ズボラとは「行動や性格がだらしのないこと・きちんとしていないこと」という意味です。
ズボラのような身近な言葉でも、語源まで知るのは難しいですよね。
この記事では、ズボラな人の特徴から言葉の語源まで、幅広く解説します。
☆「ズボラ」をざっくり言うと……
英語表記 | ズボラ |
---|---|
意味 | 行動や性格がだらしのないこと・きちんとしていないこと |
語源 | 米の相場がズルズルと下がることを表す「ずんぼらぼん」から |
類義語 | 大雑把 怠惰 不真面目 面倒くさがり など |
対義語 | 真面目 誠実 愚直 忠実 |
英語 | slovenly(汚い・だらしない・ずさんな) sloppy(だらしない・身なりが汚い) など |
このページの目次
「ズボラ」の意味
行動や性格がだらしのないこと・きちんとしていないこと
ズボラという言葉は、ひとつひとつの行動を表すこともありますし、そのような行動や態度をとるような人を表すこともあります。
ズボラを人に対して使う際は、けじめのない態度を取る人、時間や締め切りにルーズな人などを表します。
行動や態度を表す言葉としてズボラを使う際は、だらしのない行動や、約束を守ろうとしない態度などを指します。
ズボラな人の特徴
具体的に、どのような人が「ズボラな人」と表現されるのかを見ていきましょう。
- 身なりが整っていない
- 約束を守らない
- 物忘れが多い
- 物事を後回しにする
- 整理整頓ができない
それぞれの特徴について解説します。
特徴①:身なりが整っていない
ズボラな人のだらしなさは、その人の外見に現れます。
着ている服がシワだらけであったり、髪型がセットされていなかったりすることが多いです。
ズボラな人は面倒くさがりなので、自分の服装や見た目に関することも手を抜いてしまうことが多いのです。
特徴②:約束を守らない
ズボラな人は、約束を守らないことが多いです。
約束があること自体を忘れてしまったり、時間管理がきちんとできないため結果的に約束を守れなかったりするのです。
また、これに関連して、ズボラな人は時間にルーズだという特徴もあります。
特徴③:物忘れが多い
ズボラな人は、こまめにメモをする習慣や物事を整理して考える習慣があまりありません。
そのため、物忘れが多くなってしまいます。
特徴④:物事を後回しにする
ズボラな人は、物事を後回しにしがちです。
やるべきことを放置して、自分のやりたいことを先に行ってしまう傾向があるのです。
そのため、期限を守れないことも多いです。
特徴⑤:整理整頓ができない
ズボラな人は、身の回りの物の整理整頓や片付けができないという特徴があります。
使ったものをもとに戻すことを怠ったり、大掃除なども面倒でさぼってしまったりすることが多いです。
ズボラなことのメリット
ズボラであることは、決してデメリットしかないわけではありません。
ズボラであることのメリットを見ていきましょう。
- ストレスをためにくい
- 人の目を気にしない
- 失敗に寛容
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
メリット①:ストレスをためにくい
ズボラな人は、ストレスをためにくいというメリットがあります。
ズボラな人は、ズボラな人は、提出に遅れてしまったり、忘れ物をしてしまったりしても、「仕方がない」と考えられる人が多いです。
だからこそ、ズボラになってしまうのですが、そのおかげで、日々の生活でストレスを感じにくいという利点があります。
メリット②:人の目を気にしない
ズボラな人は、人の目を気にしないという特徴があります。
そのおかげで、自分らしく生き、自分を貫くことができます。
さらに、周囲に流されずに、自分のペースで行動できるのです。
メリット③:失敗に寛容
ズボラな人は、他人の失敗にも寛容で、優しくできるというメリットがあります。
ズボラな人は、自分自身が時間に遅れたり、物忘れをしたりする分、人のミスに対しても寛容です。
ズボラを克服する方法
いくらズボラであることにもメリットがあるとはいえ、ズボラすぎると周りの人に迷惑をかけてしまうこともあります。
そこで、ここからは「ズボラな人」を克服するための方法を見ていきましょう。
- ひとつひとつのことを丁寧に行う
- 時間や約束を守る
- メモを取る
方法①:ひとつひとつのことを丁寧に行う
ズボラを克服する方法に、「ひとつひとつのことを丁寧に行う」ということがあります。
ズボラな人は、とにかくその場しのぎで、適当に物事を済ませてしまいます。
使ったものを元の場所に戻す、字を丁寧に書くなど、生活の中の動作を丁寧にすることで、ズボラな部分が改善されます。
