「脆弱」の意味とは?読み方は?使い方から英語や対義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「脆弱(ぜいじゃく)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「脆弱」をざっくり言うと……

読み方脆弱(ぜいじゃく)
意味もろくて弱いこと
類義語虚弱、華奢
対義語強靭、強健
英語訳vulnerable(傷つきやすい、弱点のある)

「脆弱」の意味をスッキリ理解!

脆弱(ぜいじゃく):もろくて弱いこと

「脆弱」の意味を詳しく

「脆弱」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、その意味をより理解しやすくなります。

まず「脆」は訓読みで「もろい」と読め、「壊れやすいこと」という意味を持ちます。次に「弱」には、文字通り「よわい」や「よわまる」といった意味があります。

したがって、「脆弱」は「もろくて弱い」さまを表す熟語なのです。

「脆弱」の使い方

「脆弱」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. 犯人はセキュリティの最も脆弱な部分から侵入した。
  2. このサッカーチームは、コーナーキックからの攻撃に対して脆弱であると分析されている
  3. その会社は、主力の部門で赤字を出してしまったため、経営基盤の脆弱性が指摘された。

上記の例文のように「脆弱」は、身体、組織、モノなどの広い対象に対して用いることができます。

また、一般的に「脆弱」は「基盤」や「守備」などといった本来堅くあるべきものの「もろさ」や「弱点」を指摘する際に使います

専門用語としての「脆弱」とは

「脆弱」は、「脆弱性」という形でコンピュータ関係の専門用語としても使われています。

コンピュータ分野における「脆弱性」とは、コンピュータの頭脳であるソフトウェアが不具合やミスによって起こる、セキュリティ上の危険な状態のことです。ここでも、本来堅くあるべきものである「セキュリティ」の「弱点」を指している言葉になっています。

「脆弱性」がある状態だと、外部からのアクセスやウイルスに感染する可能性が高くなります。「脆弱性を発見した」などと表示されたら、ソフトウェアをアップデートするなどして、対策を行いましょう。

「脆弱」の類義語

脆弱には以下のような類義語があります。

  • 虚弱(きょじゃく):身体が弱いこと
  • 華奢(きゃしゃ):モノが頑丈でないさま

これらの類義語は、「弱くてもろい」という意味で共通しています。しかし、それぞれ用いることができる対象は異なっています。

まず「虚弱」は、「虚弱な体質」などと言うように、主に「身体」に対して使われます。次に、「華奢」は「華奢なつくりの椅子」となどのように「モノ」を対象とします。なお、「華奢」には人の身体が弱々しいという意味もあるため、使い分けに注意してください。

対して「脆弱」は、基本的にどのような対象にも用いることができます。違いを知って、時と場合に合わせて上手く使い分けましょう。

「脆弱」の対義語

脆弱には以下のような対義語があります。

  • 強靭(きょうじん):しなやかで強いこと
  • 強健(きょうけん):身体が強くて健康なこと

「脆弱」の反対の意味は「強くて壊れにくいこと」です。

「強靭」は、「脆弱」と同じように身体からモノまでの、広い対象に用いることができます。ただし「強靭」の表す強さは、「しなやかで柔軟性のある強さ」です。「もろいこと」の反対である「堅いこと」による強さではないので注意しましょう。

「脆弱」の英語訳

脆弱を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • vulnerable
    (傷つきやすい、弱点のある)

例えば、 “This castle is vulnerable to attacks from the sea.” といえば、「この城は海からの攻撃に対して脆弱である」という意味になります。

ちなみに、コンピュータなどに用いられる「脆弱性」という言葉は “vulnerability” で表すことができます。

まとめ

以上、この記事では「脆弱」について解説しました。

読み方脆弱(ぜいじゃく)
意味もろくて弱いこと
類義語虚弱、華奢
対義語強靭、強健
英語訳vulnerable(傷つきやすい、弱点のある)

「脆弱」という熟語は、ニュースやコンピュータの表示などで見る機会が多いため、親しみのある言葉だと思います。

いざ使う場面が来た時のために、言葉の意味と使い方をしっかりと理解しておきましょう。