今回ご紹介する言葉は、熟語の「清栄(せいえい)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「清栄」をざっくり言うと……
読み方 | 清栄(せいえい) |
---|---|
意味 | 手紙文などで、相手の無事と繁栄を喜ぶあいさつの語 |
語源 | 「けがれがない」「商売の繁栄」という意味を持つ漢字から |
類義語 | 清祥、健勝、隆昌 |
英語訳 | health and prosperity(健康と繁栄) |
「清栄」の意味をスッキリ理解!
「清栄」の意味を詳しく
「清栄」とは、日本の手紙文などで「相手の無事と繁栄を喜ぶあいさつの語」のことです。
日本の正式な手紙のマナーでは、冒頭にあいさつを記します。その中で「清栄」は、相手の調子を気遣う「気遣いの言葉」として用いられます。
「清栄」の使い方
「清祥」は、以下のように使われます。
手紙の前文は、「頭語(とうご)」「時候の挨拶(あいさつ)」「気遣いの言葉」の3段階で構成されています。
手紙の冒頭は、「拝啓」や「謹啓(きんけい)」などの「頭語」で始まります。次に、それぞれの季節に合わせたあいさつの「時候の挨拶」を記します。例えば11月の場合、「立冬を過ぎ、朝ごとに冷気が加わるこの頃。身も心も引き締まります」や「晩秋(ばんしゅう)の頃」などが適切なあいさつです。
最後に「気遣いの言葉」として、お礼やお詫び、また相手の調子を気にかける言葉を続けます。「清栄」は主に、「会社」などの法人を相手に手紙を書く際に用いられます。手紙の相手が「個人」である場合はあまり用いられません。
「清栄」の語源
「清栄」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、語源からその意味をより理解しやすくなります。
まず「清」は、「けがれがなくさっぱりしている」という意味を持ちます。次に「栄」には「物事が栄える」という意味があり、ここから転じて「商売の繁栄」というニュアンスもあります。
これらの意味の漢字を合わせて、「清栄」は「企業などの無事と商売の繁栄を喜ぶ」という意味を持っているのです。
「清栄」の類義語
清栄には以下のような類義語があります。
- 清祥(せいしょう):手紙文で、相手が健康で幸せに暮らしていることを喜ぶあいさつの語
- 健勝:健康で元気なこと
- 隆昌(りゅうしょう):勢いの盛んなこと、栄えること
これらの熟語は、手紙の前文の「気遣いの言葉」として使われるという点で「清栄」と共通しています。ですが、用いられる相手の種類で2つのカテゴリーに分けることができます。
まず「清栄」と「隆昌」は、手紙を差し出す相手が企業などの「法人」の場合に使われます。対して「清祥」と「健勝」は、相手が「個人」である際に用いられる言葉なのです。
「清栄」の英語訳
清栄を英語に訳すと、次のような表現になります。
- health and prosperity
(健康と繁栄)
「清栄」の意味を英語で直接的に表現すると、health and prosperity となります。
しかし、英文のメールは日本の手紙と全く異なる構成でできています。そのため、「清栄」を英語で用いることはないのです。
まとめ
以上、この記事では「清栄」について解説しました。
読み方 | 清栄(せいえい) |
---|---|
意味 | 手紙文などで、相手の無事と繁栄を喜ぶあいさつの語 |
語源 | 「けがれがない」「商売の繁栄」という意味を持つ漢字から |
類義語 | 清祥、健勝、隆昌 |
英語訳 | health and prosperity(健康と繁栄) |
「清栄」は、ビジネスメールにおいてとても使いやすい表現です。意味と使い方をきちんと理解しておきましょう。