今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「三日坊主(みっかぼうず)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「三日坊主」をざっくり言うと……
読み方 | 三日坊主(みっかぼうず) |
---|---|
意味 | 物事を続けずに放置してしまうこと |
類義語 | 竜頭蛇尾など |
英語訳 | bored easily(飽きやすい) |
「三日坊主」の意味をスッキリ理解!
「三日坊主」の意味を詳しく
「三日坊主」とは、何か物事がありそれを継続的に続けようとしていたが、長く続かなかった場合を意味します。「三日」は、何か深い意味があるのではなく、そのまま3日という意味です。
ここでは「三日天下」と同じように短い期間の例えとして3日が使われています。続く「坊主」という言葉が用いられている点がこの四字熟語のポイントです。
「坊主」はスキンヘッドという意味で間違いありません。「坊主」がトレードマークの人々といえば、僧侶がいます。
僧侶になるためは、頭を丸めて厳しい修行に耐え抜かねば坊主になりません。簡単に僧侶にはなれないのです。では、この「坊主」や僧侶とこの四字熟語がどういった関係があるのかという点については、諸説あります。
代表的なものは、「僧侶になるための修行が3日しか続かなかったからだ」という説です。つまり、目標にした修行にしっかりと続けて打ち込むことができなかったという意味です。
また、「坊主」にはマイナスのイメージもあります。例えば、「魚が釣れなかったときに今日は坊主だった」などと表現することがあります。髪の毛がないこと、つまり何もないということからマイナスのイメージになるのです。
この解釈では、何か物事を継続して頑張ろうとしたときには3日目には何もなくなっているという意味になります。つまり、「続かなかった」という意味です。こうした意味を合わせることで、「三日坊主」という四字熟語の意味になるのです。
「三日坊主」の使い方
- 日記を書こうとしたのに三日坊主になった。
- 新年の誓いを三日坊主で終わらせた。
- 三日坊主を予防するために、クラスメートと共同で作業する。
①の例文は、日記に関する例文です。日記というのは、当然毎日書かなければ意味がありません。しかしながら、日記をつけたことがある人ならば、その大変さをご存知でしょう。
何かトラブルがあった日でも、日記を毎日書かなければなりません。例えば、熱が出てしまったり、旅行に行ったりする日などは日記を書く時間や体力があるかどうかは分かりません。
それでも日記は書かなければ、記録として残りません。そういった予想外の出来事は大変です。だからといって、日記を書き始めてすぐ辞めてしまう人がいます。その行為が、「三日坊主」です。
②の例文は、目標に関する例文です。大きな目標を立てたら、それに向かって何かしらのアクションをします。
しかしながら、その行動も楽ではないものがあります。例えば、痩せたいという大きな目標があったとします。それに向かって毎日5キロのジョギングをすると考えていたとしましょう。
しかし、天候や気分、体調によってはランニングをするモチベーションが下がることもあります。そういったことが積み重なって、結局ランニングを辞めてしまうことがあり得るのです。
このように、習慣にしようと思っていたことを結局すぐに辞めてしまう状態を「三日坊主」と呼びます。
③の例文は、学校生活に関する例文です。小学生は、大人と比べて我慢強く何かを続けることが苦手な人が多いです。例えば、先生が宿題を毎日出したとします。
生徒の中には、宿題を提出することを続けられない人もいます。これが「三日坊主」ですね。生徒は1人で宿題をします、そのため、宿題をやっても自分のため、宿題をやらなくても自分だけの責任になります。
つまり、影響を受けるのは本人だけです。これを改善するために、先生が取り入れているのがアクティブラーニングです。アクティブラーニングとは、何人かのグループで共同作業を高めて学ぶことで生徒の積極性をあげる教育のことです。
例文は、このアクティブラーニングを表した例文です。「三日坊主」の生徒のやる気を引き出す学習法として、ニュースで度々取り上げられています。教育に関する場面で「三日坊主」は使われる場合も多いので、覚えておくと良いでしょう。
「三日坊主」の類義語
「三日坊主」には以下のような類義語があります。
- 竜頭蛇尾(りゅうとうだび):最初は勢いよくても、終わりは大したことがないこと
漢字を読めば、頭は竜で尻尾は蛇であるという意味になります。
これは、何か生き物が自分のところへ近寄ってくる時を考えると分かりやすいです。生き物が近寄ってくる時、頭をこちらに向けてやってきます。尻尾は後ろの方になります。
竜が近づいてきたとすれば、当然多くの人は怖がります。しかしながら、尻尾は蛇だったらどう感じるでしょうか。竜に比べてとても小さいのだから拍子抜けしてしまいますよね。
つまり、「最初は調子が良いけれども、最後は調子があまり良くない」いうことを竜と蛇に例えているのです。「大長編の物語も所詮は竜頭蛇尾だった」のように使います。何か物事に対して、意見を言いたいときに使い勝手が良い四字熟語なのです。
「竜頭蛇尾」は、物事の最初と終わりについて言及しています。それに対して「三日坊主」は、物事の最初だけを言及します。本来ならば、終わりまでやり遂げるはずだったのに、投げ出して途中までしか達成できなかった状況が「三日坊主」なのです。
この違いを理解しておくと、作文などでもスムーズに使い分けができます。
「三日坊主」の英語訳
「三日坊主」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- bored easily
(飽きやすい)
「三日坊主」を英語では、bored easilyになり、「3日」というニュアンスは無くなります。「3日」は日本語特有の感覚であり、英語ではそこまでこだわらないからです。そのため、 “bored easily” という簡単に飽きやすいというフレーズを使います。
使用するときに注意しなければならないのは、boredの形です。boringとing形にしてしまうと人に対して使うことができません。人に対して使うときは、boredと受け身の形で使うことを覚えておきましょう。
実際に使うときは、 “I’m bored easily.” というように主語とbe動詞をつければ良いです。
まとめ
以上、この記事では「三日坊主」について解説しました。
読み方 | 三日坊主(みっかぼうず) |
---|---|
意味 | 物事を続けずに放置してしまうこと |
類義語 | 竜頭蛇尾など |
英語訳 | bored easily(飽きやすい) |
「三日坊主」は、よく使う四字熟語の1つです。「三日坊主」は良くないことや、継続は力になるということをよく聞きますよね。人生で大切なことを私たちに教えてくれる四字熟語でもあります。
ぜひ、この記事で使い方や意味を理解して、日常生活でも応用できるようにしましょう。