方法②:時間や約束を守る
時間や約束を守ることもズボラを克服する方法のひとつです。
時間に余裕をもって行動したり、約束を忘れないようにしたり、他人の迷惑にならないように心がけて行動することが大切です。
方法③:メモを取る
ズボラを克服する方法の三つ目が「メモを取る」です。
自分が今やらなければならないこと、提出期限、約束の時間などをメモして確認することで、ズボラな行動を無くすことができます。
「ズボラ」の使い方
「ズボラ」という言葉は、「人」に対しても「行動」「態度」に対しても使うことができます。
- 彼はズボラだから、一人暮らしができるのか心配だ。
- 使ったものを元の場所に戻さないズボラな行動が、この汚い部屋を生み出しているんだよ。
また、以下のように後ろに名詞を付けて「ズボラ○○」の形で使うことができます。
- ズボラ飯
手抜きではあるものの、手元にある食材を上手く工夫して調理した美味しい料理 - ズボラストレッチ
寝ながら、スマホを見ながらでもできるストレッチ - ズボラダイエット
激しい運動や食事制限を伴わないダイエット
「ズボラ」の語源
ズボラの語源は、以下の二つの説があります。
- 米の相場がズルズルと下がることを表す「ずんぼらぼん」から
- 修行を怠る坊主を冷やかして「ずぼう」と読んだことから
語源①:米の相場がズルズルと下がることを表す「ずんぼらぼん」
近世の関東では、「ずんべらぼん」「ずんぼらぼん」という方言が使われていました。
これら三つの言葉は、もともと「凹凸がなく、のっぺりとしているさま」「つるつるしているようす」を表す言葉です。
この言葉が変化して、現代の「ズボラ」に派生したのではないかと言われています。
語源②:修行を怠る坊主を冷やかして「ずぼう」
ズボラの語源のもう一つの説は、「ずぼう」という言葉が変化したという説です。
江戸時代の末期に、修行を怠ったり、本来は飲んではいけない酒を飲んだりする坊主が増えました。
そのようなお坊さんを冷やかして、人々は「ぼうず」を逆から読んだ「ずぼう」と呼ぶようになりました。
「怠惰なお坊さん」を表す「ずぼう」が、「ずぼら」という響きに変化したと言われています。
ズボラの語源としては、①の説が有力だと言われています。
「ズボラ」の類義語
ズボラには以下のような類義語があります。
- 大雑把(おおざっぱ)
細部にまで注意が届かず、雑であるさま - 怠惰(たいだ)
すべきことを怠けるようす - 不真面目(ふまじめ)
真剣ではなく、怠けているようす - 面倒くさがり
事も面倒だと考えて怠ける人のこと - ものぐさ
何かすることを面倒くさがってしないこと - 惰気(だき)
だらけた気分。なまけ心 - 杜撰(ずさん)
物事や人に対しての対処や接し方が大ざっぱでいい加減であること - 粗雑(そざつ)
面倒なまでにこみいっていること - だらしがない
きちんとしていない。整っていない - がさつ
細かいところに気配りが行き届かないさま
「ズボラ」と「大雑把」の違い
ズボラと大雑把には、以下のような違いがあります。
- ズボラ
怠惰でだらしない - 大雑把
細部まで注意が行き届かない・細部にこだわらない
たとえば、やらなければならない課題があるとします。
ズボラな人は、その課題に取り組むことすら怠けたり、放置したりします。
一方で大雑把な人は、課題には取り組むものの、その詰めが甘く、細部まで注意が行き届かないことが多いです。
「ズボラ」の対義語
ズボラには以下のような対義語があります。
- 真面目
嘘やいい加減なところがなく、真剣であること - 誠実
真心をもって人や物事に対すること - 愚直
物事に対して真剣であること - 忠実
まごころをもってよくつとめること、正確に行うこと
「ズボラ」の英語訳
ズボラには以下のような英語訳があります。
- slovenly
(汚い・だらしない・ずさんな) - sloppy
(だらしない・身なりが汚い) - untidy
(身綺麗でなく、端正でないさま)
「ズボラ」のまとめ
以上、この記事では「ズボラ」について解説しました。
英語表記 | ズボラ |
---|---|
意味 | 行動や性格がだらしのないこと・きちんとしていないこと |
語源 | 米の相場がズルズルと下がることを表す「ずんぼらぼん」から |
類義語 | 大雑把 怠惰 不真面目 面倒くさがり など |
対義語 | 真面目 誠実 愚直 忠実 |
英語 | slovenly(汚い・だらしない・ずさんな) sloppy(だらしない・身なりが汚い) など |
ズボラの意味だけではなく、語源などの細部までしっかりと理解しておきましょう。