今回ご紹介する言葉は、故事成語の「鼓琴の悲しみ」です。
「鼓琴の悲しみ」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「鼓琴の悲しみ」をざっくり言うと……
読み方 | 鼓琴の悲しみ(こきんのかなしみ) |
---|---|
意味 | 親友の死に対する深い悲しみのこと |
由来 | 中国の晋の時代、顧栄が亡くなったときに張翰が琴を弾いて友人をしのんだことから |
類義語 | 伯牙絶絃、愛別離苦 |
英語訳 | Sadness of losing a best friend |
このページの目次
「鼓琴の悲しみ」の意味をスッキリ理解!
鼓琴の悲しみ:親友の死に対する深い悲しみのこと
「鼓琴の悲しみ」の意味を詳しく
「鼓琴の悲しみ」とは、親友の死に対する深い悲しみのことです。
ちなみに、「鼓琴」とは、琴を奏でることを表しています。
そして、この言葉は葬式などの場面で使われることが多いでしょう。
「鼓琴の悲しみ」の例文
- 私は今、親友を失って鼓琴の悲しみを感じている。
- 近頃、訃報が増えて、鼓琴の悲しみを感じることが多くなった。
- 鼓琴の悲しみを感じている友人をなだめる。
「鼓琴の悲しみ」の由来
「鼓琴の悲しみ」の出典は『世説新語(せせつしんご)』の「傷逝(しょうせい)」という章です。
詳しく見ていきましょう。
中国の晋の時代に、顧栄(こえい)と張翰(ちょうかん)という親しい友人がいました。
そして、顧栄が亡くなってしまったときに、張翰は葬儀に参列しました。
そして、このとき、張翰は顧栄が愛用していた琴を泣きながら弾き、友人の死をしのんだのです。
『世説新語』
『世説新語』とは、中国南北朝の宋という国の劉義慶(りゅうぎけい)という人物が編纂した小説集です。
後漢末から東晋までの著名人の逸話を集めた小説集になっています。
そして、この本はたいへんよく読まれました。
さらに、江戸時代には日本にも紹介され、和訳版も出版されました。
「鼓琴の悲しみ」の類義語
「鼓琴の悲しみ」には以下のような類義語があります。
- 伯牙絶絃(はくがぜつげん):非常に深い関係の親友を失った悲しみのこと
- 愛別離苦(あいべつりく):親愛な関係の者と別れるつらさのこと
「鼓琴の悲しみ」の英語訳
「鼓琴の悲しみ」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Sadness of losing a best friend.
(親友を失った悲しみ)
まとめ
以上、この記事では「鼓琴の悲しみ」について解説しました。
読み方 | 鼓琴の悲しみ(こきんのかなしみ) |
---|---|
意味 | 親友の死に対する深い悲しみのこと |
由来 | 中国の晋の時代、顧栄が亡くなったときに張翰が琴を弾いて友人をしのんだことから |
類義語 | 伯牙絶絃、愛別離苦 |
英語訳 | Sadness of losing a best friend |
「鼓琴の悲しみ」はとても悲しい言葉だったんですね。
できればこの故事成語を使用するような場面には遭遇したくないものです。