「ご用命」(ごようめい)とは?意味や使い方をわかりやすく解説!

言葉

今回ご紹介する言葉は、敬語の「ご用命(ごようめい)」です。

「ご用命」の意味・使い方・誤用・言いかえ表現・英語訳についてわかりやすく解説します。

「ご用命」とは?

ご用命(ごようめい):ご用を承ることを表す言葉

「ご用命」の意味を詳しく

ご用命とは、ご用を承ることを表す言葉です。上司から命令を受ける際や、取引先に商品を発注するときなど、さまざまなビジネスシーンにおいて用いられます。日常会話でも使われる、「用があったら言ってください」をより丁寧にした言葉が「ご用命」です。

この言葉は、「用命」に丁寧や尊敬の意を表す接頭辞「ご」を付けた言葉です。元の言葉である「用命」は以下のような意味・成り立ちをもっています。

「用命」の意味
  • 用命:用事を命じること
  • 「用命」の成り立ち
    • :つかう、効き目、しなければならない仕事
    • :言いつける、命、名づけ、天の定め
    この言葉の特徴として、以下の三つが挙げられます。

    特徴①:受身で使う

    この言葉はもともと「相手が用を命じる」という意味のため、相手の命令を自分が受けるというニュアンスが含まれます。そのため、基本的に受身形で用いられるという特徴があります。

    上記のような理由から、自分から起こした行動に対して「ご用命」を用いることはできないため、注意が必要です。

    特徴②:部下や同僚に対しては用いない

    ①と同じように、この言葉には「相手からの命令を受ける」という意味があるため、立場が上のものからの影響を受けるという意味合いが含まれています。

    そのため、部下や同僚に対してこの表現を用いることは、言葉本来の意味から外れてしまうことになるので、注意が必要です。

    特徴③:「ご用命ください」が失礼に当たる場合もある

    「ご用命」を使う際に「ご用命ください」と使う人が多いですが、使い方には注意が必要です。「ご用命ください」の「ください」は命令形「くれ」の尊敬語であるため、丁寧な言い方ですが命令の意味合いが込められているのです。

    「ご用命ください」は決して誤用ではありませんが、人によっては命令の意が込められている言葉に対して不快感を覚える人もいるため、使う際には気をつけましょう。

    「ご用命」の使い方

    1. ご用命の際は何なりとお申し付けください。
    2. 何か困ったことがありましたら、いつでもご用命承ります。
    3. 御社からのご用命を心よりお待ち申し上げております。

    上記の例文のように、「ご用命」はビジネスシーンにおいて多く用いられます。一つ目の例文にある、「ご用命の際は~」という表現は、相手が望んでいることがはっきりとは分からない際に使いやすい表現です。

    また、二つ目の例文にある「ご用命承ります」は、「もし何か困ったことがあれば引き受けます」という、少し消極的なニュアンスが含まれた言葉です。

    三つ目の例文にある「ご用命を心よりお待ち申し上げております」という表現は、取引の際によく使われる表現です。「相手側から再び取引のお誘いをしてくれることをお待ちしています」という意味合いが含まれています。

    「ご用命」の誤用

    「ご用命」には以下のような間違った使い方もあります。

    1. ご用命させていただく
    2. 用命する

    これら二つの誤用は、どちらも自分の行動に対して「ご用命」を使った形となっており、上記の特徴①に反しています。このように、「ご用命」を自分の行動に対して使うことは誤った表現方法です。

    「ご用命」の敬語の言い換え表現

    「ご用命」を敬語で言い換えたい時には、以下のような言葉を使うことができます。

    • ご利用
    • お申し付け
    • ご下命
    • ご入用

    それぞれの敬語の意味について詳しく見ていきましょう。

    「ご利用」の意味

    「ご利用」は、「ご用命」と似たような意味をもちますが、「ご用命」ほど固くない表現です。また、「ご用命」とは違って自分の行動に対して用いることができるという特徴もあります。

    例文
  • ご利用ありがとうございました。
  • また、「ご利用」と似た特徴をもつ言葉としては、以下のようなものがあります。
    「ご利用」と似た言葉
    • ご注文
    • ご所望
    • ご要望

    「お申し付け」の意味

    「お申し付け」は、依頼や要望の意味をもつ「言いつける」の謙譲語であり、「ご用命」と同じような使い方ができます。また、和語のため、「ご用命」ほどは固くない印象を与えることができます。

    例文
  • 困ったことがあれば、何なりとお申し付けください。
  • 「ご下命」の意味

    「ご下命」は、「ご用命」の敬意をさらに強くした表現です。相手に対して強い敬意を示すことができますが、より「上からの命令を受ける」というニュアンスが強くなるため、相手によっては嫌悪感を覚えることもあることには注意が必要です。

    例文
  • 上司からのご下命を賜る。
  • 「ご入用」の意味

    「ご入用」は、相手に必要なものについて尋ねる際に使うことができる表現です。「ご用命」とは違い、自分の行動に対して使うことができるという特徴があります。

    例文
  • ご入用のものはございますか。
  • 「ご用命」の英語表現

    「ご用命」を英語で使う際には、一般的には “order” が用いられます。

    英単語の “order” には「順序、整理」といった意味のほかに、「注文」という意味があり、この「注文」という意味が「ご用命」と近いため “order” が使われています。

    また、他の表現としては以下のようなものもあります。

    「ご用命」の英語表現
    • with your orders
    • ask anything

    「ご用命」のまとめ

    以上、この記事では「ご用命」について解説しました。

    読み方ご用命(ごようめい)
    意味ご用を承ることを表す言葉
    誤用ご用命させていただく、用命する
    言い換え表現ご利用
    ご下命
    ご入用など
    英語訳 “order” “ask anything” など

    「ご用命」はビジネスシーンにおいて広く使われる言葉です。使う際に気をつけるべきことが多くあるため、意味や使い方をしっかりと覚えましょう。

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    つつつ
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    この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。