「一刀両断」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「一刀両断(いっとうりょうだん)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「一刀両断」をざっくり言うと……

読み方一刀両断(いっとうりょうだん)
意味物事を思い切って処理することや思い切って決断することのたとえ
由来『朱子語類(しゅしごるい)』
類義語一剣両断、快刀乱麻
対義語優柔不断、意志薄弱、縮手縮脚、遊移不定、岐路亡羊
英語訳To cut the Gordian knot.(ゴルディオンの結び目を切断する)、cleave(真っ二つにする)

「一刀両断」の意味をスッキリ理解!

一刀両断(いっとうりょうだん):物事を思い切って処理することや思い切って決断することのたとえ

 

「一刀両断」の意味を詳しく


「一刀両断」とは、物事を思い切って処理することや思い切って決断することのたとえとして用いられる四字熟語です。

刀で一度切りつけるだけで、対象が真っ二つになる様子から転じて、「物事を思い切って処理することのたとえ」「思い切って決断することのたとえ」として使われるようになりました。

「一刀両断」の使い方

  1. 社長の一言はまさに一刀両断だった。それまでの混乱していた議論をまとめ上げた。
  2. 私の意見は一刀両断に却下された。
  3. 彼の腕を持ってしても、その案件は一刀両断というわけにはいかなかった。

「一刀両断」の由来

「一刀両断」は『朱子語類(しゅしごるい)』という中国宋代の書物にその由来を持ちます。

著者の朱熹(しゅき)は、孔子の生き様を「一刀両断」と称しました。孔子(こうし)は何かに没頭するとその他のことがどうでもよくなってしまうような、思い切りの良い人物だったからです。

「一刀両断」の類義語

「一刀両断」には以下のような類義語があります。

  • 一剣両断(いっけんりょうだん):物事を思い切って処理することや思い切って決断することのたとえ
  • 快刀乱麻(かいとうらんま):複雑な問題を見事に解決すること

「一刀両断」の対義語

「一刀両断」には以下のような対義語があります。

  • 優柔不断(ゆうじゅうふだん):いつまでもはっきりせず決断力に欠けること
  • 意志薄弱(いしはくじゃく):自分の意思がなく、決断力や忍耐力に欠けること
  • 縮手縮脚(しゅくしゅしゅくきゃく):周りを気にしすぎて、物事を敢行できないさま
  • 游移不定(ゆういふてい):思い切りが付かず、物事が決定できないこと
  • 岐路亡羊(きろぼうよう):進路や方針を決定できないさま

「一刀両断」の英語訳

「一刀両断」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • To cut the Gordian knot.
    (ゴルディアスの結び目(※)を切断する)
  • cleave
    (真っ二つにする)
  • cut somebody in two with a single stroke of one’s sword
    (1本の刀で1回で2つに切断する)
  • ゴルディアスの結び目(※):難問を大胆な手によって一気に解決してしまうことのたとえ。解けば王になれると言い伝えられていた結び目をアレクサンドロス大王が剣によって真っ二つにし、王になったという逸話に由来する。

まとめ

以上、この記事では「一刀両断」について解説しました。

読み方一刀両断(いっとうりょうだん)
意味物事を思い切って処理することや思い切って決断することのたとえ
由来『朱子語類(しゅしごるい)』
類義語一剣両断、快刀乱麻
対義語優柔不断、意志薄弱、縮手縮脚、遊移不定、岐路亡羊
英語訳To cut the Gordian knot.(ゴルディオンの結び目を切断する)、cleave(真っ二つにする)

世の中は「一刀両断」といくことばかりではありませんが、めげずに頑張りましょう。