今回ご紹介する言葉は、熟語の「暫定(ざんてい)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「暫定」をざっくり言うと……
読み方 | 暫定(ざんてい) |
---|---|
意味 | 正式に決定するまで、仮に定めること |
類義語 | 仮定、予定、臨時など |
対義語 | 確定、確立、恒久 |
英語訳 | preliminary(予備的な) |
「暫定」の意味をスッキリ理解!
「暫定」の意味を詳しく
「暫定」は、「暫」と「定」という2つの漢字から構成されています。
「暫」は、訓読みで「暫(しばら)く」と読み、「しばし」、「わずかの間」という意味があります。「暫時」等の熟語にも用いられています。
「定」は、訓読みで「定(さだ)める」と読み、「物事を決めて変えない」という意味があります。「決定」や「定員」等の熟語にも用いられています。
このことから、「暫定」は、「しばらくの間の決定」すなわち「仮の決定」という意味をもつことが分かります。
また、「暫定」は「正式な決定がなされるまでの仮の決定」という意味であるため、「今後変わってしまう可能性がある」というニュアンスを含むことに注意しましょう。
「暫定」の使い方
- 正式な結果が出る前に、暫定値で計算をする。
- 社長が不在の中、暫定的に副社長が代表を務めることになった。
- 知事選において、彼は暫定首位に立っている。
①の例文において、「暫定」は、「暫定値」という形で用いられており、「仮の値」、「予想値」という意味で使われています。
②の例文において、「暫定」は、「暫定的」という形で用いられており、「一時的に」、「仮に」という意味で使われています。「暫定」は、「暫定的」のように、他の語と合わせて熟語として用いられる場合もあります。
③の例文において、「暫定」は、「現時点で」、「正式な結果が出るまでの仮の結果として」という意味で用いられています。この意味は、選挙やスポーツの試合等の場面において、多く用いられます。
「暫定」の類義語
暫定には以下のような類義語があります。
- 仮定(かてい):仮に定めること
- 予定(よてい):前もって見込んでおくこと
- 臨時(りんじ):一時的であること
- 内定(ないてい):正式決定の前に、採用や役職等が決まること
- 応急(おうきゅう):急場をしのぐための一時的な措置
どの熟語も、「仮の決定や措置」であり、正式な決定ではないという点が「暫定」と共通しています。
「暫定」の対義語
暫定には以下のような対義語があります。
- 確定(かくてい):物事がしっかり決まること
- 確立(かくりつ):物事をしっかりとうちたてること
- 恒久(こうきゅう):永久に変わらないさま
「恒久」は、「暫定」の「一時的」という意味に対する対義語です。
「暫定」の英語訳
暫定を英語に訳すと、次のような表現になります。
- preliminary
(予備的な) - interim
(仮の) - provisionally
(仮の)
provisionally は、主にフォーマルな場面で使われます。
まとめ
以上、この記事では「暫定」について解説しました。
読み方 | 暫定(ざんてい) |
---|---|
意味 | 正式に決定するまで、仮に定めること |
類義語 | 仮定、予定、臨時など |
対義語 | 確定、確立、恒久 |
英語訳 | preliminary(予備的な) |
「暫定」は、ビジネスシーンにおいても、日常の生活においてもよく耳にする言葉です。
意味をしっかり理解して、正しく使いましょう。