「要件」と「用件」は両方「ようけん」と読み、しばしば似た使われ方をするいわゆる同音類義語ですが、あなたはこの2つの言葉の違いを説明できますか?
この二つの言葉は文脈によっては全く違う意味を持ち、違う使い方をされる時もあります。
しかし、とてもよく似た意味の言葉として使うこともあり、少しややこしい言葉でもあるのです。
この記事では「要件」と「用件」の違いと使われ方についてわかりやすく説明していきます。
結論:「要件」は必要な条件のこと、「用件」は用事や伝えるべき事柄のこと。
一方、「用件」は用事や相手に伝えるべき事という意味です。
「要件」をもっと詳しく
「要件」という言葉の1つ目の意味は『欠かすことのできない条件』です。
この意味で使われる時に「要件」と「用件」を使い分けることはそれほど難しくありません。
しかし、2つ目の意味として『大切な用件や用事』というものもあります。
単なる用事は「用件」ですが、大切な用事では「要件」を使う方が正解です。
かなりややこしく感じられますが、「重要な用件」で「要件」というように覚えると覚えやすいかもしれません。
「要件」は文脈によって「必要な条件」と「大事な用事」と2つの異なる意味を持つので、読む際も使う際も少し注意が必要です。
「要件」の使い方の例
- 卒業要件を満たす。
- 必要な要件を書き込む。
- 朝起は勤勉の第一要件である。
「用件」をもっと詳しく
「用件」は『用事、用向き、なされるべきこと』という意味の言葉です。
また、伝えるべき事柄という意味も持っています。
「要件」とは違い、文脈によって意味が大きく変わることはなく、使いやすい言葉です。
「用件」の使い方の例
- ご用件をお伺いいたします。
- 用件はもう済見ました。
- 取り急ぎ用件のみにて失礼いたします。
まとめ
以上、この記事では、「要件」と「用件」の違いについて解説しました。
- 要件:欠かすことのできない条件、大切な用事、重要な用件
- 用件:用事、なされるべきこと、伝えられるべきこと
使い分けが難しい2つの言葉ですが、「大事な用事」としての「要件」が使われることはそれほど多くありません。
なので、単純に必要な条件の時は「要件」、用事や伝えるべきことは「用件」と覚えてしまっても問題はないです。
少しややこしい「要件」と「用件」でしたが、正しく使い分けられるように覚えておきましよう。