今回ご紹介する言葉は、ことわざの「鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「鬼が出るか蛇が出るか」をざっくり言うと……
読み方 | 鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか) |
---|---|
意味 | 次になにが待ち受けているか、全く予想がつかない状況。 |
由来 | 傀儡師の口上から |
類義語 | 鬼が出るか仏が出るか、当たるも八卦当たらぬも八卦 |
英語訳 | God only knows what may happen.(神だけが何が起こるかを知っている、神のみぞ知る)など |
このページの目次
「鬼が出るか蛇が出るか」の意味をスッキリ理解!
「鬼が出るか蛇が出るか」の意味を詳しく
「鬼が出るか蛇が出るか」は、「次になにが待ち受けているか、全く予想がつかない状況」を例えていることわざです。
「鬼」も「蛇」も不気味なものの例えとして使われています。したがって、「鬼が出るか蛇が出るか」は結果は分からないが、おそらく悪いことが起きるだろうと予想される際にも使われます。また、「蛇」は通常このことわざでは「じゃ」と読まれます。
「鬼が出るか蛇が出るか」の使い方
- 彼は安定した会社勤めをやめて起業するのだから、まさに鬼が出るか蛇が出るかといったところだ。
- 鬼が出るか蛇が出るか分からないが、彼女の浮気の疑惑を問い詰めてみようと思う。
❶は、「次に待ち受けているものが全く分からない様子」を例えるために「鬼が出るか蛇が出るか」が使われている文です。一方、❷の例文では、「不吉なことを予感されつつも、結果が分からない様子」という意味での「鬼が出るか蛇が出るか」が使われています。
「鬼が出るか蛇が出るか」の由来
「鬼が出るか蛇が出るか」は、からくり人形を操る見世物の口上(こうじょう)に由来していると言われています。口上とは、歌舞伎や見世物における、出し物についての説明の挨拶のことです。
日本の古代から中世にかけて、傀儡子(くぐつ、かいらいし)と呼ばれる、操り人形を使って諸国を回った芸人がいました。彼らが胸にかけたからくり箱から人形を取り出す際に、「鬼が出るか蛇が出るか」と言ったとされています。
「鬼が出るか蛇が出るか」の類義語
鬼が出るか蛇が出るかには以下のような類義語があります。
- 鬼が出るか仏が出るか:予測できない運命の例え。
- 当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦:占いは当たることも、外れることもあるということ。
- 伸るか反るか:まっすぐ伸びるか、それて曲がってしまうか、やってみないとわからないということ。
「鬼が出るか仏が出るか」も、「鬼が出るか蛇が出るか」と同じく、傀儡師の口上を由来にしています。
「鬼が出るか蛇が出るか」の英語訳
鬼が出るか蛇が出るかを英語に訳すと、次のような表現になります。
- God only knows what may happen.
(神だけが何が起こるかを知っている、神のみぞ知る) - You never know what might happen.
(この先なにが起こるか分からない)
“You never know what might happen.” は、話し言葉では省略されて “You never know.” となることもあります。
まとめ
以上、この記事では「鬼が出るか蛇が出るか」について解説しました。
読み方 | 鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか) |
---|---|
意味 | 次になにが待ち受けているか、全く予想がつかない状況。 |
由来 | 傀儡師の口上から |
類義語 | 鬼が出るか仏が出るか、当たるも八卦当たらぬも八卦 |
英語訳 | God only knows what may happen.(神だけが何が起こるかを知っている、神のみぞ知る)など |
「鬼が出るか蛇が出るか」は、予測できない未来を表すことわざです。読み方にも気をつけて、きちんと理解しましょう。