「尽力」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「尽力(じんりょく)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「尽力」をざっくり言うと……

読み方尽力(じんりょく)
意味あることのために力を尽くすこと
語源尽くすことと務めることを表す語の組み合わせ
類義語協力、助力、支援など
英語訳efforts

「尽力」の意味をスッキリ理解!

尽力(じんりょく):あることのために力を尽くすこと

「尽力」の意味を詳しく

「尽力」とは、ある目的を実現するために、力を尽くすことを意味しています。

「尽力」は、ビジネスにおいて主に以下の2つの場面で使用されます。

  1. 目上の人に感謝の気持ちを伝える時
  2. 何かに対しての意気込みを伝える時

①の場合、目上の人が自分に対して協力してくれた際に「尽力」を使用します。尊敬と感謝の気持ちを表す、へりくだった「お礼」の表現として覚えておきましょう。

②の場合、「自分自身が企業のために、全力で頑張る気持ちや姿勢」を伝える時に用いられる表現です。決意表明や自分の強い意志をアピールする際に使うのが有効です。

「尽力」と「努力」の違い

「努力」は「尽力」とニュアンスが似ていますが、意味は少し異なります。決定的な違いは、「だれのために力を尽くすか」ということです。

努力:自分のためにするもの
尽力:他人のためにするもの

「努力」と「尽力」の詳しい意味についてそれぞれ詳しく見てきましょう。

努力

努力は、「自分のために」力を尽くす時に使用されます。

例文
私は、自分の成績をあげるために努力してきた。

上記の文章は、「自分が成績をあげるために精一杯に励んできたこと」を表しています。誰かのためというより、「自分自身の目標達成のために取り組む姿勢」を表しています。

尽力

「尽力」は、「誰かのために」力を尽くす時に使用されます。

例文
会社の功績をあげるために尽力してきた。

上記の文章は、「自分が会社のために力を尽くすこと」を表しています。

似た意味ですが、「誰にために」という対象が変わってきます。「尽力」「努力」の使い分けをしっかりとしましょう。

「尽力」の使い方

  1. 企業のプロジェクト実現のために、尽力してまいります。
  2. 尽力いただきありがとうございます。

①の例文は、自分自身が主体の場合に使用されます。自分自身の意気込みをアピールをする際の丁寧な言い回しとして使用するのが一般的です。

②の例文の場合、「目上の人へのお礼の言葉」という意味で使用されています。「尽力」は上に「ご」がつくと尊敬語となるため、自分に対して用いることはできません。自分自身を主体とする場合は、「尽力させていただく所存でございます」が適切な言い回しです。覚えておきましょう。

自分が尽力する場合には「ご」はつけない

相手にお礼を言う際には、「ご尽力ありがとうございます」と表現します。

しかし、自分を主体として「尽力」用いる場合は「ご」をつけません。「ご忠告させていただきます」「ご連絡させていただきます」とはいいますが、「ご尽力させていただきます」とはいわないため注意しましょう。

感謝やお礼を誰かに伝える時など、ビジネス場面でよく使用するので覚えておきましょう。

尽力は「重言(じゅうげん)」は避ける

「重言(じゅうげん)」とは、同じ意味の語を重ねる日本語表現です。「頭痛が痛い」「前に前転」などがあります。「尽力」も「尽力を尽くす」などといった表現をしがちですが、意味が伝わりにくいのでなるべく避けるようにしましょう。

「尽力」の語源

「尽」は「つくす」「つきる」と読み、「全部出しつくす・全て費やす」などの意味を持ちます。

「力」は「ちから」と読み、「肉体的・精神的なちからをもつこと・何かにつとめる」などの意味を待ちます。

それら二種類の漢字が組み合わさり「力を全て出して尽くすこと」といった意味になりました。

「尽力」の類義語

尽力には以下のような類義語があります。

  • 協力(きょうりょく):力を合わせて事にあたること
  • 助力(じょりょく):力を貸すこと
  • 支援(しえん):力を貸して助けること

「尽力」の英語訳

尽力を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • efforts
    (尽力)

例:I appreciate your efforts.(尽力に感謝します)

まとめ

以上、この記事では「尽力」について解説しました。

読み方尽力(じんりょく)
意味あることのために力を尽くすこと
語源尽くすことと務めることを表す語の組み合わせ
類義語協力、助力、支援など
英語訳efforts

「尽力」は、ビジネス社会において頻繁に使用される熟語です。目上の方にお礼の表現として使うことがあるため、使い方に注意しながらうまく活用していきましょう。