白いご飯も美味しいけれど、たまに食べたくなるのが炒めたご飯。
中華料理の定番「チャーハン」は、ラーメンと一緒に食べると、ちょっと贅沢をしている気分になれますよね。食堂でおなじみの「焼き飯」は懐かしい味!洋食屋さんの「ピラフ」は、優しい味です。
これらの違いは、何でしょうか。
結論:ご飯を炒めるか、米を炒めるか
「ピラフ」は、生の「米」を炒めます。
では、「焼き飯」と「チャーハン」の違いは何でしょうか。
それは、「卵とご飯のどちらが先か」です。焼き飯はご飯が先、チャーハンは卵が先です。味付けも違う場合が多いです。
「焼き飯」をもっと詳しく
「焼き飯」は、鉄板やフライパンなどでご飯を「焼いて」作る料理です。
ご飯と具材を焼いてから卵でとじて味をつけます。味つけは、醤油、ソースなどが中心です。
「焼き飯」は中華料理の「チャーハン」と違って日本料理です。特に、西日本の方がよく食べられています。
西日本を中心に、チャーハンのことも焼き飯と呼んでいる場合があります。パラパラのチャーハンを作るコツは様々な意見が出ています。「焼き飯」を作っているつもりでも卵を先に入れる場合もあれば、「チャーハン」を作ろうとしても卵を後で入れる場合もあります。
一応の区別は示しましたが、「焼き飯」と「チャーハン」ははっきりと区別されているわけではありません。
神戸発祥の「そばめし」は、お腹を満たすために焼きそばに冷やご飯を入れたのが始まりといわれています。卵でとじてはいませんが、鉄板で焼いているので「焼き飯」の仲間と言えるでしょう。
「チャーハン」をもっと詳しく
「チャーハン」は、「焼き飯」と違ってご飯より前に卵を炒めます。中華鍋を使って強火で一気に炒めて作ります。味つけは中華調味料が中心です。
パラパラのチャーハンを作るコツは、3つあります。
- 油をたくさん使う:米粒がくっつくのを防ぎます
- 具材を入れすぎない:水分が多いとべたつく原因に
- 手早く炒める:長く炒めると鍋の温度が下がります
チャーハン発祥の地・中国では、各地で個性的なチャーハンが作られています。とりわけ有名なのが「揚州炒飯(ようしゅうちゃーはん)」と「福建炒飯(ふっけんちゃーはん)」です。
「揚州炒飯」は、具だくさんの「五目チャーハン」です。「福建炒飯」は、いわゆる「あんかけチャーハン」です。
レタスチャーハンや高菜チャーハン、キムチチャーハンなど様々なバリエーションがあるチャーハン。本場・中国でも様々なレシピがあるのですね。
「ピラフ」をもっと詳しく
「ピラフ」は「焼き飯」「チャーハン」と違って、生の米を炒めて作ります。味つけをスープでするのも特徴的です。
中国西部のウイグルからヨーロッパ・北アフリカにかけて幅広く食べられている料理で、インディカ米が使われることが多いです。トルコ発祥で世界中に広まったのですが、日本人がイメージするのはフランス風のものでしょう。
標準的なレシピを紹介します。
- フライパンで具材を軽く炒める
- 鍋にバターを熱して米を炒める
- スープを加えて煮、途中で具材を入れる
日本では、ジャポニカ米(普段食べている粘り気のある米)を使うことが多いうえに、生の米から炒めるよりも焼き飯のようにご飯を炒めて作ることが多いです。
日本風・中華風の味つけがされる「焼き飯」「チャーハン」に対し、「ピラフ」は洋食の味つけがされる、というニュアンスの違いもあります。
まとめ
以上、「焼き飯」「チャーハン」「ピラフ」の違いを解説しました。
- 焼き飯:ご飯を炒めてから卵を入れる
- チャーハン:卵を炒めてからご飯を炒める
- ピラフ:生の米を炒めてスープで煮る