「是是非非」の意味とは?読み方は?使い方から由来や類語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「是是非非」です。

この言葉は政治家などがよく使っていますよね。

この言葉について理解できれば、ニュースなどを見るのがより楽しくなるのではないでしょうか。

そこで、「是是非非」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。

☆「是是非非」をざっくり言うと……

読み方是是非非(ぜぜひひ)
意味良いことを良いとして賛成し、悪いことは悪いとして反対すること
由来荀子が「良いことを良い、悪いことを悪いというのが道理をわきまえた人だ」と説いたことから
類義語公平、無私無偏、公平無私、など
英語訳on merit

「是是非非」の意味をスッキリ理解!

是是非非(ぜぜひひ):良いことを良いとして賛成し、悪いことは悪いとして反対すること

「是是非非」の意味を詳しく

「是是非非」とは、良いことを良いとして賛成し、悪いことは悪いとして反対することです。

そして、この言葉は公平性を表すので、政治家がよく使います。

また、是是非非は是非とは違う意味なので注意しましょう。

是非

是非には主に3つの意味があります。

1つめは「良いことと悪いこと」という意味です。

2つめは「物事の善し悪しを議論して判断すること」という意味です。

これは、「物事の是非を問う」などのように用います。

 

そして、3つめは「強くお願いする」という意味です。

これは、「是非お願いします」などのように用います。

「是是非非」の由来

「是是非非」の出典は『荀子(じゅんし)』の「修身」という章です。

この章の中に、荀子の「是を是とし、非を非とすることを智とし、是を非とし、非を是とすることを愚という」というセリフが出てきます。

是是非非はこのセリフがもとになっています。

 

ちなみに、このセリフは「良いことは良いと言い、悪いことを悪いと言うのが智慧のある人だ。だめだと思っているのに良いですね、と言ったり、良いと思っているのに悪いと言ったりすることは愚か者がすることだ」という意味になります。

荀子

荀子とは、中国の戦国時代末の思想家・儒学者です。

性悪説で有名です。

 

ちなみに、性悪説は誤解されがちな思想ですが、人間の本質は悪なのだと言っているわけではあません。

人間はもともと利己的な存在なので、学問を修めるなどの努力によって「善」を獲得するべきだと説いているのです。

また、荀子はこの他にも生涯学習、王覇論などさまざまな思想を説いています。

「是是非非」の例文

  1. 与党に対しては是是非非のスタンスで接していきたいと思う。
  2. 彼は是是非非の人物になりたいと願っている。
  3. 是是非非とは名ばかりで、あの政治家は自己保身をしているだけではないか。

「是是非非」の類義語

「是是非非」には以下のような類義語があります。

「是是非非」の英語訳

「是是非非」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • on merit
    (是是非非で)

まとめ

以上、この記事では「是是非非」について解説しました。

読み方是是非非(ぜぜひひ)
意味良いことを良いとして賛成し、悪いことは悪いとして反対すること
由来荀子が「良いことを良い、悪いことを悪いというのが道理をわきまえた人だ」と説いたことから
類義語公平、無私無偏、公平無私、など
英語訳on merit

「是是非非」は比較的有名な故事成語です。

日常生活でも積極的に使っていきたいですね。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。