今回ご紹介する言葉は、熟語の「定石(じょうせき)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「定石」をざっくり言うと……
読み方 | 定石(じょうせき) |
---|---|
意味 | 物事を行う手法のなかで、昔から最善だとみなされてきた定番の方法。 |
語源 | 囲碁の専門用語から。 |
類義語 | 定法、王道、常例など |
対義語 | 奇手 |
英語訳 | established tactic(確立された戦い方)など |
「定石」の意味をスッキリ理解!
定石(じょうせき):物事を行う手法のなかで、昔から最善だとみなされてきた定番の方法。
「定石」の意味を詳しく
「定石」とは「物事を行う手法のなかで、昔から最善だとみなされてきた定番の方法」を意味する熟語です。
この熟語の読み方は「じょうせき」であって、「ていせき」ではありません。間違えやすい読み方でもあるので、注意しましょう。
また、「定石」はもともと囲碁の専門用語でした。その文脈での「定石」は、「昔から研究されてきて最善とみなされた、決まった石の打ち方」を意味します。
「定石」の使い方
- 定石通りに物事を運べば、必ず成功するはずだ。
- こういった出来事に直面した場合には、むやみに行動せずじっとしているというのが定石だ。
- 定石を踏んでいるだけでは、今回のタイトル戦を勝ち抜くのは難しいかもしれない。
「定石」の語源
「意味を詳しく」の部分でも触れたように、「定石」という熟語はもともと囲碁の世界での専門用語でした。
囲碁では、対戦する者同士が互いに最善だとされる石の打ちかたをした際に、必ず現れる石の並びがあります。この一連のやりとりを「定石」といい、その数は3000ほどになるとされています。
これらの定石は、様々な辞典などにまとめられています。それらのなかで、最も権威があるものとしては鈴木為次郎の『囲碁大辞典』が挙げられます。
「定石」の類義語
定石には以下のような類義語があります。
- 定法(ていほう):決まった法則、いつものやりかた
- 王道(おうどう):安易で成功につながる方法
- 常例(じょうれい):いつものならわし
- 定跡(じょうせき):将棋における定石
「定石」の対義語
定石には以下のような対義語があります。
- 奇手(きしゅ):意表をついた、奇抜な手法
「定石」の英語訳
定石を英語に訳すと、次のような表現になります。
- standard tactics
(標準的なかけひき) - established tactic
(確立された戦い方) - a generally observed formula
(一般によくみられる方法)
まとめ
以上、この記事では「定石」について解説しました。
読み方 | 定石(じょうせき) |
---|---|
意味 | 物事を行う手法のなかで、昔から最善だとみなされてきた定番の方法。 |
語源 | 囲碁の専門用語から。 |
類義語 | 定法、王道、常例など |
対義語 | 奇手 |
英語訳 | established tactic(確立された戦い方)など |
「定石」は日常生活でもよく目にする熟語ですが、その語源を知っている人は少ないものです。囲碁の「定石」と将棋の「定跡」の違いを知っていると、周りに差をつけられます。