映画のエンドロールなどで「特別出演」や「友情出演」という言葉を見かけますね。似たような意味に思えますが、違いはあるのでしょうか?
今回はその違いについて説明していきます。
結論:出演依頼の目的と待遇の違い
「特別出演」は、主演級の俳優に脇役の依頼をするときに使います。
「友情出演」をもっと詳しく
「友情出演」とは、監督・スタッフ・俳優が親しい人などに依頼して出演してもらう場合に使われる言葉です。
逆に友人の役者から出演したいと願い出る場合もあります。
また、若手俳優が自らを売り込むために出演を願い出る場合もあります。
ただし、友情出演だからと言って必ずしも実際に友人関係ではなく、事務所の繋がりなどの場合もあります。
友情出演の場合はいずれにしても相場よりもギャラが低くなることが多く、ギャラが支払われないこともあります。
そのため、コスト削減という意味で、製作費が厳しい場合などにこのような形がとられることも多いようです。
「特別出演」をもっと詳しく
「特別出演」とは、主演クラスの俳優に脇役を依頼する際などに使用される言葉です。
そもそも、俳優が演じる役というのは、キャリアによって暗黙のルールで大体決まってきたりします。
大物俳優であれば当然、主演級の役が多くなってきます。
しかし、映画の中で重要な役割を果たすキーマン的な脇役というのもあり、そのような役を大物俳優が務めることも多いのです。
主演級の役ではないが、ぜひこの人に演じてほしいという監督側の強い要望がある場合、「特別出演」という形でオファーをします。
本来、映画のエンドロールでは主役の名前が一番はじめで、最後に準主役か大物俳優の名前が来ると決まっています。
そのため、たとえ大物俳優であっても、脇役であれば名前をエンドロールの先頭あるいは最後のいい位置に名前を持って来ることはできません。
そのかわりに、「特別出演」という表記をすることで俳優側に納得してもらうのです。
また、この場合の出演料は、通常通りのこともありますがそれに相当する特別に高い額が支払われることも多いです。
「特別出演」は、俳優側に敬意を払い、役者としての地位を確保するという意味もあるのですね。
視聴者側から見ても、大物俳優が「特別出演」していることはすごいと感じると思います。
たとえ役柄が少し顔を見せる程度のものであっても、作品中で大物俳優を見ることができるというのは、視聴者にとってもお得感がありますね。
まとめ
以上、この記事では、「友情出演」と「特別出演」の違いについて解説しました。
- 友情出演:監督や出演者の友人にお願いして出演してもらうときに使う言葉
- 特別出演:主演級の俳優に脇役の依頼をするときに使う言葉