「清祥」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「清祥(せいしょう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「清祥」の意味をスッキリ理解!

清祥(せいしょう):手紙のあいさつで、相手が健康で幸せに暮らしていることを喜ぶ言葉

「清祥」の意味を詳しく

「清祥」とは、手紙の前文において「相手の健康や幸せを喜ぶ気持ちを伝える」ための言葉のことです。

日本の正式な手紙のマナーでは、冒頭にあいさつを記します。その中で「清祥」は、相手の調子を気遣う「気遣いの言葉」として手紙で用いられます。

「清祥」の使い方

「清祥」は、以下のように使われます。

拝啓 時下、○○様におかれましては益々ご清祥のこととお慶(よろこ)び申し上げます。

手紙の前文は、「頭語(とうご)」「時候の挨拶(あいさつ)」「気遣いの言葉」の3段階で構成されています

手紙の冒頭は、「拝啓」や「謹啓(きんけい)」などの「頭語」で始まります。その次に、それぞれの季節に合わせたあいさつの「時候の挨拶」を記します。例えば10月の場合、「色彩あふれる紅葉の美しさに心弾む季節となりました」や「秋冷の頃」などが適切なあいさつとなります。

最後に「気遣いの言葉」として、お礼やお詫び、また相手の調子を気にかける言葉を続けます。「清祥」は主に、「個人」を相手に手紙を書く際に用いられています。手紙の相手が「会社」である時など、ビジネスの場面ではあまり用いられません。

「清祥」の語源

「清祥」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、語源からその意味をより理解しやすくなります。

まず「清」は、「けがれがなくさっぱりしている」という意味を持ちます。次に「祥」には、「めでたいこと」「めでたいことの前触れ」といった意味があります。

これら2つの意味の漢字を合わせて、「清祥」は「病気などの災いなく、相手が幸せでめでたい状態にあることを喜ぶ」という意味を持っているのです。

「清祥」の類義語

清祥には以下のような類義語があります。

  • 清栄(せいえい):手紙文などで、相手の無事と繁栄を喜ぶあいさつの語
  • 健勝:健康で元気なこと
  • 隆昌(りゅうしょう):勢いの盛んなこと、栄えること

これらの熟語は、手紙の前文の「気遣いの言葉」として使われるという点で「清祥」と共通しています。ですが、用いられる相手の種類で2つのカテゴリーに分けることができます。

まず「清祥」と「健勝」は、手紙を差し出す相手が「個人」である際に用いられる言葉です。対して「清栄」と「隆昌」は、相手が企業などの法人の場合に使われます。

「清祥」の英語訳

清祥を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • happiness and health
    (幸せと健康)

「清祥」の意味を英語で直接的に表現すると、happiness and health となります。

しかし、英文のメールは日本の手紙と全く異なる構成でできています。そのため、「清祥」を英語で用いることはないのです。

まとめ

以上、この記事では「清祥」について解説しました。

読み方清祥(せいしょう)
意味手紙のあいさつで、相手が健康で幸せに暮らしていることを喜ぶ言葉
語源「けがれがない」「めでたい」という漢字の意味から
類義語清栄、健勝、隆昌
英語訳happiness and health(幸せと健康)

「清祥」は、日本の手紙の中でよく使われる表現です。ビジネスなどにおいて間違って使わないように、手紙のマナーについてきちんと学んでおきたいものですね。