「挫折」と「頓挫」の違いとは?意味から使い方までわかりやすく解説

違いのギモン

人生の中で、誰もがくじけそうになったり、やりたいことを諦めたりしたことがあると思います。このような経験が、次への行動力につながりますよね。

そこで、今回は「挫折(ざせつ)」と「頓挫(とんざ)」の違いを詳しく解説します。

結論:計画の失敗によって、やる気を無くすか無くさないか

  • 挫折計画などが途中で駄目になること、計画が駄目になったことで意欲や気力をなくすこと
  • 頓挫計画などが途中で駄目になること

「挫折」とは?


挫折には大きく二つの意味があります。一つ目に、「計画などが途中で駄目になること」です。これは頓挫と同じ意味になります。

二つ目に、「計画が駄目になったことで意欲や気力をなくすこと」です。これは頓挫と異なります。

挫折は、ただ計画の失敗の事実を表現するだけでなく、失敗したことで受ける心理的なダメージも表します。

 

挫折の「挫」の漢字には、「途中でつまづく」「くじける」という意味があります。挫折の「折」の漢字には、「途中でくじける」「くじく」という意味があります。

つまり、挫折は同じ意味の漢字を重ねた二字熟語です。

「挫折」の使い方の例

  1. 資金不足により、起業計画が挫折した。
  2. 今度こそは挫折しないように、現実的なダイエット計画を立てた。
  3. 任されていたプロジェクトが失敗に終わって、大きな挫折感を味わった。
①の例文では、企業を計画して取りかかっていたものの、資金が足りないことで目的を達成できなかったことがわかります。これは、挫折の一つ目の意味に当たります。

②の例文では、以前のダイエットの計画が非現実的で、計画を断念せざるを得ず、諦めてしまったことがわかります。これは挫折の両方の意味に当たります。

③の例文では、期待されていたことが上手くいかず、意欲を無くしてしまった様子です。これは挫折の二つ目の意味に当たります。

「頓挫」とは?

頓挫は、「計画などが途中で駄目になること」もしくは「勢いが急に弱まること」という意味があります。一般的には、前者の意味でよく使われます。

頓挫の「頓」の漢字には、「急に」「即座に」という意味があります。頓挫の「挫」の漢字には、挫折と同様に途中でつまづく、くじけるという意味があります。

したがって、順調に進んでいたものが、突然何かによって断念せざるを得ない状況になることを表します。

 

また、挫折には「挫折感を味わう」という表現がありますが、「頓挫感」という表現はありません。なぜなら、頓挫には「あきらめの意思」は含まれていないからです。

「頓挫」の使い方の例

  1. アフリカの子供たちに勉強道具を届ける計画は、現地の内紛により頓挫した。
  2. アメリカで大きなハリケーン被害があり、旅行の計画が頓挫した。
  3. 監督の急死により、映画撮影が頓挫した。
①②③どの例文でも、予想していなかった出来事により計画が失敗に終わったことがわかります。

まとめ

以上、この記事では、「挫折」と「頓挫」の違いについて解説しました。

  • 挫折:計画などが途中で駄目になること、これによって意欲や気力をなくすこと
  • 頓挫:計画などが途中で駄目になること、急に勢いが弱まること

失敗は誰でも経験するものです。いかに失敗を避けるかではなく、計画が挫折や頓挫したあとに、自分を奮い立たせて再挑戦することが重要ですね。