「ばつが悪い」とは「気まずい」という意味です。
「ばつが悪い」という言葉は日常会話でもなんとなく使われますが、意味を聞かれても答えられない方は多いのではないでしょうか。
この記事では「ばつが悪い」の意味や使い方、由来、類義語、対義語、英語訳を解説します。
☆「ばつが悪い」をざっくり言うと……
読み方 | ばつが悪い |
---|---|
意味 | 気まずい |
由来 | 「場都合が悪い」「跋が悪い」から転じた |
類義語 | きまりが悪い 体裁(ていさい)が悪い 穴があったら入りたい など |
対義語 | 平然 平静(へいせい) 泰然(たいぜん) など |
英語訳 | awkward uncomfortable embarrassing など |
「ばつが悪い」の意味
気まずい・きまりが悪い
「ばつが悪い」は、気まずいという意味です。
具体的には、以下のような場面で使います。
- 不都合なとき
- その場に居づらいとき
- なんとなく決まり悪いとき
ちなみに「ばつが悪い」の「ばつ」には、「その場の調子」という意味があります。
つまり、「ばつが悪い」は、「その場の調子が悪い」ということを表しているのです。
「罰が悪い」という表記は誤りなので注意しましょう。
「ばつが悪い」の使い方
「ばつが悪い」は以下のような場面で使います。
- 自分の思いを描写するとき
例:上司の悪口を言っていたら、後ろに本人がいてばつが悪い思いがした。 - 他人の思いを描写するとき
例:仕事でミスをした友人がばつの悪そうな顔をしていた。
「ばつが悪い」は自分に対しても、他人に対しても使うことのできる言葉です。
また「バツが悪い」という表記をされることもあります。
「ばつが悪い」の由来
「ばつが悪い」には以下の二つの由来があります。
- 「場都合が悪い」から転じた説
- 「跋(ばつ)が悪い」から転じた説
「場都合が悪い」から転じた説
「ばつ」を「体裁」という意味の「場都合」の略として使う説です。
場都合が悪いということから、現在の意味が生まれました。
「跋(ばつ)が悪い」から転じた説
「ばつ」を「書物の末尾」という意味の「跋」として使う説です。
末尾がうまくまとまらないということから、現在の意味が生まれました。
「ばつが悪い」の類義語
「ばつが悪い」には以下のような類義語があります。
- きまりが悪い
他に対して面目が立たない - 体裁(ていさい)が悪い
他人にうつる姿が悪い - 穴があったら入りたい
身を隠したいほどに恥ずかしい気持ちである - 不体裁(ふていさい)
格好が悪いこと - 間が悪い
きまり悪い - 立つ瀬がない
面目を失うこと - 申し開きができない
自分の行為の正当性を説明できないこと - 合わせる顔がない
面目なくて、人の前に出られない気持ちであること - おめおめとは帰れない
平然とは帰れないこと - 肩身が狭い
他の人や世間に対して面目が立たない
ばつが悪いの類義語には他人からの視線に対する気まずさを表す言葉が該当します。
「ばつが悪い」と「きまりが悪い」の違い
「ばつが悪い」と「きまりが悪い」は似た意味ですが、厳密には「きまりが悪い」のほうがより抽象的であるという点で異なります。
きまりの悪さを表現する言葉として「ばつが悪い」があるのです。
「ばつが悪い」の対義語
「ばつが悪い」には以下のような対義語があります。
- 平然
周囲の様子に動じないさま - 平静(へいせい)
落ち着いていること - 泰然(たいぜん)
落ち着いていて、物事に動じないさま - 静穏(せいおん)
しずかでおだやかなさま
「ばつが悪い」の対義語には、落ち着いているさまを表す言葉を挙げられます。
「平」や「静」「然」という漢字が共通して使われています。
「ばつが悪い」の英語訳
「ばつが悪い」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- awkward
(気まずい) - uncomfortable
(心地がよくない) - embarrassing
(きまりが悪い)
いずれの語もきまずさを表しています。
日常会話でもよく使う表現なので、ぜひ覚えておきましょう。
「ばつが悪い」のまとめ
以上、この記事では「ばつが悪い」について解説しました。
読み方 | ばつが悪い |
---|---|
意味 | 気まずい |
由来 | 「場都合が悪い」「跋が悪い」から転じた |
類義語 | きまりが悪い 体裁(ていさい)が悪い 穴があったら入りたい など |
対義語 | 平然 平静(へいせい) 泰然(たいぜん) など |
英語訳 | awkward uncomfortable embarrassing など |
「ばつが悪い」の使い方を間違ってしまうと、まさに「ばつが悪い」思いになり、気まずくなってしまいます。
意味や類義語なども踏まえたうえで、正しく使えるようになりましょう。