「言うは易く行うは難し」の意味とは?読み方は?英語や類義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「言うは易く行うは難し」をざっくり言うと……

読み方言うは易(やす)く行うは難(かた)し
意味口で言うのは容易だが、実行するのは難しいということ
由来『塩鉄論』の中で「言うは易く行うは難し」と使われたことが由来
類義語言易行難、口では大阪の城も建つ、猫の首に鈴をつける
英語訳Easier said than done.(言うだけなら実行するより簡単だ。)

「言うは易く行うは難し」の意味をスッキリ理解!

言うは易(やす)く行うは難(かた)し:口で言うだけなら簡単だが、実際に行動に移すのは難しいということ

「言うは易く行うは難し」の意味を詳しく

「言うは易く行うは難し」は口で言うだけなら簡単だが、実際に行動に移すのは難しいということを表します。「易く」は、「簡単だ」という意味の「易い」が元の形です。「言うは行うより易し」ともいいます。

目標を決めるのは簡単だが、実行するのは難しいといった場面で多く使われます。ほかにも、人がやっていると簡単に見えてしまい、色々と口出しをしてしまうが、実際に自分がやってみると難しく感じるといった場面でも使用します。

「言うは易く」の部分にのみ注目して、「言うだけなら簡単なので言う」という意味で使用するのは間違いです。たとえば、「言うは易く行うは難しなので、とりあえず意見を言った」というように使うのは、適切とは言えません。

「言うは易く行うは難し」の使い方

  1. 一日5キロ走ると決めたが、言うは易く行うは難しだった。
  2. 自分の夢を話したとき、言うは易く行うは難しと言われた。

①・②の例文はいずれも、「口で言うのは簡単だが、実行するのは難しい」という意味で「言うは易く行うは難し」を使っています。

「言うは易く行うは難し」の由来

「言うは易く行うは難し」は『塩鉄論(えんてつろん)』が由来です。

『塩鉄論』は、前漢の時代の書物です。塩や鉄の販売の制度についての議論をまとめたものです。

 

『塩鉄論』の「利儀」という章の中で、以下のことが書いてあります。

「口が達者な者に必ずしも徳があるとは限らない。言うだけなら簡単なことだが、実際に行動するのは難しいからだ。立派なことを言うだけでなく、行動に移してこそ立派なのである。」

この記述が元になり、「言うは易く行うは難し」という表現が生まれました。

「言うは易く行うは難し」の類義語

「言うは易く行うは難し」には以下のような類義語があります。

  • 言易行難(げんいこうなん):「言うは易く行うは難し」と同じ意味
  • 口では大阪の城も建つ:立派なことを言うだけなら簡単だということ
  • 猫の首に鈴:発想は良いが、実行するとなると誰も手を挙げないほど、難しい計画であること

「言うは易く行うは難し」の英語訳

「言うは易く行うは難し」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Easier said than done.
    (言うだけなら実行するより簡単だ。)
  • Easy to say, hard to do.
    (言うのはたやすいが、実行するのは難しい。)
  • There is a great difference between word and deed.
    (言葉と実行には大きな差がある。)

まとめ

以上、この記事では「言うは易く行うは難し」について解説しました。

読み方言うは易(やす)く行うは難(かた)し
意味口で言うのは容易だが、実行するのは難しいということ
由来『塩鉄論』の中で「言うは易く行うは難し」と使われたことが由来
類義語言易行難、口では大阪の城も建つ、猫の首に鈴をつける
英語訳Easier said than done.(言うだけなら実行するより簡単だ。)

大きな目標があるのは良いことですが、ただ言っているだけでは実現しません。目標を達成するには、どうしたら良いのかを考えて、行動することが大切ですね。