「ご容赦ください」の意味とは?読み方は?使い方まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、敬語の「ご容赦ください(ごようしゃください)」です。

「ご容赦ください」の意味・使い方・由来・言い換え表現についてわかりやすく解説します。

☆「ご容赦ください」をざっくり言うと……

読み方ご容赦ください(ごようしゃください)
意味相手の期待に沿えない可能性があることをあらかじめ断る言葉
言い換え表現お許しください
あしからずご了承ください
など

「ご容赦ください」とは?

ご容赦ください(ごようしゃください):相手の期待に沿えない可能性があることをあらかじめ断る言葉

「ご容赦ください」の意味を詳しく

「ご容赦ください」には大きく分けて以下の二つの意味があります。

「ご容赦ください」の意味
  1. 過失について謝罪し、許しを請うための言葉
  2. 相手の期待に沿えない恐れがあることをあらかじめ断る言葉
ここでは、上記の二つの意味について順に説明します。

意味①:過失について謝罪し、許しを請うための言葉

「ご容赦ください」の一つ目の意味は、過失についての許しを請うというものです。「容赦」には「許す」という意味合いがあるため、こちらのミスを許してほしいという意を表しています。

この言葉は、企業間取引の際などに使われます。一方が大きなミスをしてしまった場合に、それを謝罪した上で今まで通りの関係性は維持してほしいと考えている場合に使いたい表現です。

この表現の注意点として、自分が相手に対して許しを請うときのみ使えることが挙げられます。これは、「ご容赦ください」と言う際には必ず「容赦」するのは相手側になるためです。

 

また、先述の通り「容赦」には「許しを請う」という意味があるため、強い謝罪の意を込めることはできないという点にも注意が必要です。

あくまで「悪いことをしたけど許してほしい」というニュアンスで謝罪しており、「許されるかはわからないけど、とにかく申し訳ないと思っている」という深い謝罪を表しているわけではありません。

そのため、時と場合によってはこの言葉を使うことでかえって反感を買う恐れもあります。

意味②:相手の期待に沿えない恐れがあることをあらかじめ断る言葉

「ご容赦ください」のもう一つの意味は、相手に迷惑をかける恐れがあることを先に断っておくというものです。この表現が使われる際には、こちらの意味で使われることが多いです。

この使い方がされる例としては、リマインドメールがあります。以前伝えたことを確認として再び伝える際、人によっては「一回で分かってる」と怒りの感情を抱くことがあります。

そこで、「すでに〇〇されていた場合にはご容赦ください」とこちらからの確認行為をへりくだって言うことにより、相手側の怒りを起こらないようにすることができるのです。

 

上記以外にも、目上の人と一緒に仕事をする際など、幅広いシチュエーションでこの表現は用いることができます。

「ご容赦ください」の使い方

  1. 今回の研修ですが、体調不良のため参加できなくなり申し訳ございません。何卒ご容赦ください。
  2. 至らない点も多いかと思いますが、どうかご容赦ください。

上記の例文のように、「ご容赦ください」は様々なビジネスシーンで使うことができます。

また、上記の例文の中で「ご容赦ください」は、一つ目の例文では①の意味で、二つ目の例文では②の意味で使われています。

「ご容赦ください」の由来

「ご容赦ください」を細かく言葉ごとに分けると、以下のようになります。

「ご容赦ください」の由来
  • :敬語を表す
  • 容赦:許しを請う
  • ください:補助動詞
また、この中で「容赦」は以下の二つの漢字に分けることができます。
「容赦」の意味
  • :受け入れる、許す
  • :許す
このように、「ご容赦ください」は「許しを請う」という意味合いを非常に丁寧にした言葉として現在も使われています。

「ご容赦ください」の言い換え表現

「ご容赦ください」を言い換えたい時には、以下のような言葉を使うことができます。

  • お許しください
  • あしからずご了承ください
  • 平らにご容赦願います

それぞれの敬語の意味について詳しく見ていきましょう。

「お許しください」の意味

「お許しください」は「ご容赦ください」と同じように使うことができます。この言葉単体では謝罪の意味は弱いため、「申し訳ありません」などと併用されて使われます。

例文
  • この度はまことに申し訳ありません。お許しください。

「あしからずご了承ください」の意味

「あしからずご了承ください」は、以下の二つの言葉に分けることができます。

「あしからずご了承ください」の由来
  • あしからず:悪いように思わないでほしい
  • ご了承ください:断りの意味合いを表している
上記のように、自分の行為をへりくだりながら相手に断りの意を示しており、「ご容赦ください」の②の意味と同じように使うことができます。

例文
  • 今後ご迷惑をおかけするかもしれませんが、あしからずご了承ください。

「平らにご容赦願います」の意味

「平らにご容赦願います」の「平らに」とは、「相手の許しを願う」という意味をもつ言葉です。

「平らに」と「ご容赦」で許しを請う言葉を繰り返していることから、「ご容赦ください」よりも丁寧な言葉として使うことができます。

例文
  • 今回の件は大変失礼いたしました。平らにご容赦願います。

「ご容赦ください」のまとめ

以上、この記事では「ご容赦ください」について解説しました。

読み方ご容赦ください(ごようしゃください)
意味相手の期待に沿えない可能性があることをあらかじめ断る言葉
言い換え表現お許しください
あしからずご了承ください
など

「ご容赦ください」は謝罪の際に使う敬語として、様々なビジネスシーンで用いられます。意味や使い方をしっかりと覚えておきましょう。

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つつつ
この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。