生きていると時に「心配」になることや「不安」になることがありますよね。この 2 つの言葉はどちらも物事の経過が気になり心が落ち着かないことを表しています。
そして、これらがそんなに続かないのならば問題はありませんが、長期間続く場合もあります。
このような状態が長い間続くと辛いですよね。
そんな時は誰かに気持ちを聞いたもらったり、専門家に相談してみたりするといいでしょう。
ところで、私たちは普段、「不安」を口にしたり「心配」したりしますが、この違いはよくわからないですよね。
そこで、今回は「心配」と「不安」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:対象が具体的か漠然としているかが違う
一方、「不安」には心を悩ます対象が比較的漠然としているという特徴があります。
つまり、「心配」と「不安」では心を悩ますものがはっきりとしているか漠然としているかが異なるのです。
「心配」をもっと詳しく
心配には心を悩ます対象が比較的はっきりしているという特徴があります。
そして、周りの人や先のことを気にかけている場合が多いでしょう。
また、現在進行中のできごとに対して気にかけている場合が多いです。
例えば、「この先、残りのお金で生活していけるか心配だ」などのように使います。
この場合も現在進行中のできごとについて先のことを気にかけていますよね。
また、気にかけて面倒を見たり、世話をしたりするという意味で使われることもあります。
あまり一般的な使われ方ではありませんが、「ボランティア団体の活動資金を心配してあげた」などのように使います。
そんな「心配」は「心」と「配る」とを組み合わせてできた言葉です。
まず、「心」には「思い」「精神」「気持ち」などの意味があります。
また、「配る」には「さまざまな場所へいきわたらせる」という意味があります。
そのため、「心配」とは自分から外に向けられた感情だと言うことができるでしょう。
「不安」をもっと詳しく
不安には心を悩ます対象が比較的漠然としているという特徴があります。
そして、何か悪いことが起こるのではないかと気になっているのが「不安」という感情です。
また、これから何かが起こりそうな場合に「不安」を感じる場合が多いでしょう。
そして、不安は心配より根本的な感情です。
「不安」になっている時に具体的な気にかかることが起こると「心配」という感情が沸き上がってきます。
例えば、漠然と将来に対する不安がある時に、お金が少ないという気にかかることが起こると、心配になります。
そして、不安になる原因は自分の心の中にあることが多いでしょう。
そんな「不安」という言葉は「不」と「安」の組み合わせでできています。
このうち、「不」は打消しの意味であり、後ろに続く言葉を否定する表現です。
また、「安」は「安らかで穏やかな気持ちになる」という意味です。
このことから、「不安」は「何かしらで安心できない気持ち」だと言うことができるでしょう。
ちなみに、「不安」には動詞の形として使うことができないという特徴があります。
例えば、「不安を感じる」などのように使うことはできますが、「自分の将来を不安する」にすると変ですよね。
つまり、「不安」は名詞としてのみ使うことができる言葉なのです。
まとめ
以上、この記事では、「心配」と「不安」の違いについて解説しました。
- 心配:心を悩ます対象が比較的はっきりしている
- 不安:心を悩ます対象が比較的漠然としている
「心配」と「不安」はネガティブなイメージを持たれがちですが、人間にとって不可欠な感情です。これらの感情とは適切に付き合っていくのが大切だと思います。