心理学用語「発達の最近接領域」とは?意味と具体例を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「発達の最近接領域(はったつのさいきんせつりょういき)」です。

言葉の意味、具体例、提唱者、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

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「発達の最近接領域」の意味をスッキリ理解!

発達の最近接領域(はったつのさいきんせつりょういき)子供がひとりではできないが、外部の助けがあればできる物事の領域

 

「発達の最近接領域」の意味を詳しく

「発達の最近接領域」とは、子供がひとりではできないが、外部の助けがあればできる物事の領域のことです。

これは、発達中の子供の教育に関わる分野で使われる心理学用語です。

 

子供は大人に比べて急速に発達・成長をします。

そのため、子供に対する教育は、子供の現時点の能力に合わせて行うのではなく、子供が発達しつつある段階、これから発達するであろう段階を水準として行うほうが好ましいという理論があります。

これが「発達の最近接領域理論」です。そして子供がこれから発達するであろう段階、範囲のことを「発達の最近接領域」と言います。

以上の内容を、わかりやすく具体的に言うと「子供がひとりではできないが、外部の助けがあればできる物事の領域」となるのです。

 

「発達の最近接領域」は、このような「領域」そのもののことを指す場合もありますし、「発達の最近接領域に関する理論」について指すこともあります。

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「発達の最近接領域」の具体例

「発達の最近接領域」でもっともわかりやすい例は学校教育です。

算数を勉強するときに、「ひとりで解くことができる問題」を100問解くよりも、「先生や友達の助けがあれば解くことができる問題」を10問解くほうが効果があるという主張があります。

「ひとりで解くことができる問題」をいくら解いても新しい力や知識は身に付きません。

「ひとりでは解けない問題」と解くことで、わからなかった部分がわかるようになったり、新しい知識や力が身についたりするのです。

 

この「先生や友達の助けがあれば解くことができる問題」が「発達の最近接領域」に当てはまります。

「発達の最近接領域」の提唱者

「発達の最近接領域」の提唱者は、ソビエト連邦の心理学者であるレフ・セミョノヴィチ・ヴィゴツキーです。

レフ・ヴィゴツキーは1896年生まれで、1934年に死去しましたが、当時はロシアではなく、ソビエト連邦だったのです。

当時一般的であったフロイトの心理学を批判して「発達の最近接領域」など独自の心理学の理論を提唱しました。

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「発達の最近接領域」の英語訳

「発達の最近接領域」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Zone of proximal development
    (発達の最近接領域)

“Zone of proximal development” は頭文字を取ってZPDと略されることもあります。

“Zone” は「領域」、 “development” は「発達」という意味の英単語です。

“proximal” は「中心に近い部分」「近位」という意味があります。「近位」とは、ある基準となる場所に対して、「基準点に近い位置」を指す言葉 です。

まとめ

以上、この記事では「発達の最近接領域」について解説しました。

読み方発達の最近接領域(はったつのさいきんせつりょういき)
意味子供がひとりではできないが、外部の助けがあればできる物事の領域
提唱者ソビエト連邦の心理学者レフ・セミョノヴィチ・ヴィゴツキー
英語訳Zone of proximal development(発達の最近接領域)

「発達の最近接領域」は、児童の教育に関わる心理学用語であるため、日常生活の中で頻繁に使われるような言葉ではありません。しかし、この考えは児童だけでなく、人間の成長に関しても当てはめることができるでしょう。

意味や具体的をしっかりと理解しておきましょう。

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