう):さまざまな物事が複雑に絡み合っていること。
  • 盤根錯節(ばんこんさくせつ):複雑に入り組んでいて、解決が難しい事柄。
  • 紆余曲折(うよきょくせつ):事情が込み入っており、いろいろに変化すること。複雑で、解決に手間取ること。

複雑多岐と複雑多様は、複雑に入り混じることと、さまざまな要素の両面を含み、千錯万綜と似た意味を表しています。

盤根錯節と紆余曲折も多方面の要素が絡み合って複雑になっているという意味で、千錯万綜の類義語となります。この2つはさらに、解決が難しいという意味を持ちます。

「千錯万綜」の対義語

千錯万綜には以下のような対義語があります。

  • 単純明快(たんじゅんめいかい):道筋がすっきりしていてわかりやすいさま。
  • 簡潔明瞭(かんけつめいりょう):単純でわかりやすく、理解しやすいさま。
  • 簡単明瞭(かんたんめいりょう):物事が単純で易しく、わかりやすくはっきりしていること。

「千錯万綜」の英語訳

千錯万綜を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • complex and wide-ranging
    (複雑で広範囲に及ぶ)
  • labyrinthine
    (入り組んだ、複雑な)
  • complex and multifarious
    (複雑で多様な)

まとめ

以上、この記事では「千錯万綜」について解説しました。

読み方千錯万綜(せんさくばんそう)
意味さまざまなものが複雑に入り混じり、混乱しているさま
由来「錯綜」と「千万」が組み合わさって成り立つ
類義語複雑多岐、複雑多様、盤根錯節など
対義語単純明快、簡潔明瞭、簡単明瞭など
英語訳complex and wide-ranging(複雑で広範囲に及ぶ)

千錯万綜は日常的に耳にする言葉ではありませんが、的確に状況を表現するときに使えるととても便利です。

ぜひみなさんも覚えて使って見てください。