「新卒」と「既卒」の違いとは?いつまで新卒?わかりやすく解説

違いのギモン

大学4年生になると多くの人は就職活動を始めますよね。

特に春の時期の4年生はとても忙しそうです。

そして、このように大学をまだ卒業していない段階で就職活動を始める人たちのことを「新卒」と言ったりしますよね。

 

一方、「新卒」の対義語のような言葉として「既卒」を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

では、「新卒」と「既卒」では何が違うのでしょうか。

大まかなことは答えられる人が多いかもしれませんが、細かいことまで知っている人はなかなかいないと思います。

また、「第二新卒」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。

 

そこで、今回は「新卒」と「既卒」の違いについて解説していきたいと思います。

また、「第二新卒」についても軽く説明したいと思います。

結論:すでに学校を卒業しているかどうかが違う

まず、「新卒」とはその年度中に大学や高校などを卒業する見込みがある学生のことです。

一方、「既卒」とは高校や大学を卒業して一度も就職したことがない人のことです。

つまり、「新卒」と「既卒」ではすでに学校を卒業しているかどうかが異なるのです。

「新卒」をもっと詳しく

新卒とはその年度中に大学や高校などを卒業する見込みがある学生のことです。

また、短期大学や専門学校などをその年度中に卒業する見込みがある人のことも「新卒」と呼びます。

ちなみに、正式名称は「新規卒業」もしくは「新規卒業者」ですが、これを略した「新卒」のほうがよく使われます。

 

そして、ストレートに4年制大学を卒業する人は卒業する時に22歳になっていることが多いです。

そのため、留年や浪人などによって多少の年齢の幅はあるものの、22歳~23歳くらいの人が新卒だと思っている人も多いでしょう。

ちなみに、「新卒」は大学院をその年に卒業する見込みがある人のことは指しません。

大学院生の場合には、「院卒」という言葉を用います。

 

ちなみに、新卒は就職に有利だと言われますし、実際にそれは事実です。

では、なぜ新卒は有利なのでしょうか。

次はそれについて見ていきましょう。

新卒が就職に有利な理由

新卒が就職に有利な理由は主に5つあげることができます。

まず1つめは一括採用で一度に大量に採用することができ、まとめて研修を行うことができる、という理由です。

確かに、大量の人材を一度に研修できたらとても効率的ですよね。

 

次に2つめは会社のカラーに染まりやすい、という理由です。

新卒の人はまだほかの会社に入ったことがないですから、その会社独自のしきたりなどを受け入れやすいのです。

また、3つめは勤続年数が長いので、会社の担い手を気長に育てられる、という理由です。

やはり、雇うなら長く働いて会社に貢献してくれる人がいいですよね。

 

次に、4つめは新卒のういういしいやる気がほかの社員に伝わり、活気が生まれる、という理由です。

そして、5つめは定期的に新卒を採用することで、社員の年齢構成比率を保つことができるという理由です。

もし新卒を採用しないと社員の平均年齢が上がってきてしまい、若い人ならではのアイデアが生まれにくくなってしまいますよね。

「既卒」をもっと詳しく

既卒とは高校や大学を卒業して一度も就職したことがない人のことです。

そして、既卒の人は新卒に比べて就職は不利だと言われています。

なぜなら、既卒の人は中途採用でしか応募することができず、中途採用で企業が求めているのは実務経験豊富な即戦力だからです。

よって、社会人としての経験がないのに、実務経験が豊富な正社員からの転職組と戦わなくてはならないのです。

 

また、中途採用の場合には新卒よりも採用したい人材への要望がはっきりしたものになっています。

そして、もし要望に合致するような人材がいなかった場合には、採用数が0でもいいと考えている企業も多いです。

これは明らかに不利ですよね。

 

しかし、近年では国からの働きかけによって、学校を卒業して3年以内なら新卒扱いとして応募を受け付けてくれる企業が増えてきました。

そのため、以前よりも既卒が不利ではなくなりました。

ただ、すべての企業が新卒扱いしてくれるわけではなく、中途採用として応募しなければならない場合もあるので、注意が必要です。

 

ちなみに、既卒の人には面接官から必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。

それは、「なぜ在学中に就職を決めなかったのか」という質問です。

そのため、この質問に対する回答は必ず用意しておいたほうがいいでしょう。

 

そして、既卒はやはり不利ですが、自分の強みをしっかりとアピールすることができれば、「挫折をバネに成長するポテンシャルを持っている」などというプラスの印象を与えることができます。

そのため、既卒になってしまったからといって、悲観的になる必要はないでしょう。

補足:「第二新卒」とは

第二新卒とは学校卒業後に一度は就職したがやめてしまった人のことです。

一般的には卒業してから3年くらいまでの人のことを指すことが多いです。

そして、第二新卒にはいくつか採用するメリットもあり、あえて募集している企業もあります。

ただ、新卒に比べると就職は不利です。

第二新卒について詳しいことを知りたい場合にはこちらの記事を参照してください。

まとめ

以上、この記事では、「新卒」と「既卒」の違いについて解説しました。

  • 新卒:その年度中に大学や高校などを卒業する見込みがある学生のこと
  • 既卒:高校や大学を卒業して一度も就職したことがない人のこと

日本では「新卒」が一番就職に有利です。

そのため、「新卒」のうちに行きたい企業を見つけて就職活動を行うのが、就職する一番の近道だと言えるでしょう。

ですが、現在では中途採用も増えてきているので、「既卒」でも十分就職のチャンスがあります。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。